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購買と情シスの分担は?PC・SaaSの見積もり、台帳、保守期限で困らない決め方

いちばん安い見積もりで買ったら保守は1年だけ、部署が買った機器が台帳にない。購買・調達と情シスのすれ違いは、見ている期間の違いから起きます。公開されている体験談10件と経済産業省の資料から、分担の表、見積もりの条件の欄、購入申請に足す欄をまとめました。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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購買と情シスの分担は?PC・SaaSの見積もり、台帳、保守期限で困らない決め方

この記事のまとめ

  • 購買は同じ物を正しい手続きで安く買うこと、情シスは買ったあと何年も手間なく使えることを見ています。すれ違いは見る期間の違いから起きます。
  • 見積もりは本体の値段だけで比べず、保守の年数と中身、初期設定、納期をそろえた総額で比べます。条件の欄は情シスが書いて渡します。
  • 発注の記録と情シスの台帳を同じ番号でつなぎ、保守や更新の期限は3か月前に一緒に見ると、期限切れと台帳にない機器が減ります。
こんな方に#30代#40代#50代実務

「同じ型番で3社から見積もりを取りました。いちばん安いB社にします」。購買の担当者が出した見積もりをよく見ると、B社だけ保守が1年で、初期設定は別料金でした。情シスは「その差額、あとで誰が払うんだろう」と考え込みます。どちらも、会社のお金を守ろうとしているだけです。

この記事では、購買・調達の担当(会社によっては総務や管理部)と情シスがすれ違う場面を、公開されている声と公的な資料から整理し、分担の表と、見積もりや申請に足す欄を付けました。

購買と情シス、すれ違うのはどこ?

購買は、決まった手続きで同じ物をできるだけ安く買うことに、情シスは、買った物を何年も手間なく安全に使えることに責任を持ちます。見ている期間が違うので、同じ見積もりでも気になる所が変わります。

公開されている声を読んで整理すると(公開されている体験談10件、編集部)、すれ違いは、相見積もり、購入の申請、台帳、保守の期限、取引先のセキュリティ確認の5つの場面に集まります。

あるある1: いちばん安い見積もりが、いちばん安いとは限らない

小さな事業所で調達を受け持っていた筆者は、毎週のように価格比較サイトで一番安い店を探していた時期があったそうです。

「必要なタイミングで、必要なスペックで、安いもの」を重視すると、機種の統一は諦めなければなりません。

出典: はてなブログ「大手のようには行かないPC調達」なからなLife・atsuizo(2015年6月19日)

機種がばらばらだと、初期設定の手順や故障の調べ方が、機種の数だけ増えます。この筆者は販売会社を使い、同じ機種を続けて買えるようにしました。値段は最安でなくても上位から中位に入る、と書いています。

保守も見落としがちです。中堅の製造業で情シスを担う筆者は、サーバーの入れ替えの見積もりがメモリの値上がりで予算のおよそ2倍になり、純正でない安いメモリも案に挙がった話を書いています。

初期コストだけを比較すると安く見えるが、保証・保守の対象外になった場合の修理費が予算化しにくい不確実な支出になる点を、事前に関係者と共有しておくとよい。

出典: note「サーバーEOLのリプレイス見積が予算の2倍に化けた話」再起動史郎(2026年8月21日)

相見積もりは、保守の年数と中身、初期設定、データ消去、納期をそろえてから比べます。条件を書けるのは情シスなので、頼む前に情シスが条件の欄を埋めて渡すのが近道です。

あるある2: 「情シスに確認した?」で止まる申請

製造業の現場で10年働く筆者は、AIのツールの個人ライセンスを1本、稟議で通したときの工夫を書いています。

「情シスに確認した?」と聞かれて止まる → 事前に情シス担当者に5分だけ話を通し、「承知しています」と一言もらったメモを添付

出典: note「AI導入の稟議を"こっそり"通した話」こうちゃん(2026年4月23日)

この筆者は情シス、総務、経理に先に顔を出し、書類は2週間で通ったそうです。裏を返すと、申請の書類に「情シスの確認」の欄がないので、出す人が自分で回るしかないわけです。

大企業でDXを担う筆者は、申請の場所を総務に聞くと情シスに回されたそうです。情シスからは「まず稟議書を」と言われて、振り出しに戻ります(note・dx_note、2025年11月)。

情シスの側も、ライセンスを足すだけで、必要数の確認、見積もり、稟議、承認、発注の順を踏みます(Zenn・BABY JOBの全_ちょん、2025年12月)。会社のお金を守るために稟議書を持って走る姿は変わらない、とも添えています。

あるある3: 台帳にないPCが「発掘」される

同じBABY JOBの記事には、台帳にないPCが見つかったことが過去にあったような、という一言もあります。ひとり情シスの筆者は、SaaSを棚卸ししたとき、使われていないのに契約が残るサービスと、使われているのに台帳にないサービスが混ざっていたそうです(Zenn・daxbox、2026年3月)。情シスが加わる前は、個人と同じ感覚で店から端末を買う会社がまあまあ多いのでは、と書く筆者もいます(note・good-sun、2024年12月)。

勝手に買われたように見えても、急ぐ事情があったことがほとんどです。中小企業で管理部門をまとめてきた筆者は、クラウドのサービスは申請を通さずに契約できるので、管理がいちばん崩れやすいと書いています(note・元メガバンクの管理部長ノート、2026年2月)。この筆者はIT資産の台帳を5項目に絞り、購入日と金額は会計の役割として持たないことにしました。

カードで払ったクラウドのサービスの拾い方は、SaaSの請求書とカード払いは誰が管理する?が参考になります。

あるある4: 保守の期限を知っている人と、困る人が違う

保守やリースの更新の案内は、契約の窓口の購買に届きます。壊れて困るのは、情シスと使っている人です。案内が誰にも渡らないまま、期限が過ぎることがあります。

先ほどの管理部長の筆者は、クラウドのサービスの台帳で「更新月」だけを必ず埋める欄にしています。購買の契約の一覧にも「情シスの担当」の列を足し、3か月前に一緒に見る日を決めておきます。

これから増える場面: 取引先のセキュリティ確認

インフラの運用からセキュリティの担当に移った筆者は、誰の担当でもない仕事の1つに、取引先から届くセキュリティのチェックシートを挙げています。

営業や購買が持ってくる、あの表計算ファイルです。

出典: Zenn「セキュリティの仕事は、社内に落ちている」ガン爺(2026年8月1日)

資材の調達を20年続けるバイヤーの筆者は、社内の情報セキュリティの会議に出たときのことを書いています。

「なんで調達の僕が?」と思った。セキュリティって情シスの仕事でしょ、と。

出典: note「「情シスの話でしょ?」と思っていた僕が、3ヶ月後に焦り始めた理由」Procuria(2026年4月6日)

会議で出たのは、経済産業省などが進める「SCS評価制度」(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)でした。取引の契約の中で、委託元が委託先に対策の段階(★3・★4)を示す任意の制度です。経済産業省は申請の受付を2026年度末頃に始めることを目指し、制度を受け持つIPAは2026年9月に料金の設定を公開しました。

経済産業省のよくある質問には、★3は社内の情報システムの担当者が確認すればよいものではなく、セキュリティの専門家の確認が要る、とあります。取引先への依頼と契約は調達、中身の確認と自社の答えは情シス、と分けると動きやすくなります。制度の中身はSCS評価制度とはにまとめています。

分担の表(編集部の整理)

次の表は、公開されている声と資料をもとにした編集部の案です。体制に合わせて変えてください。

仕事 主に担う 協力する
買う物の条件(機種、スペック、保守の年数、初期設定) 情シス 購買(相場と納期を伝える)
相見積もりの依頼、比較、値段の交渉 購買 情シス(条件がそろっているかを見る)
購入の申請で、ITの物かどうかを見分ける 購買 情シス(確認の欄に記入)
発注、検収、支払いの記録 購買と経理 なし
誰が何を使っているかの台帳 情シス 購買(発注番号を渡す)
保守、リース、クラウドのサービスの更新日 購買(契約の窓口) 情シス(続けるかを判断)
取引先のセキュリティ確認 購買(依頼と窓口) 情シス(中身の確認と自社の答え)

見積もりの条件の欄と、購入申請に足す欄

見積もりの前に、情シスが次の欄を埋めて購買に渡します。購買がこのまま各社に送れば、同じ条件で比べられます。

【IT機器・ソフトの見積もり条件】
品目と数量:
使う部署と人数、用途:
必須の条件(OS・CPU・メモリ・ストレージなど):
同等品でよいか(可/不可と理由):
保守(年数と中身:訪問/引き取り/代わりの機器を先に送る):
初期設定・ラベル貼り・データ消去(含める/別の見積もり):
納期と、見積もりの有効期限:
比べ方(本体・保守・初期設定を足した総額):

購入申請の書類には、次の3つの欄を足してもらいます。

【購入申請に足す欄】
IT機器・ソフト・クラウドのサービスに当たるか: はい/いいえ
情シスの確認: 済み(担当者名・日付)/不要
台帳の番号(情シスが記入):

比較表と台帳は、次のテンプレがそのまま使えます。

言い方の例です。

言いがちな言い方 こう言い換える
(情シス)安さだけで選ばないでください 保守と初期設定を足した総額で比べたいので、この条件の欄で取り直してもらえますか
(情シス)勝手に買わないでください 急ぎのときは、買ったあとで型番と使う人だけ教えてください。台帳に載せます
(購買)セキュリティのことは分かりません 取引先から届いたシートを転送します。答えの期限は〇日です。社内の答えは誰が書きますか

今日からできること

  1. 購買の発注の記録と情シスの台帳を、直近3か月分だけ突き合わせる。片方にしかない物に印を付ける(責める材料にしない)
  2. 見積もりの条件の欄を1枚作り、購買の依頼の窓口に置いてもらう
  3. 購入申請に「ITに当たるか」「情シスの確認」の2つの欄を足してもらう
  4. 保守、リース、クラウドのサービスの更新日を一覧にし、3か月前に購買と情シスで一緒に見る日を決める
  5. 取引先から届くセキュリティのチェックシートの窓口と、答えを書く人を、購買、営業、情シスで決める

購買は会社のお金と取引の公平さを、情シスは買ったあと何年分の使いやすさと安全を守っています。条件の欄が1枚あれば、「安く買えた」と「安心して使える」を同じ表で話せます。

(この記事は、公開されている体験談10件と、経済産業省・IPAの公開資料をもとに、編集部が整理しました。)

よくある質問

Q購買部がない会社でも、この分け方は使えますか?

A使えます。総務や経理が発注を受け持つ会社なら、その担当を「購買」と読み替えてください。ひとり情シスが購入まで受け持つ場合も、見積もりの条件の欄と、台帳を番号でつなぐやり方はそのまま使えます。

Q相見積もりは何社から取ればいいですか?

A社数は、会社の購買の決まりに従ってください。情シスが気にするのは社数より、同じ条件で比べられているかです。保守の年数と中身、初期設定、データ消去、納期をそろえてから比べます。

Q部署が自分で買った機器が見つかったら、どうすればいいですか?

Aまず台帳に載せて、管理できる状態にします。とがめるより、次から型番と使う人を教えてもらう道を作るほうが、知らない機器は減ります。会社の管理の仕組みに入れられない機器は、使い方を部署と相談して決めます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月18日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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