NVIDIAは2026年10月21日、Mercedes-Benzとの戦略的パートナーシップ拡大について日本語で公表しました。米国時間2026年10月16日の発表を紹介したもので、次世代の運転支援・自動運転システムを共同開発します。Mercedes-BenzのMB.OSと、車載計算・センサー基盤を担うNVIDIA Hyperionを連携させ、新たな運転機能と車両ソフトウェアの更新に対応する方針です。
車載基盤と運転ソフト、安全の仕組みを組み合わせる
今回の提携は、自動運転ソフトだけでなく、それを動かす車載基盤や安全の仕組みを組み合わせるものです。NVIDIAによると、MB.OSとNVIDIA Hyperionの連携により、新たな運転機能とOTA更新に対応します。OTA更新は、通信を通じてソフトウェアを更新する仕組みです。
運転ソフトとして位置付けられるのが、AIによる推論を備えたNVIDIA Alpamayo Stackです。NVIDIAは、市街地で出発地から目的地までの運転支援に対応すると説明しています。アクティブセーフティや自動駐車も対応機能に含まれます。
また、NVIDIA Halosは、並列に働く安全の仕組みとして冗長性を追加するとしています。冗長性とは、複数の仕組みを備えて障害に備えることです。社用車の導入検討では、運転支援機能の名前だけでなく、車載基盤、更新の仕組み、安全機能を分けて確認することが重要です。
欧米向けの開発済み機能と、将来のレベル4は別
Mercedes-Benzによると、両社は欧米市場向けの市街地運転支援システムを開発済みです。一方、統合技術によって支援するロボリムジンなどのSAEレベル4の自動運転は、将来の開発という位置付けです。開発済みの運転支援と、将来の自動運転構想を同じ提供段階として扱うことはできません。
日本での提供は発表には書かれていません。日本向けの対象車種、提供時期、価格、日本語対応も今回の発表では示されていないため、日本語の発表が出たことだけで国内導入が可能になったとは判断できません。
Mercedes-Benzは、車両開発のシミュレーションやデジタル生産基盤MO360でもNVIDIA技術を活用しています。ただし、これらの活用と、社用車で利用できる運転支援機能の条件は、切り分けて確認する必要があります。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 欧米市場でMercedes-Benzの車両調達や運用を検討する会社です。開発済みとされる市街地運転支援について、実際に調達する車両の提供条件を確認する材料になります。
- 影響する: 車両開発や生産基盤に関わる会社です。Mercedes-Benzでは、運転支援以外にもシミュレーションとMO360でNVIDIA技術を活用しています。
- 影響しない: 今回の発表を受けて直ちに設定変更や更新が必要になる会社の条件は、発表には書かれていません。既存のMercedes-Benz車両すべてに新機能が届くと読み替えないようにします。