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「パスワードの付箋」はなぜなくならない?役員のPCにも貼られる理由と減らし方

「パスワードはメモしないで」と通達した会社でも、役員のノートPCを開くと付箋が出てくる。公開されている体験談や投稿を読むと、付箋は禁止しても形を変えて戻ってきます。戻ってくる理由を記憶と職場の事情から整理し、付箋の代わりになる仕組みと、役員への頼み方をまとめました。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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「パスワードの付箋」はなぜなくならない?役員のPCにも貼られる理由と減らし方

この記事のまとめ

  • パスワードを書いた付箋は、禁止の通達を出したあとも、役員のノートPCや来客の目に入るモニターの下から見つかります。公開されている体験談や投稿でも、何度も話題になっています。
  • 付箋が戻ってくるのは、覚えきれない数のパスワードを毎日求められるからです。禁止するだけだと、今度は同じパスワードの使い回しが増えることがあります。
  • パスワード管理ツールと多要素認証を先に用意し、役員から先に使ってもらうと、「書かなくても困らない」状態に近づき、付箋は減っていきます。
こんな方に#20代#30代#40代#50代実務

パスワードを書いた付箋は、情シスの「あるある」の定番です。注意のメールを出し、研修で話し、ポスターも貼った。それでも、しばらくするとモニターのふちに戻ってきます。しかも、いちばん目立つ場所に貼られているのは、ルールを決めた側の人の机だったりします。

この記事では、パスワードの付箋が見つかる場面を、公開されている体験談や投稿から整理し、なくならない理由と、減らすための仕組み、役員への頼み方をまとめました。

パスワードの付箋、どこで見つかる?

公開されている体験談や投稿を読んで整理すると(公開されている体験談と投稿4件、編集部)、パスワードが書かれて見つかるのは、次のような場面です。

  • 役員から預かったノートPCの、キーボードと画面の間
  • 訪問先のオフィスの、モニターの下
  • モニターのまわり(冗談のハンコまで作られるほどの定番)
  • 紙ですらなく、口頭で社外の「詳しい人」へ

付箋は、パスワードの置き場所がほかにない、という合図でもあります。順に見ていきます。

あるある1: 役員のノートPCを開いたら、付箋があった

ある日、役員からノートPCを渡された。 「アップデートしといて」――言われるがままに電源を入れようと開いた、その瞬間。 私は目を疑った。 キーボードとディスプレイの間に、堂々と置かれた一枚の付箋。 「パスワード:******」

出典: note「あなたのPCにも?「付箋セキュリティ」の正体とリスク」ヨルミ(2025年8月26日)

筆者は社内SE歴20年を超える方です。このあと「セキュリティ意識どこ行った!?」とつっこみつつ、社員には「パスワードは絶対にメモするな」と通達していた会社での話だと書いています。

それでも筆者は、書いた人を責めてはいません。人の短期記憶は「7±2」が限界と言われること、脳は安全よりも「すぐ思い出せる」便利さを優先すること、禁止されるほどやりたくなる「リアクタンス」という心理を挙げ、付箋は怠慢ではないと見ています。メール、社内システム、クラウドのサービスと、数十のアカウントを持つ時代です。全部覚えてと言われても、困るのは当然です。

こうするとうまくいく: 付箋を見つけても、その場で外して注意するのは控えます。その人は、明日の朝もログインに困るからです。外すのは、代わりの置き場所を渡す日にします。本人に中身をパスワード管理ツールへ移してもらい、そのあとで付箋を外します。人の目に触れていたパスワードは、移したあとに変えてもらいます。

あるある2: 上の人の付箋は「裏の社内標準」になる

上に立つ人が付箋を使えば、それは一瞬で「裏の社内標準」になる。 「だって役員がやってるんだから、まあいいか」――。 人はルールではなく、リーダーの行動を見て学ぶ。

出典: note「あなたのPCにも?「付箋セキュリティ」の正体とリスク」ヨルミ(2025年8月26日)

社内のルールは、文章で読むより、上の人の机を見たほうがよく伝わります。家で「食事中はスマホを見ない」と決めても、親がスマホを見ながらご飯を食べていたら、子どもはなかなか守りません。職場も同じです。

こうするとうまくいく: パスワード管理ツールや多要素認証を入れるときは、役員と部長から先に設定します。役員の予定は秘書が押さえていることが多いので、秘書と一緒に短い設定の時間を取ると進みやすくなります(役員・秘書との進め方は役員・秘書と情シスの連携にまとめています)。役員が使い始めたことを社内に伝えると、「裏の社内標準」が表の標準に入れ替わります。

あるある3: 付箋をやめてもらったら、今度は使い回し

先日訪問先のオフィスでモニターの下にふせんでパスワードが貼ってあるのを見かけました。 気持ちはとてもよく分かります。 パスワードは覚えられません。

出典: note「パスワードのふせん、実は一番危ないパターンかもしれません」合同会社セクーラ(2026年9月12日)

同じ記事は、覚えられない人が選ぶのは、付箋やノートに書き出すか、全部のサービスで同じパスワードを使い回すかのどちらかだと続けます。そして、その組み合わせが「一番危険」だと書いています。使い回していると、1つのサービスから漏れたパスワードで、ほかのサービスにも入られるおそれがあります。付箋のほうは、関係者や来客に見られるおそれがあります。

IPAの案内では、使い回しをしていない人は、パソコンの利用者で58.1%、スマートフォンの利用者で46.6%という調査が紹介されています。付箋を禁止しただけだと、書けなくなった人の一部は、覚えやすい同じパスワードに流れていきます。

こうするとうまくいく: 禁止のお知らせには、代わりの方法を必ず添えます。「付箋はやめてください」で終わらせず、「パスワードはこのツールに入れてください。最初の設定の手順はこちらです」と書きます。あわせて、メールや会計など大事なシステムから多要素認証を有効にしておくと、付箋を誰かに見られても、パスワードだけではログインできません。

あるある4: 「ログイン情報のハンコ」まで発明される

Togetterのまとめでは、「サービス名」「ユーザーID」「パスワード」と彫られたハンコを“発明”したという冗談の投稿が紹介されています。付箋に押せば、きれいにメモしてモニターのまわりに貼っておける、という皮肉です。

このハンコについてTwitterユーザーからは「これはわかりやすい!」「すぐにログインできて便利ですね」とこれまた皮肉のこもったコメントが集まりました。もちろん「セキュリティ意識ガバガバ」「システム担当が全力で燃やしに来る」「監査に指摘されてしまう」と現実的な指摘の声も。

出典: note「パスワードを付箋に書かないで!「本当にあった恐いセキュリティの話」がTwitterで何度も話題になる理由」Togetter(2022年11月14日)

「システム担当が全力で燃やしに来る」は、情シスとしては笑ってしまう一言です。冗談として通じるのは、パスワードの付箋が、それだけ多くの職場で見覚えのある光景だからでしょう。同じまとめには、画面を開いたまま席を離れたノートPCの写真に「なぜ情シス(情報システム担当者)が社員を信じることができなくなるか教えてあげよう」と添えた投稿も紹介されています。

こうするとうまくいく: 燃やしに行く代わりに、見回りを「数える」仕事にします。月に一度、モニターのまわりの付箋の数だけを数えて記録します。中身は読まず、写真も撮りません。数が減っていくのが見えれば、ツールを入れた効果を役員に説明する材料にもなります。

あるある5: 付箋の外へ出ていくパスワード

「知り合いの○○さんがインターネットとか詳しいらしいから、一度弊社も見てもらったほうがいいと思うんだ。相談したら、管理者IDとパスワードが必要って言われたから、教えてあげて」 っていう話でした。 アカンに決まっとるやろ!!!

出典: note「情シスあるある小話後編」明佳(2025年4月3日)

筆者によると、1980年代後半の話です。社内のネットワークを全部まとめて「インターネット」と呼ぶ人も多かった時代でした。今なら、取引先や外部の業者にログインの情報を伝えてほしい、という形で届くことがあります。頼む人に悪気はなく、むしろ相手のためを思っての一言です。

こうするとうまくいく: 社外の人に入ってもらう必要があるときは、パスワードを教えるのではなく、その人用のアカウントを期限つきで作る、と決めておきます。決まりが1行あれば、頼まれた社員も「情シスに頼んで、専用のIDを作ってもらいます」と答えられます。

付箋が戻ってくる理由と、先に用意するもの(編集部の整理)

付箋が戻ってくる理由 起きること 先に用意するもの
覚えきれない数のパスワード 付箋、使い回し パスワード管理ツール、シングルサインオン
毎日のログインが多い 画面のそばに貼る 顔や指紋でのサインイン、ログインの回数を減らす設定
上の人が付箋を使っている 「裏の社内標準」になる 役員から先に導入する
禁止のお知らせだけが出る 隠れて書く、使い回す 代わりの方法と手順を同じ日に出す
社外の人に入ってもらいたい 口頭やメールで教える 期限つきの専用アカウント

社内のパスワードのルールそのものはパスワードの定期変更は不要?付箋はダメ?いまどきの社内パスワードルールで、ツールの選び方は法人向けパスワード管理ツール比較でまとめています。

役員への頼み方(言い換えの例)

言いがちな言い方 こう言い換える
付箋はルール違反です パスワードを入れておける仕組みを用意しました。最初に使っていただけますか
パスワードは覚えてください 覚えるのは1つだけで済むようにします
見えるところに貼らないでください 来客の目に入る場所なので、今日ここだけ移させてください。移す先はこちらです
外部の人にパスワードを教えないでください 外部の方には専用のIDを作ります。名前と期限を教えてください

今日からできること

  1. 社内を一回りして、モニターのまわりの付箋の数だけを数える。中身は読まず、写真も撮らない
  2. パスワード管理ツールの候補を決め、役員と秘書から先に使ってもらう日を取る
  3. メールや会計など、大事なシステムから多要素認証を有効にする
  4. 「付箋禁止」のお知らせを出し直すときは、代わりの方法と手順を同じ文に入れる
  5. 社外の人にログインしてもらうときは、期限つきの専用アカウントを作る、と1行で決める

付箋は、書いた人がログインに困っているという合図でもあります。外す前に、困らない方法を渡す。その順番を守るだけで、付箋は少しずつ戻ってこなくなります。

(この記事は、公開されている体験談と投稿4件と、IPAの公開の案内をもとに、編集部が整理しました。)

よくある質問

Q付箋に書くのと使い回すのは、どちらがましですか?

Aどちらも危険です。体験談では、付箋と使い回しの組み合わせがいちばん危ないという声があります。IPAも、パスワードを使い回さないよう呼びかけています。社内では、パスワード管理ツールを使えるようにして、どちらも要らない状態にするのが近道です。

Q役員に付箋をやめてもらうには、どう伝えればいいですか?

A注意するより、「代わりの仕組みを用意したので、最初に使ってほしい」と頼むほうが通りやすいです。上の人のやり方は社内に広がるので、役員が使い始めると全体が変わりやすくなります。

Q紙に書くのは全部だめですか?

AIPAは、全部に共通する部分だけを覚え、サービスごとに変える部分を紙や電子ファイルに記録する方法を紹介しています。紙を見られても、それだけではログインできない形です。パスワードをそのまま書いて画面のそばに貼るのは、やめてもらいましょう。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月22日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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