ラクスは2026年10月21日、クラウド型請求書受領システム「楽楽請求」の主要機能を同日から更新すると発表しました。複数の請求書をまとめたPDFの自動分割や、明細行への独自項目の追加に対応します。請求書の取り込みだけでなく、明細の読み取りから仕訳に使う情報までが今回の更新対象です。
ラクスが発表に添えた画像出典: ラクス(PR TIMES)(報道用の素材)
まとめたPDFを請求書ごとに自動分割
ラクスによると、複数の請求書をまとめたPDFを、AIが請求書単位に自動分割できるようになります。対象は、手動アップロード、メール、請求書提出ページから受け付けるファイルです。
分割した結果は、取り込み前に画面で確認し、修正できます。自動で分ける機能と、担当者が結果を確認する機能を組み合わせた仕組みです。
複数請求書を一つのPDFで受け取る運用がある会社では、この確認画面を誰が扱うかが導入時の確認点になります。自動分割の有無だけでなく、分割結果を確かめる作業まで含めて、経理側と手順を整理するのがよさそうです。
明細に最大15項目を追加、仕訳にも利用
請求書の明細行には、独自の入力項目を最大15項目追加できます。設定例として、発注番号、工事番号、店舗名が挙げられています。請求書の読み取り範囲を指定し、追加した明細項目にデータを反映することもできます。
追加したカスタム項目は、仕訳を自動化する際の適用条件に使えます。また、仕訳の摘要欄へ自動反映することも可能です。項目を増やすだけでなく、その情報をどの仕訳に使うかまで検討する必要があります。
AI-OCRは、AIを使って書類の文字を読み取る機能です。今回の更新では、取引先ごとに読み取る項目と位置を事前指定できます。明細の不要な行や文字を、読み取り対象から除外することもできます。
項目の追加と読み取り位置の指定は、経理が必要とする情報を起点に整理したいところです。発注番号などを読み取る設定と、仕訳に使う条件を別々に決めず、一連の処理として確認することを勧めます。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 「楽楽請求」で、複数請求書をまとめたPDFを手動アップロード、メール、請求書提出ページから取り込む会社です。自動分割と、取り込み前の確認・修正が確認対象になります。
- 影響する: 「楽楽請求」の明細で発注番号、工事番号、店舗名などを扱いたい会社です。独自項目の追加に加え、読み取り範囲や仕訳への使い方を検討できます。
- 影響しない: 「楽楽請求」を利用していない会社は、今回の機能更新による直接の運用変更の対象ではありません。他の請求書受領システムの更新を知らせる発表ではありません。
対象となるプランや版の条件は、発表には書かれていません。自社の契約で利用できるかは、機能の説明とは分けて確認が必要です。
情シスが今日やること
- 経理の請求書受領担当に、今回の更新内容を共有します。次の請求書取り込みまでに、まとめたPDFを受け取る経路が、手動アップロード、メール、請求書提出ページのどれかを整理してもらいます。
- 取り込み前の確認画面で、請求書ごとの分割結果と修正方法を確認します。実際の運用を切り替える前に、結果を確認する担当者を経理側で決めてもらいます。
- 経理の仕訳担当と、追加する明細項目を整理します。最大15項目という上限を踏まえ、各項目を仕訳自動化の条件に使うのか、摘要欄へ反映するのかを、設定変更前に決めます。
- 取引先ごとの読み取り項目・位置と、除外する行・文字を確認します。追加項目への反映結果と仕訳への使い方を次の処理前に点検し、対象プランなど不明な条件はラクスに確認します。
これらは運用を見直すための確認手順です。発表で対応期限が指定されたものではありません。