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情シスの相棒
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脆弱性の更新16件を図解 10月30日〜11月3日、狙われた3件は版の前後に作業

10月30日〜11月3日に取り上げた更新の告知16件のうち9件は、版を上げる前か後に作業が残ります。製品が狙われたDrupal Commerce Core、Cursorの拡張、Synology NASの3件もこちらです。pgAdmin 4は、上げる前に許可するコマンドを決めておかないと、今の設定が消えて戻せません。

公開 更新 執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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脆弱性の更新16件を図解 10月30日〜11月3日、狙われた3件は版の前後に作業

この記事のまとめ

  • 16件のうち9件は、上げる前の設定か、上げたあとの監査・鍵・再起動・買い替えが要ります。
  • 製品を狙った悪用や被害の報告がある3件は、どれも版を上げるだけでは終わりません。
  • KEVへの追加は10月26日〜30日の10件のあと、11月2日(米国の月曜)も0件でした。
こんな方に#30代#40代#50代#60代実務

Drupal Commerce Coreを3.3.13に上げても、作業は終わりません。Drupalのセキュリティチームは、悪用が起きているこの拡張モジュールについて、更新に加えて注文の監査も求めています。

10月30日から11月3日に取り上げる告知は16件で、各社の告知の日付は10月28日から11月2日です。16件のうち9件は、版を上げる前か後に作業が残ります。製品を狙った悪用や被害の報告がある3件は、すべてそちら側です。

図解。題は、16件のうち9件は版の前後に作業が残る、製品が狙われた3件もこちら。対象は10月30日〜11月3日に取り上げる告知16件(各社の告知の日付は10月28日〜11月2日)。社内のサーバー・機器で版を上げれば終わる4件: Barracuda ESG・WAFなど(自動のパッチを確認、管理画面は社内からだけに)、QNAPのPHP2Shell(KEV。11月2日にADRA向けQNE 1.0.7.q327で修正版がそろう)、Cisco Expressway(KEV。X15.5.21へ)、ServiceNow(ホスト型は修正済み、自社運用は版とadminロールを確認)。社内のサーバー・機器で作業が残る6件: Drupal Commerce Core(悪用。3.3.13・8.x-2.41のあと注文の監査)、Synology NASのC3RB3R(被害。Synologyは2024年12月修正の脆弱性と説明、第三者は最新DSMの被害例も報告。先に感染とバックアップを確認)、Synology NASのPHP2Shell(KEV。パッケージを更新、PHP 7.3は修正なし)、LinuxカーネルCVE-2026-98432(更新して再起動、Ubuntuは修正版待ちでMPTCPを切って条件を減らす)、pgAdmin 4(9.19。サーバーモードは上げる前に許可するコマンドとサービスを設定)、NETGEARのルーターなど(6件・13機種、CBR40とR7300DSTは修正なし、サポート切れの機種は買い替え)。社員の端末・SaaSで版を上げれば終わる3件: Edge 156.0.4314.58とChrome 156.0.8078.79/.80、Android(パッチレベル2026-11-05)、Core Temp(v1.21)。社員の端末・SaaSで作業が残る3件: CursorのClaude Code拡張(悪用。2.1.312・2.1.313、macOSとWindows、消しても攻撃者のSSHの鍵が残る)、Teamsの外部チャット(MC1479514で添付が既定オンへ、11月第1週までに設定)、eMudhraの弱い鍵(Android WebViewや社内アプリ、キオスク、CIを確認)。KEVへの追加は10月26日〜30日に10件、10月31日〜11月2日(米国時間)は0件
16件を、動いている場所と版を上げれば終わるかで分けた図作成: 編集部 / 出典: 情シスの相棒編集部(各社の公式の告知をもとに作成)

前回の10月28日〜30日の図解のあと、10月30日の朝には、Grafanaの4件(11系と12.0〜12.3は修正版なし)とKeycloakの5件(6月の26.6.4で修正済み)も伝えました。中身はGrafanaの記事とKeycloakの記事で確かめられます。

Drupal Commerce、Cursor、Synology、QNAP、Barracuda、NETGEARは、どれも使っていない会社もあるでしょう。その場合、今週の作業は社員の端末(Edge、Chrome、Android)とTeamsの設定に絞れます。

版を上げても終わらない、製品が狙われた3件

  • Drupal Commerce Core: ログインなしで狙える脆弱性(CVE-2026-118539)が悪用されています。修正版は3.3.13と8.x-2.41です。名前にCoreとあっても本体ではなく拡張モジュールなので、Drupal本体の更新表には出てきません。注文の監査は入金のデータと突き合わせる作業になり、ECの担当や経理と組まないと進みません(Drupal Commerce Coreの記事)。
  • CursorのClaude Code拡張: 日本時間の10月29日18時27分から30日5時35分まで、改ざんされたmacOSとWindows向けの拡張が、Cursorのマーケットプレイスで配られました。対象は2.1.312と2.1.313です。拡張は攻撃者のSSHの鍵を加えるので、消しても鍵は残ります。2.1.312は本物と同じ番号で、版の一覧では見分けられないため、確かめるのは鍵とSSHのログです(Cursorの拡張の記事)。
  • Synology NAS(C3RB3R): Synologyは10月29日、2024年12月に修正した脆弱性を使って古いDSMを狙う攻撃だと説明しました。一方、中国のセキュリティ会社360は9月の勧告の別の2件を入口に挙げ、Solarのインシデント対応チームは最新のDSMでの被害例を報告しています。DSMの更新は元に戻せず、感染の跡も消しかねないので、先に感染とバックアップを確かめます(C3RB3Rの記事)。

eMudhraの弱い鍵の件は、この3件に数えていません。Cloudflareは10月30日、漏れた鍵で作られた偽の証明書を観測したと伝えましたが、通信を傍受した証拠は今のところ無いとしています。

上げる前と上げたあとに残る作業

図解。題は、作業が残る9件、上げる前と上げたあとの作業と担当。Drupal Commerce Core(悪用・担当はECと経理): 使うサイトを洗い出す、3.3.13か8.x-2.41へ、注文と入金の記録を突き合わせる。CursorのClaude Code拡張(悪用・担当は開発者の端末): 日本時間10月29日18時27分〜30日5時35分に入れたか更新したmacOSとWindowsの端末を一覧にする、改ざん版2.1.312・2.1.313を消す、端末と接続先のサーバーでSSHの鍵とログを確かめる。Synology NASのC3RB3R(被害・担当はNASの管理者): 感染とバックアップを確かめる、外からの経路を閉じてDSMを最新へ、DSM 7.1以下の機種は外から切って買い替えを考える。Synology NASのPHP2Shell(担当はNASの管理者): DSMの版とパッケージを記録、パッケージのPHPとアプリを修正版へ、古いDSM向けの修正も見直しPHP 7.3で動くアプリは移すか止める。LinuxカーネルCVE-2026-98432(担当はサーバーの担当): ss -M -lでMPTCPの待ち受けを探す、カーネルを更新し修正版の無いUbuntuなどはnet.mptcp.enabled=0などで条件を減らす、再起動する。pgAdmin 4のサーバーモード(担当はDBの管理者): 許可するコマンドと使うサービスをSERVER_PASSEXEC_COMMANDSとSERVER_MODE_ALLOWED_SERVICESに書く(初回起動で合わないコマンドは消え戻せない)、9.19へ、共有したサーバーの利用者は自分のパスワードファイルを設定し直す。Teamsの外部チャット(担当はMicrosoft 365の管理者): 今の設定を書き出す、添付を止めるか開けるかを設定、受信の向きは外部アクセスの許可リストで絞る。eMudhraの弱い鍵(担当は社内アプリとキオスク): WebViewを使う端末に印を付ける、Android System WebViewと自動化ツールを更新、確認用サイトで接続に失敗することを確かめる。NETGEARのルーターなど(担当は拠点・在宅の機器): 機種とファームウェアを一覧にする、修正版へ、CBR40とR7300DSTは修正なしでサポート切れの機種は買い替える
作業が残る9件の、上げる前・上げる・上げたあとと担当作成: 編集部 / 出典: 情シスの相棒編集部(各社の公式の告知をもとに作成)

いちばん気をつけたいのは、pgAdmin 4の9.19です。10月29日に出たこの版は、CVEで15件(CVE-2026-116238〜CVE-2026-116252)を直しました。データの入出力の機能で、pgAdminが動くホストに任意のコマンドを実行される問題(CVE-2026-116241)も含みます(pgAdmin 4の記事)。

その一方で、サーバーモードの動きが変わりました。接続のパスワードを取り出すコマンドは、許可するものを名前でSERVER_PASSEXEC_COMMANDSに書く形になります。上げたあとの最初の起動で、この設定に合うコマンドだけが名前に置き換わり、合わないものは消えて、元に戻せません。設定が空なら変換は先送りされ、起動のたびに警告がログに出ます。接続のサービス(pg_service.conf)も、SERVER_MODE_ALLOWED_SERVICESに書くまでつながらなくなり、書いたサービスの認証情報はpgAdminの全利用者で共有されます。いつもどおり版だけ上げる運用だと、いちばん飛ばしやすい手順でしょう。

LinuxカーネルのCVE-2026-98432は、IPオプションの付いたTCPのパケットで、待ち受けているサーバーのカーネルを落としたり、メモリの中身を漏らしたりできる脆弱性です。認証なしの遠隔のコード実行が実証されたのは、MPTCPで待ち受けるサーバーでした。AWSはAmazon Linux 2と2023向けのカーネルを出し、更新と再起動だけが完全な対処だとしています。リリースを固定したAmazon Linux 2023は、2023.12.20261102以降でないと新しいカーネルが届きません。

11月1日の更新の時点で、AWSの告知はUbuntuの修正版のカーネルはまだ出ていないとしています。すぐ更新できないサーバーには、2つの暫定策を挙げています。1つはMPTCPを切ることで、net.mptcp.enabled=0にするか、Go 1.24以降で作ったアプリならGODEBUG=multipathtcp=0にします。もう1つは、iptablesでIPオプションの付いたパケットを落とす例です。どれも条件を減らすだけで、直りはしません(Linuxカーネルの記事)。

NETGEARの10月28日の告知は6件、13機種です。どれもMediumで、多くは社内のネットワークに入れる攻撃者が前提です。CBR40とR7300DSTは修正版が出ない(Won't Fix)とされ、RAX5、EX3700、R7000、R7000P、RAX40は最後の修正版のあと、サポートが終わっています。拠点や在宅で使う家庭向けのルーターは、版を上げるより買い替えの判断になる機種があります。

ほかの3件は、設定と確認の作業です。Teamsは外部チャットの添付が既定でオンになり、Microsoftはメッセージセンターの投稿(MC1479514)で11月第1週までの設定を求めています。ただ、Learnの説明は11月3日の時点でも既定オフのままです(Teamsの記事)。eMudhraの弱い鍵の件は、Android WebViewを使う社内アプリやキオスクが残りやすい場所です(eMudhraの記事)。SynologyのPHP2Shellは、DSMではなくパッケージの更新で直り、10月31日の改訂で古いDSM向けのCalendarとMail Stationが加わりました。PHP 7.3には修正版が出ないので、PHP 7.3で動かしているアプリは別の版へ移すか止めます(SynologyのPHP2Shellの記事)。

版を上げれば終わる7件、ただしPHP2Shellの2件は急ぐ

  • Barracuda: 11月2日の告知で、脆弱性は2件です。ESGだけに当たる認証前の認可の回避(CVE-2026-116606、CVSS 9.3)と、ESG、ADC、BMA、WCC、WAF、WSGに当たるコマンドの注入(CVE-2026-111560、CVSS 8.6)です。組み合わせると、機器のroot権限を取られるおそれがあります。どちらも管理画面に届くことが前提です。パッチは自動で当たる作りですが、自動のパッチを切っている機器は手で当て、何版も遅れた機器は複数回の更新が要ります。
  • QNAP(PHP2Shell): 11月2日にADRA向けのQNE 1.0.7.q327が出て、2本の勧告(QSA-26-18・QSA-26-19)の全製品で修正版がそろいました。QTSは6.1.0.3656と5.2.11.3661(どちらもbuild 20261023)、Notes Station 3は3.9.15です。
  • Cisco Expressway: 上げる先はX15.5.21です。X15.5.20にはPHP2Shellの修正が入っていません(Expresswayの記事)。
  • ServiceNow: 9月のパッチ適用プログラムどおりのホスト型は修正済みです。自社で動かすインスタンスは、版とadminロールを確かめます(ServiceNowの記事)。
  • Edge・Chrome: Edgeは156.0.4314.58、Chromeは156.0.8078.79/.80です(Edgeの記事)。
  • Android: 11月2日の月例の告知で、パッチレベル2026-11-05ですべてが直ります。最も重いのはFrameworkの脆弱性で、追加の権限も利用者の操作もなしに、遠隔でコードを実行されるおそれがあります。告知に実際の悪用の記載はありません。届く時期は端末のメーカーしだいなので、MDMでパッチレベルの分布を見ます。
  • Core Temp: CPUの温度を見るツールで、v1.21より前のカーネルドライバに、物理メモリを読み書きされるおそれのある脆弱性があります(CVE-2026-109836)。JVNが11月2日に公表しました(Core Tempの記事)。

QNAPとExpresswayは版を上げれば終わる側ですが、PHP2ShellはPHPそのものの脆弱性として10月26日に米CISAのKEVに載っています。QNAPは自社製品を狙った悪用の報告は受けていないとしていますが、後回しにはできません。

KEVは11月2日も追加なし

米CISAのKEVへの追加は、10月26日から30日まで毎日2件、合わせて10件でした。月曜から日曜で区切った週で見ると、その前の3週は古い順に5件、9件、8件です。10月31日からの3日間は0件で、11月2日(米国の月曜)も追加はありませんでした。11月3日朝(日本時間)の時点のカタログは、10月30日の版のままです。

追加が無くても、急ぐものはあります。悪用が伝えられているDrupal Commerce CoreのCVE-2026-118539も、KEVには載っていません。Ivanti Connect SecureのCVE-2026-111357は、連邦機関の期限が11月2日でした(Ivantiの記事)。この先は、Ciscoが予告したISE、Unified CM、UCS Centralの勧告が日本時間11月5日の午前1時に(Ciscoの予告の記事)、Microsoftの月例の更新が11月10日(米国時間)に出ます。

今週やること

  1. 図の右の9件で、自社に当たるものに担当と期限を付けます。上げる前、上げる、上げたあとの3列を、版の確認と同じ表に置きます。
  2. Drupal Commerce Core、Cursor、Synology NASを使っているかを先に確かめます。使っていれば、版より先に、注文の記録、SSHの鍵、感染の跡を見ます。
  3. 共有のpgAdmin 4を動かしているなら、9.19に上げる前に、今のパスワードのコマンドと接続のサービスを書き出し、2つの設定に書く名前を決めます。
  4. Linuxのサーバーは、カーネルを更新したら再起動の予定まで決めます。修正版の無いサーバーは、AWSの挙げる暫定策で条件を減らし、修正版が出たら更新と再起動をします。暫定策だけのサーバーと、再起動していないサーバーは、修正済みの数に入れません。
  5. Barracuda、QNAP、Expresswayは、管理画面が社外から届かないかを、版と一緒に確かめます。NETGEARの修正の無い機種とサポート切れの機種は、買い替えの見積もりを取ります。

版の一覧で「済」が付いても、右の列が空いているうちは終わっていません。今週の表は、列が1つ多いくらいでちょうどよさそうです。

よくある質問

QKEVに載っていなければ、急がなくてよいですか。

Aそうとは限りません。Drupal Commerce CoreのCVE-2026-118539は、Drupalのセキュリティチームが悪用を伝えていますが、11月3日朝の時点でKEVに載っていません。KEVは米国の連邦機関に向けた一覧で、載るまでに時間がかかることもあります。自社で使う製品の告知に「悪用」の字があれば、KEVを待たずに順番を上げます。

出典・参考

人が監修しながらAIを活用して執筆しています。公開したあとも、人が内容を確かめています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。何を書くかと中身は人が決めて確かめ、記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負います。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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