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情シスの相棒
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「これも急ぎで」が重なる日 順番を決めるために聞き返す3つの質問

「至急」「急ぎで」が重なると、言葉の強さで順番を決めてしまいがちです。受ける側と頼む側を経験した3人の公開の体験談と解説から、順番を決めるために聞き返す3つの質問、よくある「至急」ごとの決め手、窓口で先に決めておく段取りが分かります。

公開 更新 執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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「これも急ぎで」が重なる日 順番を決めるために聞き返す3つの質問

この記事のまとめ

  • 「急ぎ」の中身は「今日中」から「今週のうち」まで幅があり、聞かずに全部を急ぐと、本当に急ぐものが遅れます。
  • 順番の決め手は「いつまでに、何が困るか」で、業務の締切と、直したあとの作業にかかる時間は分けて聞きます。
  • 依頼がぶつかったときに順番を決める人、聞く質問、待つ人へ伝える次の連絡の時刻を、窓口の決まりにしておきます。
こんな方に#20代#30代#40代#50代実務

夕方5時すぎ、上司からチャットが1行だけ届きます。

「ごめん、これも急ぎでお願い」

SE歴15年の板挟みエンジニアさんがnoteに書いた、ある日の話です。手元にはもう「急ぎ」が3つありました。午前に頼まれた資料、昼に頼まれた確認、さっき別の人から頼まれた修正。それでも返事は「承知しました!」。終電の少し前まで残って4つとも形にしましたが、翌日、そのなかの1件に直しが入ります。上司は悪気なく言いました。

「あれ、そこまで急いでなかったんだけどね」

「・・・・・はい?」。いちばん急いでいたのは、後回しにした別の依頼のほうだったそうです。

情シスの窓口にも、同じ形の朝があります。元情シスのむすびさんは、新人向けの解説を、こんな2つの問い合わせの作例から始めています。「請求処理が進みません。急ぎでお願いします」「会議で使うパソコンが動きません。こちらも急ぎです」。午前中に立て続けに来たら、どちらが先か。受ける側と頼む側を経験した3人の体験談と解説を読むと、全部に「すぐやります」と返す前に聞くことは、3つに絞れます。

同じ「急ぎ」でも、今日中と今週中がある

板挟みエンジニアさんは、「急ぎ」という言葉を全部同じ重さで受け取っていた、とふり返ります。頼む側の「急ぎ」は「今日中」のこともあれば、「今週のうちに」くらいのこともある。そのうえ、「そして「急ぎで!」と言えばやってくれると思っている人も。。。」と続きます。

しかも「承知しました!」と即答していたので、上司から見れば、私はいつでも余裕がある人に見えていたはずです。

出典: 板挟みエンジニア「「これも急ぎで」と言われるたびに全部引き受けていた私が、一つ聞き返すようにしたら楽になった話」(2026年10月29日)

その結果が、終電前までの残業と、雑になった4件と、翌日の直しでした。次の「急ぎ」がまた自分のところに来るのも当然だった、と書き添えています。

編集部は、この「「急ぎで!」と言えばやってくれる」という受け止めが、社内の窓口ではもっと大きく育つとみています。窓口で「至急」と書かれた依頼に毎回すぐ応じていると、社内には「至急と書けば早い」という経験がたまっていきます。すると、急がない依頼にも「至急」が付き始め、本当に急ぐ依頼がその中に埋もれます。1人の上司との間で起きた終電と直しが、窓口では社内全体の順番の狂いになって返ってきます。

「至急」の1行では、どこから手を付けるか決まらない

受ける側に回ると、景色が変わります。事務職から社内SEになり、今はSIerで問い合わせを受けているウィッチゃんさんは、社内SEのころはベンダーへ依頼する側でした。受ける側に回ってから、困る依頼の例に挙げたのがこの1行です。

「エラーが出ています。至急確認してください。」

どのシステムで、誰が、いつ、何をしたときのエラーなのかが分からない。しかも同じ「至急」でも、全員の業務が止まっているのか、一部の人だけなのか、代わりの方法はあるが大きな手間がかかるのかで、状況はかなり違う、と指摘します。

期限の理由は、急がせるための材料ではありません。受け手が、どこまでを優先して調べるか考えるための情報です。

出典: ウィッチゃん@事務職→社内SE→エンジニア「社内SEとSIerの両方を経験して分かった「伝わる依頼」と「困る依頼」」(2026年10月18日)

伝わる例として挙がっているのは、「本日15時から処理を始めるため、14時までに作業を続けてよいかだけでも回答がほしいです。」という書き方です。原因の特定に時間がかかっても、「続けてよいか」だけを先に答える、という進め方が選べます。

時計だけ見ると、順番を間違える

では、情シスの側は何を聞けばよいのか。むすびさんは、最初の聞き取りで押さえる3つを挙げています。

  • 影響:何の仕事が、どこまで止まっているか
  • 期限:いつまでに何ができないと、どんな問題が起きるか
  • 代替:別の端末や方法で、仕事を続けられるか

冒頭の作例の続きとして、むすびさんは架空の条件を置きます。11時からの会議で使うPCが動かない。12時が送付の締切の請求処理が止まっていて、担当の2人は手作業では間に合わない。時計だけ見れば会議が先ですが、会議は代わりのPCで開けると分かっています。それなら、請求の調査を先にする案になります。

業務の締切と、システムを復旧させる必要がある時刻は違う。

出典: むすび「「全部急ぎ」と言われたら? 新人情シスの優先順位の考え方」(2026年10月20日)

締切が12時でも、直ったあとの処理に30分かかるなら、11時55分に直っても間に合いません。条件が変われば、答えも変わります。請求書の送付の締切は翌日で、業務の担当と決めた代わりの方法もある。反対に会議は10時15分からで、代わりのPCは使えず、延期も難しい。この条件なら、会議を先に支える案も十分にありうる、と続きます。

もう1つ大事なのが、情報のそろっていない依頼の扱いです。むすびさんは、人数も期限も分からないことを「それほど急がないだろう」の根拠にはできない、とします。分からない依頼ほど、先に聞きに行く。重大な障害やセキュリティの問題が疑われるときは、順番を比べる前に、社内の緊急の連絡の流れで報告する、とも添えています。

よくある「至急」は、どの質問で順番が決まるか

3つの質問のうち、どれが決め手になるかは依頼によって違います。窓口に届きがちな「至急」を、編集部の作例で並べると次のようになります。

届いた「至急」(編集部の作例) 決め手になる質問 順番の目安
「メールが全員送れません。至急」 影響:何の仕事が止まっているか 社外とのやり取りが止まるので、ほかより先。緊急の連絡の流れに乗せる
「明日の役員会の資料を直したい。急ぎで」 期限:いつまでに何を終えるか 役員会の開始と、直したあとの確認にかかる時間から逆算する
「月末の集計のマクロが動かない。至急」 代替:手作業で続けられるか 手作業で締めに間に合うなら今日の午後、間に合わないなら先に
「新しい人のアカウントを至急お願いします」 期限:いつ使い始めるか 入社日の前日に使えればよい。今日でなくてよいことが多い
「なんか遅いので至急見てほしい」 影響:どの仕事が、どこまで止まっているか 聞き返してから決める。分からないまま後回しにはしない

「至急」の文字はどの行にも付いていますが、順番を分けているのは、その裏にある「いつまでに、何が困るか」です。

順番は、ひとりで決めきらない

板挟みエンジニアさんは、頼んできた3人が全員「うちのが先」と言ったとき、自分で順番を決めようとして板挟みになりかけました。それからは、「◯◯さんの件とぶつかっています」と上司に一度だけ相談するようにしたそうです。「順番を決めるのは、私の仕事ではなかったんですよね」。むすびさんも、新人は確認した事実と自分の案を添えて先輩に渡せばよい、と勧めます。

情シスの窓口に置きかえると、先に決めておくものは3つです。依頼がぶつかったときに順番を決める人、そのために聞く質問、待ってもらう人に伝える次の連絡の時刻。ここが決まっていないと、声の大きい依頼と、最後に来た依頼から先に進みます。

聞き返すときの文例

聞き返すのは、断ることではありません。板挟みエンジニアさんは、聞き返すと「この人に頼むと、ちゃんと順番を見てくれる」と思ってもらえることのほうが多かった、とふり返ります。

トラブルの「至急」には、3つの質問を1つのメッセージにまとめて返すと、やり取りが1往復で済みます。

受け付けました。順番を決めるために、3つだけ教えてください。
1. いま止まっている仕事は何ですか(何人ぶんですか)
2. 何時までに、何を終える必要がありますか。直ったあと、その作業に何分かかりますか
3. それまで、別のPCや手作業で続けられますか

冒頭の場面のような作業の「急ぎで」には、抱えているものを見せて、頼んだ人に順番を決めてもらいます。板挟みエンジニアさんの「いま◯◯と△△を進めています。どれから先にやりましょうか?」に、期限を聞く一言を足すと、こうなります。

承知しました。いま◯◯と△△を進めています。
これは今日中に要りますか、今週のうちで間に合いますか。
どれから先にやるか、決めていただけると助かります。

頼む人が別々なら、前の節のとおり、順番を決める人に渡すのが筋です。

待ってもらう人には、次に連絡する時刻を伝えます。むすびさんの例は、「後で連絡します」ではなく「11時30分に一度、状況をお知らせします」。ただし、これは直る時刻の約束ではない、と念を押しています。見込みが分からなければ、そのまま伝えます。

窓口で先に決めておく段取り

  1. まず1か月、「至急」「急ぎ」と書かれて届いた依頼の数と、そのうち本当にその日のうちに要ったものの数を数えます。
  2. 差が大きければ、依頼のフォームやテンプレートの「至急」のチェック欄を、「止まっている仕事」「何時までに何を終えるか」「代わりの方法」の3つの欄に替えます。依頼票の作り方は、「このデータ出して」の依頼票の記事の型も使えます。
  3. 依頼がぶつかったときに順番を決める人を、名前か役職で書いておきます。情シスが1人なら、その上長です。
  4. 待ってもらう人への返事には、次の連絡の時刻を入れることを窓口の決まりにします。
  5. 障害やセキュリティの疑いは、窓口の順番とは別の流れにします。緊急の線引きと連絡の方法は、割り込みを減らす窓口と受付時間の記事の区分の表が使えます。

1か月後に、「至急」の数と、本当にその日に要った数を並べてみてください。その差が、窓口の決まりを変えるいちばんの材料になります。

出典・参考

人が監修しながらAIを活用して執筆しています。公開したあとも、人が内容を確かめています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。何を書くかと中身は人が決めて確かめ、記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負います。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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