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SSL/TLS証明書の有効期間が47日に 2029年までの日程と今やる準備

SSL/TLSサーバー証明書の最長の有効期間は、2026年3月から200日、2027年3月から100日、2029年3月から47日へ短くなります。CA/Browser Forumの決議SC-081v3の日程表、手作業の更新が回らなくなる理由、ACMEによる自動更新、証明書の棚卸しと担当の決め方をまとめました。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆
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SSL/TLS証明書の有効期間が47日に 2029年までの日程と今やる準備

この記事のまとめ

  • 証明書の最長の有効期間は、2026年3月15日から200日、2027年3月15日から100日、2029年3月15日から47日になる。
  • ドメインの持ち主の確認を使い回せる期間も2029年に10日へ縮み、更新のたびに確認が要る。手作業では回らない。
  • まず証明書の台帳を作り、ACMEで自動更新し、担当と通知先を個人から外す。次の節目の2027年3月までが目安。
こんな方に#20代#30代#40代#50代実務

WebサイトのSSL/TLS証明書(通信を暗号にし、サイトの持ち主を示す電子的な証明書)は、使える期間がどんどん短くなっています。2026年3月15日からは最長200日になり、2029年3月15日には47日になります。年に1回、手作業で入れ替えてきた会社ほど、今のうちに仕組みを変える必要があります。

何が決まったのか CA/Browser Forumの決議SC-081v3

証明書のルールは、CA/Browser Forum(認証局とブラウザー会社でつくる業界団体)が決めています。2025年4月11日、有効期間を段階的に短くする決議SC-081v3が可決されました。提案したのはAppleで、GoogleとMozilla、認証局のSectigoが賛同しています。

投票の結果は次のとおりです。ブラウザー側は全社が賛成し、反対は1票もありませんでした。

投票した側 賛成 反対 棄権
認証局(証明書を発行する会社) 25 0 5
ブラウザー(Apple・Google・Microsoft・Mozilla) 4 0 0

棄権した5つの中には、日本のJPRS(日本レジストリサービス)とセコムトラストシステムズが入っています。決議の中身は、認証局が守る基本ルール(Baseline Requirements)に書き込まれました。2026年9月7日付の最新版2.3.0にも同じ日程が載っています。

CA/Browser Forumのウェブサイトの決議SC-081v3のページ(英語)。Voting Resultsの見出しの下に、Certificate Issuers(認証局)30票のうち賛成25(Amazon、DigiCert、GlobalSign、Sectigoなど)、反対0、棄権5(Entrust、IdenTrust、Japan Registry Services、SECOM Trust Systems、TWCA)、Certificate Consumers(ブラウザー)4票のうち賛成4(Apple、Google、Microsoft、Mozilla)、反対0、棄権0と並ぶ
CA/Browser Forumの決議SC-081v3のページに載った投票の結果出典: CA/Browser Forum「Ballot SC081v3: Introduce Schedule of Reducing Validity and Data Reuse Periods」(引用)

対象になる証明書・ならない証明書

対象は、ブラウザーが標準で信頼する「公開の」サーバー証明書です。確認の厳しさの順にDV(ドメインの管理だけを確認)、OV(会社の実在も確認)、EV(さらに厳しく確認)と種類がありますが、どれも同じ上限です。

一方、社内で立てた認証局(プライベートCA)が出す証明書は、この決まりの対象外です。メールの暗号化に使うS/MIME証明書や、プログラムに署名するコードサイニング証明書も別のルールで動いています。

有効期間と確認の使い回しはこう短くなる

証明書の上限は「発行した日」で決まります。2026年10月3日の時点は、上限200日の段階にいます。

証明書を発行した日 最長の有効期間 ドメイン確認を使い回せる期間
2026年3月14日まで 398日 398日
2026年3月15日〜2027年3月14日 200日 200日
2027年3月15日〜2029年3月14日 100日 100日
2029年3月15日から 47日 10日

OV・EVで確認する会社名や所在地の情報は、使い回せる期間が2026年3月15日に825日から398日へ短くなりました。こちらはその後の短縮は決まっていません。

なお基本ルールは、上限ちょうどではなく「1日少なく」することを勧めています。たとえば2029年以降は「46日を超えないほうがよい、47日を超えてはならない」と書かれています。

CA/Browser ForumのBaseline Requirements 2.3.0の90ページ(英語)。6.3.2節の本文に、2026-03-15より前に発行した証明書は397日を超えるべきでなく398日を超えてはならない、2026-03-15からは199日と200日、2027-03-15からは99日と100日、2029-03-15からは46日と47日と書かれ、その下に発行日の区切りと最長の有効期間(398日・200日・100日・47日)の表がある
基本ルール2.3.0の6.3.2節。発行日ごとの最長の有効期間を定めた本文と表出典: CA/Browser Forum「Baseline Requirements for the Issuance and Management of Publicly-Trusted TLS Server Certificates Version 2.3.0」(引用)

「ドメイン確認の使い回し」とは何か

認証局は証明書を出す前に、申し込んだ人がそのドメインを本当に管理しているかを確かめます。これをドメイン認証(DCV)といいます。方法は、決められたメールへの返信、DNSへの文字列の登録、Webサーバーへのファイルの設置などです。

これまでは一度確かめれば、1年あまりは結果を使い回せました。2029年3月以降は10日しか使えません。47日ごとの更新のたびに、ほぼ毎回この確認をやり直すことになります。

年に何回更新することになるか

期限ぎりぎりではなく、余裕を持って更新するのが普通です。無料の認証局のLet's Encryptは、有効期間の3分の2ほどが過ぎたら更新するよう勧めています。この考え方で回数を数えると、次のようになります。

最長の有効期間 3分の2で更新したときの間隔 年間の更新回数の目安 証明書20枚なら
398日 約265日 1〜2回 20〜40回
200日 約133日 約3回 約60回
100日 約67日 5〜6回 100〜120回
47日 約31日 約12回 約240回

なぜ短くするのか

決議の説明では、証明書は「発行した時点の事実を写したもの」だとしています。時間がたつほど、ドメインの持ち主が変わるなど、中身が現実とずれやすくなります。

証明書を途中で無効にする仕組み(失効)もありますが、決議は確実に働かない場面があると指摘しています。期間そのものを短くすれば、失効の仕組みに頼らず守れます。あわせて、更新の自動化が進むことや、暗号の方式を早く切り替えられることも理由に挙げています。

手作業の更新が回らなくなる理由

年1回の更新なら、カレンダーに書いておけば何とかなりました。47日になると、次の理由で手作業では回らなくなります。

  • 回数が増える。上の表のとおり、証明書20枚で年240回の入れ替えになる
  • ドメイン確認も毎回になる。メールで承認する方式だと、そのたびに人が承認する
  • 入れ替える場所が多い。Webサーバー、ロードバランサー、VPN装置などに同じ証明書を入れていることがある
  • 担当者が休む・異動する。月に何度もある作業を1人で抱えると、休暇の週に期限が来る
  • 通知に頼れない。Let's Encryptは2025年6月4日で期限切れの通知メールをやめた

自動更新の仕組み ACMEを使う

答えは自動化です。標準の方法として、ACME(証明書の申し込みから入れ替えまでを自動で行う通信の約束事)があります。2019年3月にRFC 8555として標準になりました。

サーバーにACMEのソフト(クライアント)を入れておくと、次の流れを人の手なしで繰り返します。

  1. 期限が近づいたら、認証局に新しい証明書を申し込む
  2. 認証局から出された課題に答えて、ドメインの管理を証明する
  3. 新しい証明書を受け取り、Webサーバーなどに入れ替えて再起動する

ドメインの確かめ方は2種類から選ぶ

方式 しくみ 向いている場面 気をつけること
HTTP-01 Webサーバーに決められたファイルを置く 1台のWebサーバーで公開しているサイト 80番ポートで外から見える必要がある。ワイルドカード証明書には使えない
DNS-01 DNSに決められた文字列(TXTレコード)を登録する ワイルドカード証明書、社外から見えないサーバー DNSを書き換えるAPIの鍵をサーバーに置くことになる。権限を絞る

無料の認証局だけの話ではない

ACMEはLet's Encryptだけの仕組みではありません。たとえばJPRSは、2022年3月2日からDV証明書でACMEに対応した発行サービスを、取り扱い事業者を通じて提供しています。今の販売店や認証局が対応しているかは、窓口に確かめるのが早道です。

Let's Encryptも自らの期間を短くします。標準の証明書は2027年2月10日から64日、2028年2月16日から45日になる予定です(2026年10月3日時点の発表)。

認証局が「そろそろ更新を」と知らせるARI(RFC 9773、2025年6月)という仕組みもできました。対応したクライアントなら、認証局が一斉に失効させる前の早めの更新にも自動で応じられます。

まず証明書の棚卸しをする

自動化の前に、どこに何枚の証明書があるかを知る必要があります。台帳はExcelでも十分です。次の列を用意します。

列 書く内容 例
ドメイン名 証明書に入っている名前 www.example.co.jp
使っている場所 サーバー・機器・サービス 自社Webサーバー、VPN装置
種類と認証局 DV・OV・EV、発行元 DV、○○認証局
有効期限 証明書に書かれた日付 2027年1月20日
更新の方法 自動か手動か、使っている仕組み 自動(ACME)、手動
ドメイン確認の方法 メール・DNS・ファイル DNS
契約と支払い 契約者、支払い方法、請求先 法人カード、総務部
担当 正と副の2人 情シス田中、総務佐藤
通知の宛先 期限や失敗の知らせが届く先 共有アドレス

漏れなく見つける3つの方法

  1. ドメインの一覧から探す。ドメインを登録している会社の管理画面で、自社のドメインをすべて書き出す
  2. 証明書の公開記録から探す。Google Chromeは、公開のログ(Certificate Transparency)に記録のない公開の証明書を信頼しない。ログの検索サイトにドメイン名を入れると、過去に出た証明書を一覧で調べられる
  3. 機器の管理画面を見る。VPN装置、UTM、NAS、複合機などの管理画面に入れている証明書を確かめる

2番目の方法では、制作会社や部署が独自に取った「知らない証明書」が見つかることもあります。見つけたら、誰が更新しているのかを台帳に書き足します。

自動にできないものから優先して手を打つ

場所 例 やること
レンタルサーバー・クラウド 会社のWebサイト 管理画面の自動更新を有効にする
自社で管理するサーバー 予約システム、会員サイト ACMEのクライアントを入れる
ネットワーク機器 VPN装置、ロードバランサー メーカーにACMEや自動化への対応を聞く。機器の入れ替えの予定にも入れる
社内だけで使うシステム 社内ポータル 公開の証明書が本当に要るか見直す。プライベートCAも選択肢
OV・EVで書類確認があるもの 会社のサイト DVで足りるか検討する。会社情報の再確認は398日ごとに必要

担当と通知先を個人から外す

自動にしても、更新が失敗することはあります。DNSの設定変更やサーバーの移転で、ACMEが静かに止まることがあるからです。Let's Encryptも、更新されないときに知らせる監視を用意するよう勧めています。

決めること おすすめの形
担当 正と副の2人。ひとり情シスなら、副は総務や委託先の担当者でもよい
通知の宛先 個人ではなく共有アドレス(例: cert-admin@自社ドメイン)
販売店・認証局のアカウント 会社のアドレスで作り、パスワードは会社の管理表に置く
支払い 個人のカードを使わない。法人カードか請求書払い
監視 外からサイトを見て、残りの日数が少なくなったら知らせる仕組み
委託先 制作会社や保守会社が更新している証明書を台帳に載せ、対応を確認する

委託先には、次のような文面で確かめておくと話が早くなります。

シミュレーター

SSL/TLS 証明書の更新の手間

証明書の数と1回の作業時間を入れると、有効期間が短くなるにつれて年間の手作業がどれだけ増えるかが分かります。

枚
分

申請・承認・入れ替え・確認まで

%

ACME などで自動化している分は手作業から外します

有効期間 47日のとき 年間の手作業

78回

約39時間

いま(200日)

18回

約9時間

398日
5時間
200日
9時間
100日
18時間
47日
39時間
最長の有効期間1枚の年間更新回数手作業の回数作業時間
398日0.9回9回4.6時間
200日1.8回18回9.1時間
100日3.6回37回18.3時間
47日7.8回78回38.8時間
入力した数字は送信されません期限ちょうどで更新した場合の回数です。実際は早めに更新するので、回数はもう少し増えます。この計算だけを開く

今日からできること 2029年3月までの段取り

次の節目は2027年3月15日の100日です。手作業の証明書が年5〜6回の更新になる前に、自動化のめどをつけるのが現実的な目標です。

時期 やること
2026年10月〜12月 証明書の台帳を作る。手動の更新に印を付ける
2027年1月〜3月 手動のものを自動化するか、やめるかを決める。委託先に確認する
2027年3月〜2028年 手動の更新をなくす。監視を入れる。機器の入れ替えを計画する
2029年3月まで 47日・ドメイン確認10日でも回るかを、実際の更新で確かめる

最後に、今週中にできるチェックリストです。

  • 自社が持っているドメインを書き出した
  • 証明書の公開記録を検索し、知らない証明書がないか確かめた
  • 台帳に期限・場所・更新方法・担当を書いた
  • 期限の通知が個人のアドレスに届いていないか確かめた
  • レンタルサーバーやクラウドの自動更新の設定を確かめた
  • 委託先が管理している証明書の対応を問い合わせた
  • 証明書の期限を外から監視する仕組みを用意した

この記事で使える無料テンプレ

よくある質問

Qいま使っている証明書は、すぐに使えなくなりますか。

Aいいえ。上限は証明書を発行した日で決まります。発行済みの証明書は、書かれている期限まで使えます。次に更新するときから新しい上限が当てはまります。

Q社内だけで使うサーバーの証明書も47日になりますか。

A対象はブラウザーが標準で信頼する公開の証明書です。自社で立てた認証局(プライベートCA)が出した証明書は対象外です。ただし社内システムでも公開の証明書を使っていれば対象になります。

Q有料のOV・EV証明書なら長く使えますか。

A使えません。DV・OV・EVのどれも同じ上限です。複数年の契約を売る販売店はありますが、その場合も証明書そのものは上限の日数ごとに出し直して入れ替えます。

出典・参考

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執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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