弥生は2026年10月22日、「弥生の記帳代行AI」のオープンβ版の提供を開始しました。対象を全「弥生PAP」会員の会計事務所に広げ、期間中は無料で利用できます。利用申し込みはマイポータルWebで受け付け、正式版は2027年春に提供する予定です。
弥生が発表に添えた画像出典: 弥生(PR TIMES)(報道用の素材)
証憑の分類から仕訳生成までをAIが担当
「弥生の記帳代行AI」は、領収書や通帳、クレジットカード明細などの証憑を扱います。証憑とは、取引の内容を裏付ける書類です。弥生によると、アップロードした証憑をAIが自動で分類し、種類に応じた記帳まで担います。
仕訳の自動生成には、文章などを処理する大規模言語モデル(LLM)を使った独自の記帳専用エンジンを採用しています。AIへの指示であるプロンプトの改善は弥生が担当し、利用者が設計・運用する必要はないとしています。
処理速度は、証憑100枚程度で数分が目安です。ただし、稼働状況によって異なります。また、重複の疑いがある証憑画像を左右に並べ、比較できる機能も備えます。試用では処理時間だけでなく、生成された仕訳の確認や重複の判断にかかる時間も測ると、業務全体への効果を判断しやすくなります。
ZEXT連携は別契約、正式版は2027年春の予定
クラウド業務システム「ZEXT」で回収した証憑を取り込めます。弥生によると、連携によって証憑を顧問先や対象月に自動で紐付け、証憑回収から記帳までの進捗を一元管理できます。ただし、連携には別途「ZEXT」の契約が必要です。記帳代行AIの試用が無料であることと、連携に必要な契約は分けて確認する必要があります。
弥生は2026年8月から、一部の「弥生PAP」会員会計事務所にクローズドβ版を提供していました。今回は、その際の利用環境制限を撤廃し、対象を全会員へ広げました。
同社によると、クローズドβ版は57事務所で顧問先130件の記帳に使われ、利用事務所の81%が正式版提供後も利用を希望しました。今後は利用者の意見を基に、機能改善や仕訳精度の向上を進める予定です。現段階は試験提供であり、正式版の提供開始とは区別して検討してください。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 「弥生PAP」会員の会計事務所です。全会員がオープンβ版の対象となり、マイポータルWebから申し込めます。
- 影響する: 「弥生PAP」会員で、ZEXTを使って証憑を回収している会計事務所です。回収済みの証憑の取り込みと、記帳までの進捗管理を試す対象になります。
- 影響しない: 今回の試用対象という意味では、「弥生PAP」会員ではない会社・会計事務所は対象に含まれていません。弥生の製品を使っているだけで対象になるわけではありません。