NTTアドバンステクノロジは、2027年春の提供開始を目指す次世代RPA「AiActor」の製品化に着手したと発表しました。RPAは、パソコン上の操作を自動化する仕組みです。AiActorでは、AIがチャットで受けた依頼から実行手順を作り、RPAが実行することで、現場担当者の日常業務を効率化する構想です。
チャットで依頼し、作られた手順を確認する構想
AiActorは、WinActorの自動化技術を活用します。NTTアドバンステクノロジが目指すのは、自動化の手順を記述した「シナリオ」を設計する専門知識がなくても、業務を自動化できる製品です。
同社によると、AIが生成したシナリオは、実行内容を画面上で確認できます。一度作ったシナリオを繰り返し利用することも想定しています。依頼を出すだけでなく、どのような処理が行われるのかを確認できる点が、構想の一部です。
想定例には、請求データの確認、会計システムへの登録、Excelへの集計結果出力が挙げられています。ただし、これらは開発中の製品の利用例です。自社の会計システムでそのまま動くことや、個別の業務への対応が保証された発表ではありません。対応するシステムや動作環境、価格は、今回の資料には書かれていません。
情シスが検討する際は、「チャットで頼めるか」と「作られた処理を業務担当者が確認できるか」を分けて見ると、確認事項を整理しやすくなります。自動化の候補を探す段階でも、処理の正しさを判断する担当者まで決めておくことが重要です。
2026年10月の展示は開発中の参考出展
AiActorは、2026年10月21日から2026年10月23日まで幕張メッセで開かれる「Japan DX & AX Week 秋 2026」に参考出展する予定です。開発中のコンセプトと利用イメージを初公開する予定で、中核技術は特許を出願中です。
今回の発表は、製品の提供開始を知らせるものではありません。2027年春も、確定した発売日ではなく、提供開始の目標です。また、製品リリース時の仕様は展示内容と異なる場合があります。展示で確認できた機能を、そのまま導入要件の確定事項にしないようにしてください。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 請求データの確認、会計システムへの登録、Excelへの集計結果出力を日常的に行う会社です。これらは想定例に含まれるため、自動化候補として検討する接点があります。ただし、個別システムへの対応は発表には書かれていません。
- 影響する: 現場担当者自身によるパソコン業務の自動化を検討している会社です。専門知識がなくてもシナリオを作れる製品を目指すという開発方針が、検討材料になります。
- 影響しない: 今回の発表を、既存のWinActorの更新や移行への即時対応が必要な告知として扱う必要はありません。既存利用者への変更、対象の版、移行の要否は発表には書かれていません。
- 影響しない: 上記のようなパソコン業務の自動化を検討していない会社では、今回の構想を理由に導入準備を急ぐ必要はありません。会社の規模による対象条件は発表には書かれていません。
情シスが今日やること
- 今日、経理などの業務担当者に、想定例に近い反復作業があるかを確認してください。候補ごとに、入力データ、操作するシステム、出力先を既存の業務手順書へ追記します。製品が対応すると決めつけず、確認対象の一覧にします。
- 今日、WinActorを使っている場合は、社内の利用台帳やシナリオ一覧で、同じ候補業務を既に自動化していないか確認してください。現場担当者には、既存の仕組みの変更や移行が発表されたわけではないことも伝えます。
- 展示を確認する場合は、2026年10月21日の開催前までに質問を整理してください。自社システムへの対応、動作環境、実行内容を確認する画面、価格、提供開始時期を確認項目にします。回答は「開発中の説明」と「製品版で確定した仕様」に分けて記録します。
- 導入判断の前に、業務責任者と、生成された手順を誰が確認し、実行結果を誰が点検するかを決めてください。経営層や予算担当には、2027年春は提供開始の目標であり、展示内容も変更される可能性があると共有します。