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キッティングとは 入社日の朝に「至急PC」と言われないための段取り表

キッティングの意味と作業の中身、入社日から逆算した段取り表(人事からの連絡期限、アカウント、端末、ソフト、貸与品)をまとめました。SNSで話題になった「入社日の8時45分にPC準備の依頼」を例に、Windows Autopilotなどで手作業を減らす考え方と、当日に頼まれたときの返し方も紹介します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆
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キッティングとは 入社日の朝に「至急PC」と言われないための段取り表

この記事のまとめ

  • キッティングは、新しいPCを社員がすぐ仕事に使える状態にする作業で、設定・アカウント・ソフト・台帳登録まで含みます。
  • 入社4週間前に人事から情シスへ連絡が来る決まりを作ると、発注、アカウント発行、キッティングを順に進められます。
  • 台数が多い会社は、Windows Autopilotやアップルの自動デバイス登録で、手作業の多くをなくせます。
こんな方に#20代#30代#40代#50代実務

「【至急】ご対応ください」という件名のメールを開くと、今日入社する人のPCを用意してほしいと書いてある。しかも受信は朝8時45分。2025年10月にSNSで話題になったこの投稿に、多くの情シス担当者が「うちもある」と反応しました。

新しいPCを使える状態にする作業を「キッティング」と呼びます。その中身と、入社日から逆算した段取り表をまとめます。

キッティングとは、PCを「すぐ仕事に使える状態」にする作業

キッティングは、新しいパソコンやスマートフォンを、社員が初日から仕事に使える状態にする作業です。箱から出したばかりの端末に、会社の設定、アカウント、ソフト、管理の仕組みを入れていきます。電源を入れて終わりではなく、渡したあとに管理できる状態にするところまでが範囲です。

作業 中身の例 抜けると起きること
初期設定 Windowsの更新、PC名の設定、管理者アカウントの整理 初日から更新で何十分も使えない
アカウント PCのサインイン、メール、チャット、勤怠、業務システム PCはあるのに仕事が始められない
ソフト Office、ブラウザー、VPN、業務アプリ、セキュリティ対策ソフト 必要なファイルが開けない
セキュリティ設定 ディスクの暗号化、画面ロック、管理ツールへの登録 なくしたときに中身を守れない
周辺機器 モニター、ドック、ヘッドセット、社用スマホ Web会議に出られない
台帳への記録 資産番号、製造番号(シリアル)、貸与先、貸与日 誰が何を持っているか分からなくなる
動作確認と説明書 サインインの手順書、問い合わせ先 初日の朝に情シスの電話が鳴り続ける

台帳の形に迷ったら、IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版の付録が使えます。資産管理台帳のサンプルに、ハードウェア台帳やソフトウェア台帳のシートが入っています。

なぜ入社日の朝に「至急」が来るのか

SNSの投稿への反応には、本体はすぐ用意できてもアカウントの発行に3週間かかる、という声がありました。派遣社員や新入社員として、最初の1週間は何もできずにつらかった、という体験談も多く寄せられています。

原因はたいてい、情シスの作業の遅さではありません。入社の情報が情シスに届く道が決まっていないことです。よくある原因を並べると、次のようになります。

よくある原因 起きていること
人事と情シスの連絡ルートがない 入社が決まっても誰も情シスに伝えない
PCは「あればすぐ使える」と思われている アカウントや権限の申請、承認の日数が知られていない
配属先が直前まで決まらない 必要なソフトや共有フォルダが決められない
在宅勤務の人に送る 配送の日数を見込んでいない

入社した人が何もできずに座っている時間は、会社にとっても損です。初日の印象も悪くなります。段取りを決めておくことは、情シスのためだけでなく、受け入れる部署のためでもあります。

入社日から逆算した段取り表

下の表は、入社日を基準にした目安です。会社の規模や在庫の有無に合わせて日数を調整してください。

時期 人事・総務 情シス 上司・配属先
入社が決まったら(遅くとも4週間前) 氏名、入社日、所属、雇用形態、勤務場所を情シスへ連絡 在庫を確認し、なければ発注 使う業務システム、権限、共有フォルダを申請
3週間前 社員番号を決める 納期とライセンスの空きを確認 社用スマホや電話番号が要るか決める
2週間前 雇用契約などの書類をそろえる アカウントを作成し、権限の承認を取る 承認の依頼に早めに応える
1週間前 座席を決める キッティング、動作確認、台帳登録。在宅勤務なら発送 初日の予定を組む
前日 入社案内を送る 手順書と初回パスワードの渡し方を準備 席にLANや電源があるか確かめる
当日 受付と書類の説明 初回サインインと多要素認証の登録を案内 説明の時間を予定に入れる
1週間後 貸与品の受領書を回収 足りないソフトや権限を追加 不足を情シスに伝える

初回のパスワードは、PCと同じ箱やメールに入れないでください。紙で手渡しする、上司から伝えるなど、別の道で渡すのが安全です。

人事から情シスに伝えてほしいこと

連絡が来ても中身が足りないと、結局何度も問い合わせることになります。入社連絡のフォームやメールのひな形に、次の項目を入れておきます。

  • 氏名(表記とふりがな)、入社日、所属、役職、上司
  • 雇用形態(正社員、契約社員、派遣など)と勤務場所(出社、在宅、拠点)
  • 使う業務システム、前任者がいるか(引き継ぐデータやPCがあるか)
  • 在宅勤務の場合はPCの送り先

貸与品とアカウントのチェックリスト

キッティングが終わったら、渡す前にこの表で確認します。チェックした紙は、貸与品の受領書と一緒に保管すると後で役に立ちます。

区分 項目 確認
端末 PC本体、ACアダプター
端末 モニター、キーボード、マウス、ドック
端末 ヘッドセット、Webカメラ、社用スマホ
アカウント PCのサインイン、メール、チャット
アカウント 勤怠、経費、業務システム、VPN
アカウント 多要素認証の登録方法の案内
ソフト Office、ブラウザー、業務アプリ
ソフト セキュリティ対策ソフト、更新が最新か
書類 貸与品の受領書、利用ルールの説明
台帳 資産番号、シリアル、貸与先、貸与日を記録

受領書には、貸与品の一覧と、なくしたときはすぐ情シスに連絡する決まりを書いておきます。退職のときも同じ表で返却を確かめれば、回収の漏れを防げます。ACアダプターやドックのような小物ほど戻ってこないので、項目を分けて書くのがコツです。

在宅勤務の人や、退職者のPCを回すときの注意

在宅勤務の人にPCを送るときは、配送の日数と受け取りの確認を段取りに入れます。初日に情シスが横で手伝えないので、初回サインインの手順書は画面の写真つきで用意します。つまずいたときに電話できる番号も、PCとは別の紙に書いて同封します。

退職した人のPCを新しい人に回すことも多いはずです。その場合は、次の順番で進めると漏れが出にくくなります。

  1. 退職者のデータで残すものを、上司と確認して移す
  2. 退職者のアカウントを止め、PCから外す
  3. PCを初期化し、OSのバージョンと保証期間を確かめる
  4. 新しい人向けにキッティングし、台帳の貸与先と貸与日を書き換える

初期化をせずに前の人の設定のまま渡すと、古い権限やファイルが残ります。小さな会社ほど起きやすい失敗なので、手順として決めておきます。アカウントを止める順番は、退職者のアカウントの記事で詳しく扱っています。

手作業を減らす方法

台数が増えると、1台ずつ手で設定する方法は続きません。手作業を減らす方法は、大きく3段階あります。

段階 やり方 向いている会社
標準化 機種と構成をそろえ、部署ごとのソフト一覧を決める すべての会社
手順書とチェックリスト 誰がやっても同じになるよう手順を書く 年に数台から数十台
自動化 クラウドの管理サービスで、届いたPCに設定を自動で入れる 毎月入社がある、拠点や在宅が多い

Windows Autopilotでできること

マイクロソフトは、従来はIT担当者が展開用のイメージ作りに多くの時間を使っていたと説明しています。Windows Autopilotは、メーカーが入れたWindowsをそのまま使い、会社向けの状態に変える仕組みです。利用者がするのは、ネットワークにつないでサインインすることだけで、残りは自動で進むとしています。

自動で進むのは、Microsoft Entra IDへの参加や、Intuneなどの管理サービスへの登録です。設定やアプリの配布も含まれます。使い終わったPCは「Autopilotリセット」で次の人向けに戻せます。

英語の図。Purchase(購入)の後、Device Vendor(OEM・販売店)からFulfill & Deliver(配送)、Deploy(展開)、Self Service Experience(利用者自身の設定)を経てReady for Business(業務で使える状態。IntuneとセキュリティのアイコンにManaged Secured)になる。その後はSteady State Usage(管理して最新に保つ)、End of Life(廃棄)またはBreak-fix/Reset(修理・リセット)で再びReady for Businessに戻る矢印がある
Microsoft Learnに載っている、Windows Autopilotの流れの図(英語)出典: Microsoft Learn「Windows Autopilot の概要」(引用)
  • 必要なもの:対応するWindowsと、Entra IDとIntuneの機能を含むライセンス。Microsoft 365 Business PremiumやE3・E5などが当たります
  • 端末の登録:PCごとの識別情報(ハードウェアハッシュ)を登録する。マイクロソフトは、購入時にメーカーや販売店が登録するのが理想としています
  • 最初の準備:配るアプリや設定は、管理画面で一度作る必要があります

MacやiPhoneの場合

アップルには「自動デバイス登録」があります。アップルは、組織が支給するデバイスを箱から出した瞬間から構成・管理できる仕組みだと説明しています。Macは有線LANにつないで電源を入れるだけで、設定が自動で進むオプションもあります。

入社日の朝に「至急」が来たら

段取りを決めても、急な依頼はなくなりません。当日に頼まれたときは、今日できることと、できないことを分けて返します。キッティング済みの予備機を1〜2台置いておくと、こうした日に助かります。

返信の文例です。そのまま使えるよう、日付や名前を入れ替える形にしました。

項目 文例
書き出し ご連絡ありがとうございます。本日入社の〇〇さんのPCについてご回答します。
今日できること 始業までに、予備のPCとメール・チャットのアカウントをご用意します。
今日できないこと 業務システムの権限は申請と承認が必要なため、〇日ごろの見込みです。
次回へのお願い 今後は入社が決まった時点で、入社連絡フォームからお知らせください。

責める言い方は避け、「次からこうしてもらえると間に合う」と伝えるのがコツです。SNSでも、入社日が決まった時点で準備を済ませるのが本来の姿だ、という声が多く上がっていました。

今日からできること

  • 入社連絡のフォームかメールのひな形を作り、人事に渡す
  • 「入社が決まったら、遅くとも4週間前に連絡」を人事と決める
  • 部署ごとのソフト一覧と、標準の機種を決める
  • 貸与品のチェックリストと台帳を用意する
  • キッティング済みの予備機を1〜2台置く
  • 台数が多ければ、Autopilotやアップルの自動デバイス登録を検討する

段取り表は、作って配るだけで効果が出ます。次に入社が決まったときに、人事と一緒に一度回してみてください。

この記事で使える無料テンプレ

よくある質問

Q入社の何日前に連絡をもらえば間に合いますか?

A在庫のPCがあれば1週間ほどで準備できることもありますが、発注が要ると納期しだいです。アカウントの承認にも日数がかかるため、入社が決まった時点、遅くとも4週間前の連絡を決まりにするのがおすすめです。

QWindows Autopilotを使うには何が必要ですか?

Aマイクロソフトは、対応するWindows、Microsoft Entra IDとIntuneなどの管理サービスの機能、それらを含むライセンス(Microsoft 365 Business PremiumやE3・E5など)を要件に挙げています。端末の登録は、購入時にメーカーや販売店が行うのが理想としています。

Q退職した人のPCを新入社員に回してもよいですか?

A回すこと自体はよくあります。前の人のデータとアカウントを消し、初期化してから渡してください。2025年10月14日にサポートが終わったWindows 10のままのPCは、Windows 11に上げるか買い替えを検討します。

出典・参考

この記事は、まだ監修者のチェックを受けていません。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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