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HPEのAOS-Switchに脆弱性9件、うちCVSS9以上が6件。修正版は16.11.0032

HPE Networkingは2026年10月6日付で、スイッチOS「AOS-Switch(AOS-S)」の脆弱性9件を公表しました。認証回避や遠隔コード実行を含みます。対象は16.11.0031以下、修正版は16.11.0032以上です。確かめ方と管理画面の制限を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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HPEのAOS-Switchに脆弱性9件、うちCVSS9以上が6件。修正版は16.11.0032

この記事のまとめ

  • HPEのスイッチOS「AOS-S」の16.11.0031以下に、脆弱性9件(CVE-2026-76741から76749)。うちCVSS 9.0以上が6件で、最高は9.8です。
  • 認証なしで管理画面の認証を回避できる件(76742、76743)と、認証なしの遠隔コード実行の件(76744)があります。修正版は16.11.0032以上です。
  • HPEは公開日の時点で、公開の議論や攻撃コードを把握していないと書いています。回避策は、管理インターフェースを専用のVLANやファイアウォールで制限することです。
  • 対象の機種の一覧は、Aruba 2530・2540・2920・2930F・2930M・3810M・5400Rなど17系列です。AOS-CXとの関係は告知の書き方に注意が要ります。
こんな方に#30代#40代#50代実務

HPE Networkingは2026年10月6日付で、スイッチOS「HPE Networking AOS-Switch(AOS-S)」の脆弱性9件(CVE-2026-76741から76749)を公表しました。対象はAOS-S 16.11.0031以下で、修正版は16.11.0032以上です。9件のうち6件は、CVSSが9.1から9.8です。

オランダのNCSC(国家サイバーセキュリティセンター)も10月12日に、この件の注意情報(NCSC-2026-0413)を出しています。NCSCの評価は、起きやすさが「medium」、被害が「high」です。この記事は、HPEの告知、NCSCの注意情報、CVEの記録で確かめた範囲を書きます。

公式の資料で確かめられたこと

項目 公式の資料の内容 出どころ
告知番号 HPESBNW05156 rev 1(初版)。公開日・最終更新日とも2026年10月6日(タイムゾーンの記載なし) HPE
対象のソフト AOS-S 16.11.0031以下 HPE、CVE記録
修正版 AOS-S 16.11.0032以上 HPE
件数 9件。Critical 6件、High 1件、Medium 2件(CVSS v3.1) HPE
発見者 HPE Networkingの社内の調査 HPE、CVE記録
悪用の状況 公開日の時点で、公開の議論や攻撃コードは把握していない HPE
回避策 CLIとWebの管理インターフェースを専用のL2セグメント(VLAN)かファイアウォールで制限する HPE
ソフトの入手先 HPE Networkingサポートポータル(networkingsupport.hpe.com) HPE
他機関の評価 起きやすさ medium、被害 high。管理インターフェースは管理用ネットワークだけに置き、IPの許可リストを使う NCSC

CVEの記録の登録元はHPE(CNA)です。NVD(米国の脆弱性データベース)の審査は、確かめた時点(2026年10月12日夜、日本時間)で、CVE-2026-76742が「Awaiting Analysis」(分析待ち)で、登録元のHPEの評価値(9.8)が載っていました。

HPEサポートセンターの告知HPESBNW05156 rev 1のページ冒頭。公開日2026年10月6日、対象はAOS-S 16.11.0031以下、回避策はCLIとWebの管理インターフェースを専用のレイヤ2セグメントやファイアウォールで制限すること、悪用や攻撃コードは把握していないという記載
HPEの告知HPESBNW05156の冒頭。対象版と回避策の記載出典: Hewlett Packard Enterprise(引用)

9件の内訳

告知の原文から、CVE番号、内容、必要な認証、届く範囲、CVSS v3.1の数字を並べます。

CVE 内容(告知の要約) 認証 届く範囲 CVSS
CVE-2026-76742 Web管理インターフェースの認証回避。許可のないアクセスを得られる 不要 ネットワーク経由 9.8
CVE-2026-76743 管理インターフェースの認証回避。HPEが示さない前提条件が満たされた場合 不要 ネットワーク経由 9.8
CVE-2026-76744 バッファオーバーフローによる任意コードの実行 不要 ネットワーク経由 9.8
CVE-2026-76745 メモリ破壊による任意コードの実行 不要 隣接ネットワーク 9.6
CVE-2026-76746 バッファオーバーフローによる機密のメモリ内容の露出とサービス拒否 不要 隣接ネットワーク 9.3
CVE-2026-76747 バッファオーバーフローによる機密のメモリ内容の露出とサービス拒否 不要 ネットワーク経由 9.1
CVE-2026-76748 APIの権限昇格。読み取り専用の利用者が管理者権限を得られる 必要(低権限) ネットワーク経由 8.8
CVE-2026-76741 バッファオーバーフローによるサービス拒否 必要(低権限) ネットワーク経由 6.5
CVE-2026-76749 機密情報の露出 告知の題と本文は「認証不要」 ネットワーク経由 6.5

CVSS 9.0以上は、76742から76747の6件です。NCSCが書く「6件がCVSS 9から9.8」と一致します。最高は9.8で、76742、76743、76744の3件です。

ここで読み方の注意が3点あります。

  • 「隣接ネットワーク」は、CVSSの用語で、攻撃者が同じネットワーク(同じセグメントなど)にいる必要があるという意味です。76745と76746がこれに当たります。インターネットからは直接届かない前提の評価です。
  • CVE-2026-76743は、HPEの原文が「攻撃者の制御できない前提条件が満たされた場合」と書くだけで、条件の中身は書いていません。NCSCも「HPEが特定していない前提条件の下でのみ悪用できる」と書いています。条件が分からないので、対象なら条件を満たす場合があるものとして扱います。
  • CVE-2026-76749は、題と本文が「認証不要(unauthenticated)」ですが、CVSSのベクトルは低い権限が必要(PR:L)です。どちらが実態かは告知に書かれていないため、この記事は原文のとおり両方を示します。

どのインターフェースが対象かは、告知に書かれている範囲では、Web管理(76742)、管理インターフェース(76743)、API(76748)の3件です。ほかの6件は「影響を受けるインターフェース」と書かれているだけで、Web・SSH・Telnet・SNMPなどのどれかは書かれていません。

告知には、HPE内部の管理番号(VULN-から始まる番号)が、9件の合計で43個並んでいます。たとえば76744には20個、76747には11個が付いています。この数が個々の問題の数を表すかは、告知に書かれていません。9件は、1件ごとに複数の問題をまとめた記載の可能性があります(編集部の推測)。

対象の製品と版の見分け方

告知の「対象の製品」の一覧には、次の17系列が載っています。「対象のソフトが動くハードウェアは、すべて脆弱」と書かれています。

  • Aruba 2530、2540、2615、2620、2915、2920
  • Aruba 2930F、2930M
  • Aruba 3800、3810M
  • Aruba 5400 zl、5400R zl2
  • Aruba 6300、6400、8320、8325、8400

対象のソフトは、AOS-S 16.11.0031以下です。告知は「それ以外のHPE Networkingの製品と版は、対象ではない」とも書いています。

注意したいのは、一覧の後半(6300、6400、8320、8325、8400)です。編集部の補足として、この5系列は、一般にはAOS-CXという別のOSを積むシリーズと理解されています。しかし、告知の対象のソフトはAOS-Sだけで、AOS-CXが対象とも対象外とも、告知は個別に書いていません。HPEのページの右側の「影響を受ける製品」の欄にも、CX6300が出ていました。一覧の意味は告知から読み取れないので、AOS-CXのスイッチを使っている会社は、HPEのサポートか保守会社に、この告知の対象かを文書で確かめてください。

自社の版の確かめ方

版の確認の方法は、告知に書かれていません。編集部の補足として、AOS-Sのスイッチには、CLIでshow versionを実行すると、ソフトの版が出る機種が多くあります(HPEの告知ではなく、一般的な使い方の補足です)。版の表記の前に機種ごとの英字が付くことがあります。16.11.0031以下かを、数字の部分で見ます。AOS-Sか、AOS-CXかも、この出力と機器の型番で確かめます。確実な方法は、機種のHPE公式の管理ガイドで確かめることです。

回避策、悪用の状況、サポート終了版

告知の回避策は、次のとおりです。

HPE Networking recommends that the CLI and web-based management interfaces be restricted to a dedicated layer 2 segment/VLAN and/or controlled by firewall policies at layer 3 and above along with accounting controls for tracking and logging user activities and resource usage.

出典: HPE HPESBNW05156

CLIとWebの管理インターフェースを、専用のレイヤ2セグメント(VLAN)に置くか、レイヤ3以上のファイアウォールで制御する、という内容です。使った操作を記録する仕組みも組み合わせるよう書かれています。NCSCも、管理インターフェースはインターネットにつながず、管理用のネットワークだけに置き、IPの許可リストで信頼できる端末に限ることを勧めています。どちらも、更新の代わりではなく、攻撃されにくくするための対策です。

悪用について、HPEは、公開の議論や攻撃コードを、公開日の時点で把握していないと書いています。そのうえで「複雑さ・範囲・影響の大きさから、更新を強く勧める」と書いています。CISAの評価(SSVC)は、CVEの記録で、9件すべてが「悪用なし(Exploitation: none)」でした。評価の日付は2026年10月6日から7日(UTC)で、その後の状況は確かめていません。

サポートが終わった版は、次のとおり書かれています。保守終了(EoM)の版は影響を受けるものとみなし、告知の対象外です。サポート終了(EoS)の版は、HPEが影響を評価していないので、影響を受ける可能性があるものとして扱います。HPEは、サポート中の版への更新を勧めています。

書かれていないこと

  • 16.11以外の枝(16.10など)の扱い。CVEの記録は、影響する版を16.11.0000から16.11.0031と書いています。告知は「16.11.0031 and below」とだけ書きます
  • 9件のうち、Web・SSH・Telnetなど、どの管理方法で6件が届くか
  • CVE-2026-76743の前提条件の中身
  • CVE-2026-76749に認証が要るか(題と数字が食い違う)
  • AOS-CXが対象かどうか。対象の機種一覧に、AOS-CXの系列と思われる名前が含まれる理由
  • ソフトの入手や、保守契約の条件。サポートポータルで入手できるとだけ書かれています
  • 更新後の再起動の有無や、停止の時間
  • 日本での提供状況や、日本語の案内

影響する会社・しない会社

  • 影響する: AOS-S 16.11.0031以下のArubaスイッチ(2530、2540、2920、2930F・M、3810M、5400Rなど)を、自社で使っている会社
  • 影響する: 保守会社(SIer)が構築・運用するスイッチを使っていて、版を把握していない会社。版は保守会社に聞かないと分かりません
  • 影響する: スイッチの管理画面やAPIを、広い範囲(社内全体、拠点間、インターネット)から開ける状態にしている会社
  • 影響する: サポートが終わった版を使っている会社。HPEは、影響を受ける可能性があるものとして扱っています
  • 影響しない: すでに16.11.0032以上に更新済みの会社
  • 影響しない: HPE(Aruba)のスイッチを使っていない会社。告知が書くのは、AOS-Sの版だけです

情シスが今日やること

  1. 自社のスイッチがHPE(Aruba、旧ProCurve)かを、一覧で確かめます。 機器台帳やラックの現物で、型番を確かめます。ほかのメーカーのスイッチだけなら、この件は終わりです。
  2. AOS-Sか、AOS-CXかと、版を確かめます。 CLIのshow versionと型番で見ます。16.11.0031以下なら対象です。AOS-CXと分かった場合も、上の「書かれていないこと」のとおり、HPEか保守会社に文書で確かめます。
  3. 管理インターフェースの届く範囲を確かめます。 Web、API、CLI(SSH・Telnet)に、どのVLANや拠点から入れるかを見ます。インターネットから届くなら、すぐに止めます。社内でも、管理用のVLANと、許可した端末のIPに限ります。
  4. 修正版への更新の日を決めます。 16.11.0032以上です。ソフトはHPE Networkingサポートポータルで入手します。更新の前に設定のバックアップを取り、再起動で止まる時間と、更新後に通信と冗長構成が戻るかの確認手順を決めます。ログインが要る入手には、保守契約などの条件があるかを、先にHPEか保守会社に聞きます。
  5. 更新できない機器の一覧を作ります。 サポートが終わった版や機種は、告知が評価していません。管理インターフェースの制限を先に入れ、入れ替えの予定を決めます。

委託先・保守会社への聞き方

スイッチの運用を任せている場合は、次を文書で返してもらいます。

  • 稼働しているスイッチの型番と、AOS-Sの版
  • 16.11.0032以上に更新済みか。未更新なら予定日
  • 管理画面・API・CLIに届く範囲(接続元のVLANとIPの一覧)
  • サポートが終わった機器の一覧と、入れ替えの予定

同じ週のHPEの告知として、HPE ClearPassに28件の脆弱性、Critical10件。修正版は6.14.1があります。管理画面を専用のセグメントに限る点は、同じ考え方です。機器の管理画面をどこまで公開しているかを見直す記事としては、NetScalerにCVE-2026-107406、SAML設定の機器が対象も参考になります。

よくある質問

Qすでに悪用されていますか?

AHPEの告知は、公開日の時点で、公開の議論や攻撃コードを把握していないと書いています。発見はHPE内部の調査です。CISAの評価(SSVC)も、10月6日から7日(UTC)付の記録では、9件すべてで悪用は「none」でした。その後の状況は確かめていません。

Q更新できない間は、どうすればよいですか?

AHPEの回避策は、CLIとWebの管理インターフェースを専用のレイヤ2セグメント(VLAN)に置くか、レイヤ3以上のファイアウォールで制御することです。オランダNCSCは、管理インターフェースをインターネットにつながず、管理用のネットワークだけに置き、IPの許可リストで信頼できる端末に限るよう勧めています。更新の代わりにはなりません。

Q管理画面を使っていなければ、影響しませんか?

A告知は、管理画面を使っていない場合の扱いを書いていません。9件のうち、管理画面やAPIと明記されているのは3件だけです。残りは「影響を受けるインターフェース」としか書かれていません。16.11.0031以下を使っているなら、対象として扱うのが安全です。

Qサポートが終わった古い版は、どうなりますか?

A告知は、保守終了(EoM)の版は影響を受けるものとみなし、告知の対象外としています。サポート終了(EoS)の版は、HPEが影響を評価していないため、影響を受ける可能性があるとして、サポート中の版への更新を勧めています。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月12日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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