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ISMSの事務局と情シス、どう分ける?「取りたい」から始まる分担表と1年の段取り

「取引先に聞かれたので、ISMSを取りたい」。そう言われて、事務局が情シスに回ってくる会社は少なくありません。公開されている担当者の声を読み、審査前の一斉メールや事務局のひとり抱えといった場面と、事務局・情シス・各部署・経営の分担表、1年の段取り、頼み方の言い方の例を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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ISMSの事務局と情シス、どう分ける?「取りたい」から始まる分担表と1年の段取り

この記事のまとめ

  • ISMS(ISO/IEC 27001)の認証を取ろうという話は、取引先や営業の求めから始まり、事務局が情シスに回ってくることがよくあります。公開されている担当者の声を読むと、言葉の分からなさ、審査前の一斉メール、事務局のひとり抱えが、つまずきやすい場面です。
  • すれ違いの多くは、ルールと文書を受け持つ事務局と、設定や記録を持つ情シス、業務と情報を知る各部署の役割が決まっていないことから起きます。
  • 引き受ける前に目的・範囲・事務局の工数・毎年続くことを握り、分担表と1年の段取りを先に配ると、審査の前に慌てる場面が減ります。
こんな方に#30代#40代#50代実務

「取引先から、ISMSは取っていますかと聞かれた。うちも取りたい」。営業や経営からこう言われ、気づけば情シスが事務局になっている。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム。国際規格はISO/IEC 27001)の認証をめぐって、よく聞く始まり方です。

ISMSは、情シスだけで回る仕組みではありません。ルールや文書を整える事務局、PCやSaaSの設定と記録を持つ情シス、自分たちの業務と情報を知る各部署、そして経営。それぞれの役割がかみ合わないと、審査の前に一斉メールが飛び交い、事務局がひとりで抱え込むことになります。ここでは、公開されている担当者の声 11 件を読んで、よくある場面と、うまくいく分担の決め方を整理します(編集部)。

よくある場面:「そして情シスが担当になる」

始まりは、たいてい外からの求めです。ISMSを引き受ける前の確認点をまとめた記事は、こう書き出しています。

「取引先に聞かれたので、ISMSを取りたい」 ある日、経営や営業からこう降ってきます。そして情シスが担当になる。

出典: Zenn(gangy)「「とりあえずISMSを取りたい」と言われたときに、最初に確認すること」(2026年9月8日)

担当になったあとで最初にぶつかるのが、言葉と業務の壁です。入社して半年で事務局を任された情シスの担当者は、各部署の情報資産とリスクを洗い出す「リスクアセスメント」が山場だったと振り返っています。

各部署の人にリスクを書き出してもらったり、ヒアリングして回るんですが、僕自身も社歴が浅いし、他部署の業務内容も深く知らなかったので「みんなが言ってる言葉の意味がよくわからない」というパターンが結構あったんです。

出典: note(株式会社シノプス)「面接で「知らない」と答えた僕が担当者に?!シノプスがISMSを取得するまで。」(2026年10月2日)

そして、審査の前の風景です。ISMSの運用の見直しを勧める記事は、多くの会社で見かける光景をこう描いています。

審査が近づくと、事務局は焦り、数百人へ一斉にメールを送る。添付されているのは、読むのも大変なほど重いPDFのポリシー。受領返信を求め、未提出者への督促に追われる。現場は十分に目を通す余裕もなく、「確認しました」と返事をして、Excelに記録が溜まっていく。

出典: note(ITジグソーパズル)「ISMSを形骸化させない。GWSで現場を解放するポリシー改定の型」(2026年2月24日)

重いPDFを開かずに「確認しました」と返す側の気持ちも、督促を送る側の気持ちも、どちらもよく分かる場面です。ひとりで事務局を回した情シスは、取得のあとの課題をこう書いています。

現在はISMSの運用が私に依存しており、属人化しているのが課題です。

出典: Zenn(Bizibl)「1人情シスがISMS取得のためにやったこと」(2025年9月9日)

なぜすれ違うのか

公開されている声を並べると、すれ違いの元は3つに分けられます。

  • 目的が伝わっていない: 事務局を1年未満で経験した担当者は、作業の目的をきちんと説明できないまま各部署にお願いすると、現場は必要性を疑いながら作業し、事務局とのやりとりも増えて、事務局を煩わしく感じるようになったと振り返っています(ウェルスナビ、2024年)。
  • 役割が決まっていない: 事務局は文書とルールを、情シスはPC・SaaS・アカウント・ログを、各部署は業務と情報を知っています。この3つをつなぐ人が決まっていないと、「その資料は誰が出すのか」で毎回止まります。
  • 毎年続くと思われていない: 認証は取って終わりではなく、毎年の審査、内部監査、経営層が参加するマネジメントレビューが続きます。公開の解説は、経営の関与が制度上必要なので「情シスに任せた」では成り立たないと、最初に伝えるよう勧めています。

一方で、うまくいった会社の声には共通点があります。クラスターでは、事務局を受け持つコーポレートITが、経理と一緒に「実際にどんなサービスにお金を払っているか」を一つずつ確かめて、SaaSの洗い出しを進めました。ビズリーチのHRMOS事業部では、事業部の企画担当とPMOが事務局を受け持ち、グループのIT部門やセキュリティ室が要求事項の読み合わせを手伝い、内部監査室が審査のリハーサルまで行っています。事務局がどこにあっても、ひとりで抱えず、得意な部署を巻き込んでいる点が同じです。

分担の表

公開の事例をもとに、編集部で分担の目安を表にしました。会社によって事務局の置き場所は違うので、「事務局」の列を自社の担当に読み替えてください。

やること 事務局 情シス 各部署 経営
目的と適用範囲を決める 案をつくる IT の範囲を示す 求められた取引を伝える 決める
情報資産の洗い出し 様式と締め切り PC・SaaS・アカウントの一覧(経理の支払いと照らす) 業務の情報を書く (なし)
リスクの評価 進め方と集計 IT のリスクに答える 自部署のリスクを書く 受け入れを判断
規程・ルールの改定 文書を直す 設定と合っているか確かめる 業務に合うか意見 承認
教育 計画と受講の記録 内容のうち技術の部分 受講する 受講する
証跡 置き場を決めて保管 アカウント棚卸し・ログ・更新の記録を出す 自部署の記録を出す (なし)
審査の対応 窓口・日程 IT の質問に答える 自部署の質問に答える 冒頭とマネジメントレビュー

IT の部分は、取引先のセキュリティチェックシートへの回答とも重なります。ひとりで事務局を回した情シスは、認証を取ったことで、月に1〜2件届くチェックシートの回答が要らなくなる場面が出てきたと書いています(Bizibl)。情シスにとっても、手間が返ってくる仕事です。

1年の段取りの例

ひとりで取得した会社(Bizibl)の公開のスケジュールは、9月に社内のキックオフ、10月に資産の洗い出しとリスクの評価、9〜12月に規程と文書の整備、12月に内部監査、1月にマネジメントレビュー、1〜2月に審査でした。取ったあとも、同じ順番で毎年まわします。

段取りは、審査の日から逆に数えて、年の初めに全社へ配っておくのが近道です。資産の洗い出しやリスクの評価を審査の直前に詰め込むと、冒頭の「一斉メール」の場面になります。

頼み方の言い方の例

  • 経営・営業から「取りたい」と言われたとき: 「どの取引先から、どの事業について求められていますか。範囲が決まると、費用と期間を出せます。毎年の審査も続くので、事務局に割ける時間も一緒に決めさせてください」
  • 各部署に洗い出しを頼むとき: 「今年の資産の洗い出しです。取引先から聞かれたときに、うちはここまで管理していますと答えるための材料になります。去年から増えた仕事と、使い始めたツールだけ書いてください」
  • 規程と設定がずれていたとき: 「規程では『90日ごとにパスワード変更』となっていますが、実際の設定は多要素認証に切り替えています。設定のほうに規程を合わせる改定案を出します」

今日からできること

  • 引き受ける前に4つを握る: 目的、適用範囲、事務局の工数、毎年続くこと。曖昧なまま始めないことが、いちばんの近道です。
  • 分担表を1枚つくる: 上の表を自社の担当に置き換え、事務局・情シス・各部署・経営の名前を入れて配ります。
  • IT の台帳を経理の支払いと照らす: SaaS は、支払いの明細と照らすと洗い出しの漏れが減ります。SaaSの請求書とカード払いは誰が管理する?も参考になります。
  • 1年の段取りを年の初めに配る: 洗い出し・評価・教育・内部監査を年間に散らします。
  • 事務局をひとりにしない: 内部監査の担当や、他部署の詳しい人を巻き込み、リハーサルや読み合わせを頼みます。証跡の集め方は、内部監査と情シスが楽になるアクセス権棚卸しの型も参考になります。

ISMSの事務局は、会社じゅうの業務と情報に触れる仕事です。入社半年で事務局を務めた担当者は、苦労の反面で「会社の解像度がぐっと上がった」と振り返っています。ひとりで抱えず、分担と段取りを先に配ること。それだけで、審査の前の慌ただしさは、ずいぶん変わります。

よくある質問

QISMSの事務局は、情シスがやるべきですか。

A決まりはありません。公開されている事例でも、情シスやコーポレートITが受け持つ会社、事業部の企画やPMOの担当者が受け持つ会社があります。大事なのは、事務局がどこにあっても、PCやSaaS、アカウント、ログといった「設定と記録」は情シスが持つことが多いため、事務局と情シスの分担を先に決めておくことです。

Q引き受ける前に、何を確かめればよいですか。

A公開の解説では、何のために取るのか(目的)、どこまでを対象にするのか(適用範囲)、事務局にどれだけの工数を割けるのか、取ったあとも毎年の審査や内部監査が続くと分かっているか、の4つを最初に確認するよう勧めています。範囲を狭く始めて、あとから広げる進め方もあります。

Q審査の前に、各部署へのお願いが一度に集中してしまいます。

A1年の段取りを先に配り、資産の洗い出し、リスクの評価、教育、内部監査を、審査の直前ではなく年間に散らすのが近道です。お願いの文面には、何のためにやるのかを一言添えると、「毎年やっているから」という受け止められ方を防げます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月20日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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