本文へ移動
情シスのミカタ
ニュース約6分で読めます

Chrome 157の管理者向けの変更 管理外のPCで拡張機能が外れる

11月3日に安定版が配られるChrome 157で、ドメインにもMDMにも入っていないWindowsとMacのPCでは、ポリシーで入れた検索と新しいタブの拡張機能が外れます。プロキシの認証のポリシーも分かれ、Chromeリモートデスクトップは古いOSのホストをChrome 168でつなげなくします。見直す設定と日程を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆編集部が確認:
文字
Chrome 157の管理者向けの変更 管理外のPCで拡張機能が外れる

この記事のまとめ

  • Chrome 157は11月3日に安定版になる予定です。管理外のWindowsとMacのPCでは、ポリシーで入れた拡張機能のうち、既定の検索エンジンや新しいタブを変えるものが外れます。
  • Chromeリモートデスクトップは、Windows 8.1以前とmacOS 11以前のホストを、Chrome 168(2027年4月27日の予定)でつなげなくします。
  • プロキシの認証方式を決めるポリシーが2つに分かれ、161で古い方はプロキシに効かなくなります。Gmailなどの情報を使うAIの自動入力にも、新しいポリシーが付きました。
こんな方に#30代#40代#50代実務

ドメインにもMDMにも入っていない、WindowsとMacのPC。そこにポリシーで配った拡張機能のうち、既定の検索エンジンや新しいタブのページを書き換えるものは、Chrome 157で外れます。

Googleは10月21日、Chrome 157の管理者向けのリリースノートを公開しました。157は22日から一部の利用者に配られ始めていて、Chromiumの予定では、すべての利用者に届く安定版は11月3日です。

管理外のPCでは、拡張機能が外れる

リリースノートによると、対象はポリシーで入れた拡張機能のうち、Chrome Settings OverridesやChrome URL OverridesのAPIで、既定の検索エンジンや新しいタブのページを変えるものです。管理外のPCでは無視され、外されて動かなくなります。もっとも、利用者がChromeウェブストアから自分で入れ直すことはできます。

ここでいう管理外とは、信頼度の低い、管理されていないWindowsとmacOSのPCを指します。Active Directoryのドメインに参加したPC、Microsoft Entra IDに参加したPC、Chrome Enterprise Coreに登録したChrome、MDMで管理しているMacは対象外です。

困るのは、ドメインを持たない小さな会社でしょう。PCのレジストリにChromeのポリシーを直接書き、社内の検索ページを既定にする拡張機能を配っている。そうした使い方は、Googleの言う管理外のPCにあたるとみられます。

157では、この動きを止めるポリシーを8週間だけ用意します。名前はExtensionForceInstallWithSearchOrNewTabOverridesEnabledで、管理者が環境を直すための猶予です。ただ、10月27日の時点でポリシーの説明のページはまだ無く、リリースノートにある「既定でtrue」がどちらの動きを指すのかは分かりません。

図解。題は、Chrome 157から176まで、管理者が備える6つの日付。対象はWindowsとMacのChrome(一部はAndroidなど)、時点は2026年10月27日。版ごとの日程: 10月22日に157の早期安定版をWindowsとMacの一部の利用者に配り始めた。11月3日に157の安定版。管理外のPCで、ポリシーで入れた検索と新しいタブの拡張機能が外れる。新しいポリシーは8週間だけ。11月17日に158でXSLTが止まり、XSLTEnabledで一時的に戻せる。RD Web Accessも開けなくなる。2027年1月19日に161でプロキシの認証の扱いが移り、AllHttpAuthSchemesAllowedForOriginsはプロキシに効かなくなる。2027年4月27日に168で古いOSのリモートデスクトップが切れ、Windows 8.1以前とmacOS 11以前のホストにつなげなくなる。2027年8月17日に176でXSLTEnabledが無くなる予定。見直したいポリシー: ExtensionForceInstallWithSearchOrNewTabOverridesEnabledは新しく追加され、管理外のPCで拡張機能が外れる動きを8週間だけ止められる。AllHttpAuthSchemesAllowedForProxiesは新しく追加され、プロキシの認証方式をオリジンとは別に決める。DynamicPatchingEnabledは、Windowsで再起動を待たずに子プロセスへ更新を当て、無効にすると再起動まで当てない。AutofillGenAiSettingsは、GmailやフォトのデータでAIが入力を手伝う高精度の自動入力を管理する。BackForwardCacheForWebSocketsAllowedは非推奨になり、削除される予定。まとめ: まず11月3日までに、ポリシーで拡張機能を配っている管理外のPCを洗い出す。新しいポリシーは説明のページがまだ公開されていない
Chrome 157から176までに管理者が備える日付と、見直したいポリシー作成: 編集部 / 出典: Chrome Enterpriseのリリースノート(Chrome 157)、Chrome Releases、Chromium Dash

Chromeリモートデスクトップは古いOSを切る

Chromeリモートデスクトップは、Windows 8.1以前とmacOS 11以前で動くホストのサポートをやめます。これまでは、メーカーのサポートが切れたOSでも、古い版のホストのソフトに固定して使えるようにしてきました。その代わり、それらのOSには不具合の修正もセキュリティの修正も出せなかったといいます。

理由に挙げたのは、AIを使ったツールで脆弱性が見つかることが増え、古い版に固定するやり方が危うくなったことです。いまのところ重大な脆弱性は把握していないとしたうえでの判断です。

段取りは2段。Chrome 155から、対象のホストにつなぐときに確認の画面が出るようになり、ホストには「The remote computer is running an unsupported operating system.」という警告が表示されます。Chrome 168(安定版は2027年4月27日の予定)では、対象のホストをオフラインにして、つなげなくします。リリースノートは、2027年の第1四半期の終わりまでに完全に遮断するとも書いています。

Chrome Enterpriseのリリースノートの節「Chrome Remote Deskop legacy OS deprecation」(英語)。Chromeリモートデスクトップは、メーカーのサポートが切れたOSでも、古い版のホストのソフトに固定して使えるようにしてきたが、それらには不具合やセキュリティの修正を出せない。AIを使ったツールで脆弱性が見つかることが増え、古い版への固定は危ないやり方になったとし、重大な脆弱性は把握していないが、これらのOSのサポートをやめると決めた。近く、対象のPCへの接続で警告の画面が出るようになり、2027年の第1四半期の終わりまでに接続は完全に遮断される。対象はWindows 8.1以前(Microsoftのサポート終了は2023年1月)とmacOS 11以前(Appleのサポート終了は2023年9月)。組織は、メーカーのサポートが続くOSに上げるか、そのOSをサポートするほかのリモート接続の製品を探す必要がある。対象のホストには、The remote computer is running an unsupported operating system. Some features might not work. という警告が出る
Chromeのリリースノートの、Chromeリモートデスクトップの古いOSのサポート終了の節出典: Google「Chrome Enterprise リリースノート」(Chrome 157)(引用)

工場の装置や古い業務ソフトのために残したWindows 8.1のPCに、保守の入口としてChromeリモートデスクトップを入れている。そうした会社は、OSを上げるか、ほかのリモート接続の製品に移るかを決める必要があります。

プロキシの認証、動的なパッチ、AIの自動入力

社内のプロキシで認証を使う会社は、ポリシーの書き換えが要ります。これまではAllHttpAuthSchemesAllowedForOriginsが、オリジンとプロキシの両方の認証方式を決めていました。157からはプロキシ用のAllHttpAuthSchemesAllowedForProxiesが加わり、Chrome 161(2027年1月19日の予定)で、古いポリシーはプロキシに効かなくなります。プロキシの分は、161までに新しいポリシーへ移しておくと安心です。

Windowsでは、届いたセキュリティの更新を、ブラウザーの再起動を待たずに、新しく起動する子プロセス(レンダラーなど)へ当てる「動的なパッチ」が入ります。既定で有効で、DynamicPatchingEnabledを無効にすると、再起動までは当てません。コンポーネントの更新(ComponentUpdatesEnabled)を止めている会社では働かない点には、気をつけたいところです。

もう一つは、GmailやGoogleフォトなど、つないだアプリの情報を使ってAIがフォームの入力を手伝う「高精度の自動入力」。157から一部の利用者に出て、管理はAutofillGenAiSettingsで行います。これまでのAutofillPredictionSettingsは、このポリシーに置き換わりました。Googleのサービスの情報がほかの用途に使われる流れは、Googleのプライバシーポリシーの変更の記事でも取り上げています。

このほか、BackForwardCacheForWebSocketsAllowedは157で非推奨になりました。WebSocketを使うページを、BFCacheに入れないためのポリシーです。158ではブラウザーのXSLTが止まり、RD Web Accessの画面も開けなくなります。こちらはRD Web AccessとXSLTの停止の記事にまとめました。

影響を受ける会社

  • 影響を受ける: ドメインやMDMに入っていないWindowsとMacのPCに、ポリシーで検索や新しいタブの拡張機能を配っている会社です。
  • 影響を受ける: Windows 8.1以前やmacOS 11以前のPCに、Chromeリモートデスクトップでつないでいる会社です。
  • 影響を受ける: AllHttpAuthSchemesAllowedForOriginsで、社内のプロキシの認証を許している会社です。期限は161です。
  • 影響を受けにくい: すべてのPCをドメインかEntra IDに参加させ、Chrome Enterprise CoreかMDMで管理している会社です。拡張機能の変更は、こうしたPCには及びません。

11月3日までの段取り

  1. ポリシーで拡張機能を配っているPCのうち、ドメイン、Entra ID、Chrome Enterprise Core、MDMのどれにも入っていないものを洗い出します。chrome://policyを開くと、そのPCに効いているポリシーが分かります。
  2. 洗い出したPCで、配っている拡張機能が既定の検索エンジンや新しいタブを変えるものかを、chrome://extensionsで確認します。
  3. 当てはまるなら、Chrome Enterprise Coreへの登録など、PCを管理下に置く方法を決めます。8週間の猶予のポリシーは、その間のつなぎです。
  4. Chromeリモートデスクトップのホストの一覧を開き、Windows 8.1以前やmacOS 11以前のものがないかを見ます。
  5. AllHttpAuthSchemesAllowedForOriginsを使っているなら、プロキシの分をAllHttpAuthSchemesAllowedForProxiesにも書きます。

157の変更の多くは、管理しているPCでは起きず、管理していないPCで起きます。台帳から外れたまま残ってきたPCを棚卸しする、ちょうどよいきっかけになるはずです。

よくある質問

Qドメインに参加していれば、拡張機能の変更は関係ありませんか。

Aリリースノートによると、Active Directoryのドメインに参加したPC、Microsoft Entra IDに参加したPC、Chrome Enterprise Coreに登録したChrome、MDMで管理しているMacは対象外です。同じ会社の中でも、ドメインに入れていないPCが混ざっていれば、そのPCだけが対象になります。

QChromeリモートデスクトップの代わりは、Googleが案内していますか。

AGoogleは、メーカーのサポートが続くOSに上げるか、そのOSをまだサポートしているほかのリモート接続の製品を探すか、のどちらかを求めています。特定の製品の名前は挙げていません。

出典・参考

編集部が確認:。確認した監修者は、この下に載せています。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

役に立ったら、いいねと共有をお願いします