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偽の会議の招待による攻撃が急増 メールを隔離しても予定が残る

偽の会議の招待を使うフィッシングが急に増えていると、Check PointとSublime Securityが報告しました。招待は受信箱と予定表の両方に届くため、メールを隔離しても予定が残ることがあります。Microsoft 365とGoogle Workspaceで管理者が見直す設定を、公式の文書のとおりに整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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偽の会議の招待による攻撃が急増 メールを隔離しても予定が残る

この記事のまとめ

  • 偽の会議の招待を使うフィッシングが急に増えています。Check Pointの観測では、4月の月数千通から、10月前半の2週間だけで74万通超に増えました。
  • 招待は受信箱と予定表の両方に届きます。メールを隔離しても、届いたときに作られた予定が残り、利用者がそこからリンクを開くことがあります。
  • Microsoft 365はDefender for Office 365の「Hard delete」で予定も消せます。Google Workspaceは、知らない送信者の招待を予定表に自動で入れない設定にできます。
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偽の会議の招待を使うフィッシングが、急に増えています。メールのセキュリティの会社のCheck PointとSublime Securityが、それぞれのブログで報告しました。会議の招待は、受信箱と予定表の両方に届きます。そのため、メールを隔離しても、予定表に予定が残り、利用者がそこからリンクを開いてしまうことがあります。

この記事では、2社の報告と、Microsoft 365・Google Workspaceの管理者が見直す設定を、公式の文書のとおりに整理します。内容は2026年10月21日に確かめたものです。

図解。何が起きているか(Check Pointでは4月の月数千通から10月前半の2週間で74万通超、.icsの添付やTeamsに見せた招待で偽のログイン画面へ、Gmailからの招待で遠隔操作の道具を入れさせる例)、なぜ残るか(Outlookは招待が届くときに予定を作る、メールだけ消すと予定にリンクが残る、見覚えのない予定のリンクを開いてしまう)、管理者が塞ぐところ(Microsoft 365はHard deleteで予定も消える、Google Workspaceは自動で入れる招待を既知の送信者以下に、社員への案内)の3つの箱
偽の会議の招待が届く2つの道と、管理者が塞ぐところ(編集部作成)作成: 編集部 / もとの資料: Check Point・Sublime Security・Microsoft・Google

2社が報告した増え方と手口

Check Pointは、9月25日から大きく増えたとしています。新しく加えた検知の仕組みで、30万2,386通の重複しないフィッシングのメールを見つけ、送り先は4万を超える組織でした。量は、4月の月に数千通から、9月に11万8,000通超、10月前半の2週間だけで74万通超に増えました。いちばん多かった10月8日は、1日で約20万通です。

手口は2つあります。1つは.icsの添付です。ファイル自体は正しい予定表のデータで、ソフトの脆弱性ではなく、予定表の機能と利用者の信頼を使う攻撃だとしています。もう1つは、Microsoft Teamsの会議に見せた招待のリンクで、どちらも偽のMicrosoftのログイン画面で認証情報を盗むのが目的です。送り元のドメインは3万3,890を超えていました。

Sublime Securityは9月17日、予定表を使う攻撃が前の月より1,000%を超えて増えたと報告しました。増え方は、8月が7月より1,216%、9月前半だけで8月全体より1,426%でした。多くはGoogleの仕組み(GmailからGoogleカレンダー)を通って送られ、次に多いのはMicrosoftの仕組みだとしています。

Sublimeが示した例では、Gmailのアカウントから、お金の話で誘うGoogleカレンダーの招待が届きました。リンクの先は無料のWeb制作サービスで作ったページで、遠隔操作の道具(ScreenConnect)の入った約10MBのファイルを入れさせます。正規の道具を、攻撃者の操作の窓口に使う手口です。

メールを消しても予定が残る理由

Sublimeは、メールと予定表は別の仕組みで動くため、メールのセキュリティの製品がメールを止めても、予定が予定表に入ることがあると説明しています。利用者は見覚えのない予定を見て、忘れていた会議かもしれないと思い、リンクを開いてしまう恐れがあります。

Microsoftも、Defender for Office 365のブログで同じ問題を挙げていました。招待のメールが届くとき、Outlookは自動で予定を作ります。管理者がメールを受信箱から消しても、予定は残り、利用者は同じ悪いリンクに触れられてしまいます。

Microsoft 365 「Hard delete」なら予定も消える

Microsoftは2025年11月、Defender for Office 365の対処で「Hard delete」を選ぶと、会議の招待のメールに対応する予定も消すように変えました。Microsoft Learnの説明でも、Hard deleteは「消したメールと、会議の招待のメッセージに対応する予定を完全に消す」となっています。

Microsoft Learnの画面。Soft deleteは削除済みのフォルダーから回復できる場所へ移す、Delete sender's copyは組織の送信者の送信済みからも消す、Hard deleteは消したメッセージと会議の招待のメッセージに対応する予定を完全に消し、管理者は単一アイテムの回復で戻せる、という英語の説明
Microsoft LearnのHard deleteの説明。会議の招待に対応する予定も消す出典: Microsoft Learn「Remediate malicious email that was delivered in Office 365」(引用)
対処 Learnの説明
Move to junk folder 迷惑メールのフォルダーへ移す
Soft delete 削除済みのフォルダーから消し、回復できる場所へ移す
Hard delete 消したメールと、会議の招待に対応する予定を完全に消す。管理者は単一アイテムの回復で戻せる

ブログの注意書きでは、消した予定は、招待を送り直すと戻ります。利用者が.icsのファイルから自分で入れた予定は、Hard deleteでも消えません。Hard deleteは、Explorer、高度な追求(Advanced Hunting)、APIのどこから行っても同じ動きになるとしています。

Google Workspace 知らない送信者の招待を自動で入れない

Google Workspaceでは、管理者が、予定表に自動で入れる招待の範囲を決められます。Googleの管理者ヘルプの手順は次のとおりです。

Googleの管理者ヘルプの画面。管理コンソールでアプリ、Google Workspace、カレンダーに移動し、詳細設定をクリックする手順。組織で使えるいちばん緩いレベルとして、すべてのユーザーからの招待状、既知の送信者からの招待状、ユーザーが返信した招待状の3つと説明があり、既知の送信者は同じドメイン、連絡先、過去にやり取りしたユーザーで、不明な送信者の招待状はメールでのみ届くとある
Google Workspace管理者ヘルプの手順。予定表に自動で入れる招待の範囲出典: Google Workspace 管理者ヘルプ「カレンダーに予定を自動的に追加する」(引用)
  1. Googleの管理コンソールで、[アプリ]>[Google Workspace]>[カレンダー]を開く(カレンダーの管理者の権限が要る)
  2. [詳細設定]を開く
  3. 組織で使える、いちばん緩い範囲を選ぶ(すべてのユーザーからの招待状/既知の送信者からの招待状/ユーザーが返信した招待状)
  4. 自動で入れる範囲の初期値を決めて、保存する

「既知の送信者」は、同じドメインの人、連絡先にいる人、過去にやり取りのある人です。知らない送信者の招待は、メールでだけ届き、予定表には入りません。2022年のGoogleの案内では、初期の設定は「すべての人からの招待」です。設定を変えても、すでに予定表に入っている予定には影響しないとしています。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: Microsoft 365やGoogle Workspaceで、メールと予定表を使っている会社です。偽の招待は、どちらの仕組みでも届いています。
  • 影響する: メールのセキュリティの製品で隔離した後、予定表を確かめていない会社です。隔離したはずの招待の予定が残っている恐れがあります。
  • 影響しない: 予定表の機能を使っていない会社は、予定が残る問題の対象ではありません。ただし、.icsの添付やリンクによるフィッシングのメールそのものは届きます。

情シスが今日やること

  1. Microsoft 365でDefender for Office 365を使っている場合は、フィッシングのメールを対処するとき、招待のメールには「Hard delete」を選ぶ手順にします。Soft deleteや迷惑メールへの移動だけで終わらせないようにします。
  2. Google Workspaceを使っている場合は、管理コンソールの[カレンダー]>[詳細設定]で、自動で予定表に入れる招待の範囲を確かめます。「すべてのユーザーからの招待状」のままなら、「既知の送信者からの招待状」に変えるかを検討します。
  3. 使っているメールのセキュリティの製品が、予定表の予定も対処できるかを、販売元に確かめます。
  4. 社員に、知らない差出人の会議の招待や、ログインやファイルの入手、急ぎの支払いを求める予定は、メールとは別の手段で相手に確かめるよう伝えます。
  5. 遠隔操作の道具(ScreenConnectなど)が、会社が認めていない端末に入っていないかを、資産管理の道具で確かめます。

よくある質問

Qメールのセキュリティの製品で隔離すれば、十分ではないのですか。

ASublime Securityは、メールと予定表は別の仕組みで動くため、メールを止めても予定が予定表に入ることがあると説明しています。Microsoftも、招待のメールを消しても、Outlookが届いたときに作った予定が残る問題があったとしています。

QMicrosoft 365で、どの対処をすれば予定も消えますか。

AMicrosoft Learnによると、Defender for Office 365の対処のうち「Hard delete」は、消したメールと、会議の招待に対応する予定も消します。「Soft delete」や「迷惑メールへの移動」は、予定を消すとは書かれていません。利用者が.icsのファイルから自分で入れた予定は、Hard deleteでも消えないとしています。

QGoogle Workspaceの設定はどこにありますか。

AGoogleの管理者ヘルプでは、管理コンソールの[アプリ]>[Google Workspace]>[カレンダー]>[詳細設定]で、予定表に自動で入れる招待の範囲を選べます。「既知の送信者からの招待状」を選ぶと、知らない送信者の招待はメールでだけ届きます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

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