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Teamsで「IT Support」を名乗る詐欺 400件超、外部アクセスの設定を見直す

Teamsの外部チャットで「IT Support (Internal)」などと名乗り、Quick Assistで画面を渡させる詐欺を、Arctic Wolfが400件超の事例で分析しました。応じてから15分足らずでマルウェアが動く例もあります。外部アクセスを取引先に絞る設定と、社員への伝え方を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆編集部が確認:
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Teamsで「IT Support」を名乗る詐欺 400件超、外部アクセスの設定を見直す

この記事のまとめ

  • Arctic Wolfは、Teamsの外部チャットで情シスを装う詐欺を400件超分析しました。表示名にかっこ書きで「Internal」と足し、迷惑メールが大量に届いた直後に連絡してくる型が目立ちます。
  • 狙いは画面の遠隔操作で、いちばん多いのはQuick Assistでした。顧客の報告では、社員が応じてから15分足らずでマルウェアが動いています。
  • Teamsの外部アクセスは、既定でどのドメインとも話せる設定です。取引先だけの許可リストへの切り替えと、社員への一言で多くは防げます。
こんな方に#30代#40代#50代実務

「IT Support(Internal)」。Teamsのチャットにこの名前が出ても、相手は社内の情シスではありません。セキュリティ企業のArctic Wolfは10月26日、Teamsの外部チャットを使ったなりすましを400件を超える事例で分析し、同じ型がくり返されていると報告しました。止める手立ては、外部アクセスの設定と、社員への一言です。

400件超で、同じ手順がくり返されていた

Arctic Wolfによると、攻撃者はまず、新しく作るか手に入れたMicrosoft 365のテナントで、Teamsの身元を用意します。事例の30〜40%は、確認なしに数分で作れる既定の「onmicrosoft.com」のテナントでした。テナントの名前にはsupportやhelpdeskといった語を選び、365やonline、数字を足して空いている名前を取るといいます。

一方で、お金を払って取ったドメインへの移りも見え始めました。この数か月の有料のドメインでは、約50%が.top、約40%が.com、5%強が.com.plや.com.brのような多段のドメインです。

表示名の作り方にも型があります。

  • 末尾にかっこ書きで「Internal」と付け、Teamsが「外部」と表示していても社内の人に見せる
  • 「IT Service Desk - Liam」のように名前を足し、実在の担当者らしく見せる
  • 盾や工具の絵文字を付ける(100件を超える例)
  • 狙う会社のドメインや社名を、表示名に入れる(最近の例)

多くの事例では、チャットの前に「メールボム」がありました。受信トレイに、メールマガジンや登録の確認のメールが数分で数百通。その直後に「IT担当」がTeamsで連絡し、たったいま起きた騒ぎを片づけると申し出ます。メールには用心するよう教わった社員も、Teamsの中のメッセージには気を許しやすい、とArctic Wolfはみています。

図解。題は「IT Support」を名乗るTeamsの詐欺、400件超で同じ流れ。対象はArctic Wolfが分析した400件超の事例、時点は2026年10月26日の報告。数字: 分析した事例は400件超、既定のドメイン(onmicrosoft.com)のテナントが30〜40%で確認なしで数分で作れる、有料のドメインのうち.topが約50%で.comが約40%、応じてから実行まで15分未満(顧客の報告)。攻撃の流れ: 1 メールボムでメールマガジンや登録の確認のメールが数分で数百通届く。2 外部のTeamsチャットで、表示名は「IT Support (Internal)」「IT Service Desk - Liam」など、約5分のうちに複数の社員へ送る。3 Teamsの通話で、メールの騒ぎを片づけると申し出る。4 遠隔操作のツールを使わせ、最多はQuick Assist。Windowsに入っていて社員は6桁のコードを読み上げるだけ。AnyDeskやScreenConnect、TeamViewerなども。5 攻撃者が自分でファイルを取りに行き、リンクを貼らずSafe LinksやZAPの検査を避ける。別のツールで居座り、ランサムウェアに至った例も。まとめ: 入口はTeamsの脆弱性ではなく既定で開いている外部アクセスで、最初のチャットの時点で止めるのが早い。同じ流れは2024年半ばにMicrosoftが報告したBlack Bastaの攻撃から続いている
Teamsの外部チャットで情シスを装う詐欺の流れ。Arctic Wolfの400件超の分析から作成: 編集部 / 出典: Arctic Wolf Labs

攻撃者は約5分のうちに複数の社員へ連絡し、応じた人にはTeamsの通話で話を進めます。使わせる遠隔操作のツールでいちばん多かったのは、Windowsに入っているQuick Assistでした。インストールが要らず、Microsoftの署名があり、社員は6桁のコードを読み上げるだけで済むからです。そのあとAnyDeskやScreenConnectなど別のツールを入れ、居座る足場にします。顧客の報告では、応じてからマルウェアの実行まで15分もかかっていません。

Teamsのチャットにリンクを貼らないのも特徴です。貼ればSafe LinksやZAPの検査にかかるので、遠隔操作のあいだに攻撃者が自分でファイルを取りに行きます。つまり、メッセージの検査だけでは見落とします。

手口そのものは新しくありません。Arctic Wolfによると、始まりはMicrosoftが2024年半ばに記録したBlack Basta(Storm-1811)の攻撃です。メールボム、偽のヘルプデスク、Quick Assist、ランサムウェアという流れは、そのあとも別の攻撃者に引き継がれてきました。

狙われるのは、既定で開いている外部アクセス

Teamsの外部アクセスは、既定で「すべての外部ドメインを許可」になっています。Microsoftの説明書のとおり、ほかの会社のMicrosoft 365のテナントのユーザーは、相手の側も外部アクセスを許していれば、社員を探してチャットも通話もできます。Arctic Wolfも、今回の攻撃はTeamsの脆弱性ではなく、この既定の機能を使っていると説明しています。

だから、対策の中心は設定の見直しになります。Arctic Wolfは、多くの会社にはどのテナントとも話せる外部チャットは要らないとして、取引先だけを許す許可リストへの切り替えを勧めています。

外部アクセスが既定のままの会社は影響を受ける

  • Teamsの外部アクセスを「すべての外部ドメインを許可」のまま使っている会社。社外のどのテナントからも、社員にチャットと通話が届きます。
  • 管理されていないTeamsアカウントとの通信をオンにしている会社。個人向けのTeams(無料)などのアカウントからも連絡が来ます。
  • 社員のPCでQuick Assistや、会社が認めていない遠隔操作のツールが動く会社。頼まれるまま画面を渡せてしまいます。

外部アクセスを取引先のドメインだけに絞っている会社は、影響を受けにくいはずです。ただし、許可した取引先や自社の社員のアカウントが乗っ取られた場合は別。乗っ取った社員のTeamsで誘う手口は、「パスキーを更新して」はわな ヘルプデスクを装いTeamsやSMSで誘導で取り上げました。

管理センターで見直す設定の手順

図解。題は外部からのチャットを絞る6つの設定、まずは許可リストから。対象はMicrosoft 365でTeamsを使う会社、2026年10月27日に確認。表: 外部組織のTeamsユーザーはTeams管理センターのユーザー、外部アクセスで設定し、既定はすべての外部ドメインを許可する、目安は特定の外部ドメインのみを許可するで取引先だけに。管理されていないTeamsアカウントは同じ画面で、組織の設定は既定でオン、使わないならオフ、残すなら相手から連絡を始められるチェックを外す。試用版だけのテナントはPowerShellの設定ExternalAccessWithTrialTenantsで既定はBlocked、Allowedに変えていないか。セキュリティ チームによるドメインのブロックはTeams管理センターとDefenderのテナントの許可/ブロック一覧で、既定は説明書に記載なし、許可リストにしない会社はオンにして.topなどを登録(4,000件まで、24時間以内に有効)。Quick Assistは社員のPCでアプリの削除かつなぎ先の遮断、Windowsに入っている、社内の遠隔支援に使わないなら削除か遮断し、認めていない遠隔操作ツールも止める。社員からの報告はDefender for Office 365の利用者の報告の設定で、契約しだい(Plan 1、2など)、Teamsの不審なメッセージや通話を報告できるように。注意: 許可リストの形にするとDefenderの一覧でTeamsのドメインは止められない。まとめ: 取引先だけの許可リストにすれば見知らぬテナントからのチャットは届かない。許可した取引先のアカウントが乗っ取られた場合は防げないため、社員への周知と組み合わせる
Teamsの外部からのチャットを絞る6つの設定と、Microsoftの既定作成: 編集部 / 出典: Microsoft Learn、Arctic Wolf Labs
  1. Teams管理センターの[ユーザー]>[外部アクセス]を開き、外部組織のTeamsとSkype for Businessのユーザーの設定を見ます。取引先が決まっているなら[特定の外部ドメインのみを許可する]を選び、取引先のドメインだけを足します。許可リストを作ると、ほかのドメインはすべてブロックされます。
  2. 同じ画面で、管理されていないTeamsアカウントとの通信を見ます。使わないならオフにします。残すなら、組織が管理していないアカウントの外部ユーザーから連絡を始められるチェックを外します。外すと相手はメールアドレスで社員を探せなくなり、会話は社員の側からしか始まりません。
  3. 試用版だけのテナントとの外部アクセスを、PowerShellで確認します。Set-CsTenantFederationConfigurationの-ExternalAccessWithTrialTenantsは、Microsoftの説明書では既定がBlockedです。Arctic WolfもBlockedを勧めているので、Allowedに変えていないかを見れば足ります。
  4. 「すべて許可」や「特定のドメインをブロック」の形で使い続けるなら、[セキュリティ チームがブロックされたドメインを管理できるようにする]をオンにします。セキュリティの担当がMicrosoft Defenderのテナントの許可/ブロック一覧から、Teamsのドメインを止められるようになります。登録は4,000件までで、24時間以内に効きます。許可リストの形の会社では、この一覧は使えません。
  5. Quick Assistを社内の遠隔支援に使っていないなら、アプリを削除するか、つなぎ先(remoteassistance.support.services.microsoft.com)を止めます。Microsoftの説明書が勧めている方法です。会社が認めていない遠隔操作のツールも、EDRやアプリの制御で止めます。
  6. Defender for Office 365を契約しているなら、Teamsの不審なメッセージや通話を社員が報告できる設定を見ます。

Microsoftも、外部との初めてのチャットでフィッシングをAIで見つける機能を入れる予定です(Microsoft Teams、チャットのフィッシングをAIで検知へ 外部との初回が対象)。ただ、検知は設定の代わりにはなりません。届く相手を先に絞るほうが確実です。

社員には「情シスはTeamsで突然、画面を求めない」と伝える

設定だけでは、許可した相手や、乗っ取られたアカウントからの連絡は止まりません。最後に効くのは、社員が「おかしい」と気づいて手を止めることです。

Arctic Wolfは、本物の情シスがどの経路で、どの名前で連絡するかを、社員に伝えておくよう勧めています。遠隔操作の頼みには、登録した電話番号への折り返しなど、別の経路での確認を必ず挟む。Teamsのチャットを握っている攻撃者には、その外での確認は通せません。

社内に流す文の例です。

Arctic Wolfの数字でいちばん重いのは、15分という短さでしょう。社員が応じてから考える時間はほとんど無く、決め手は応じる前の一言になります。外部アクセスを取引先だけに絞る作業は、管理センターで数分。そこから先は、社員が「外部」の印を見て手を止められるかにかかっています。

よくある質問

Q許可リストにすると、新しい取引先とTeamsで話すときはどうなりますか。

A相手のドメインを許可リストに足すまで、チャットも通話もできません。Microsoftの説明書によると、相手の会社の側でも外部アクセスを許している必要があります。取引先を足すときの申請の流れを、切り替えの前に決めておくと困りません。

QQuick Assistのつなぎ先を止めると、ほかの遠隔支援にも影響しますか。

AMicrosoftの説明書によると、Quick Assistのつなぎ先を止めると、同じつなぎ先を使うRemote Helpも動かなくなります。Remote Helpを使っている会社は、つなぎ先の遮断ではなく、Quick Assistのアプリの削除を選ぶことになるでしょう。

出典・参考

編集部が確認:。確認した監修者は、この下に載せています。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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