インドの認証局eMudhraの中間証明書8件で、秘密鍵の作り方に誤りがあり、だれでも鍵を取り出せる状態でした。10月17日の報告から1週間で、ブラウザ、OS、言語、製品の各社が、それぞれの「信頼の一覧」(どの認証局の証明書を正しいとみなすかの一覧)を直しました。
この件で分かったのは、信頼の一覧が1か所ではないことです。ブラウザが守られても、サーバーやアプリはそれぞれの一覧を持っていて、別に直す必要があります。この記事は、一覧の置き場所と直し方を、2枚の図にまとめました。事故そのものの詳しい経過は、eMudhra、中間CAの鍵が破られSSL/TLS事業から撤退 証明書の差し替えと一覧の更新をにあります。
信頼の一覧は、4つの場所にある

| 置き場所 | 製品・仕組み | 直し方(公式の告知) |
|---|---|---|
| ブラウザ | Chrome | CRLSetで、17日19時45分(協定世界時)にTLS用6件を遮断。Chrome Root StoreからemSign ECC Root CA - G3を10月27日(米国太平洋時間)に外す |
| ブラウザ | Firefox | OneCRLを17日22時59分(協定世界時)までに配布。OneCRLを受け取れない設定向けに158.0.1、ESR 153.5.1・115.43.1 |
| ブラウザ | Apple・Microsoft | TLS用6件は、AppleとMicrosoftの信頼の一覧にも入っていた(Mozillaの事故の報告) |
| OS | Mozilla NSS | 3.131.1でemSign ECC Root CA - G3を外した |
| OS | Debian | Debian 13はDSA-6572-1、Debian 12はDLA-4845-1でca-certificatesを更新。G3とAAA Certificate Servicesの2件を外す |
| OS | FreeBSD | SA-26:73.caroot。15.1-RELEASE-p6、14.5-RELEASE-p3、14.4-RELEASE-p12など。更新のあと、OpenSSLを使う常駐のプログラムを再起動 |
| 言語・実行環境 | Go | 1.27.3・1.26.10(CVE-2026-111943)。Goで作ったものは作り直す |
| 言語・実行環境 | Python | 3.15.1・3.14.9・3.13.17。同梱のpip 26.2.2、certifi 2026.10.19。仮想環境の中のpipとuvは環境ごとに上げる |
| 言語・実行環境 | Java | CVE-2026-91403。単体で入れたJavaは更新か、blocked.certsで8件を止める。OSが配るOpenJDKはOSの一覧の更新で足りる |
| 言語・実行環境 | Node.js | 22.23.4・24.22.1・26.12.1で組み込みの部品を更新 |
| 製品・サービス | Cloudflare | WARP・1.1.1.1のアプリ、cloudflared 2026.10.2を最新に。利用者が足した証明書の設定は、利用者が直す |
| 製品・サービス | 失効を見ない仕組み | 一覧を更新するまで8件を信頼し続ける。中間証明書を止められなければ、ルートを外すことを考える(Mozillaの勧め) |
Mozillaは、信頼の一覧を配る各社に向けて、失効の情報を必ず確かめ、確かめられなければ接続を断る仕組みなら対応は要らないと説明しています。逆にいえば、失効を確かめない仕組みは、一覧を直すまで守られません。FreeBSDは、OpenSSLは初期の設定では失効を確かめないとしています。









