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Dovecotの脆弱性25件、修正版は2.4.5。Red Hat系Linuxの修正は10月に配布

メールサーバーのソフトDovecotの脆弱性25件(修正版2.4.5)を、Open-Xchangeのアドバイザリとドイツ BSIの注意情報で確かめました。条件になる機能、Red Hat・Rocky・Oracle・SUSEなどの修正、情シスの確認手順をまとめます。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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Dovecotの脆弱性25件、修正版は2.4.5。Red Hat系Linuxの修正は10月に配布

この記事のまとめ

  • Dovecotは2026年8月26日付で脆弱性25件を公開しました。無償版の修正版は2.4.5です。深刻度はHigh 6件・Moderate 15件・Low 4件です。
  • 25件とも「公開された攻撃コードは知られていない」と書かれています。認証前に届く件が3件あり、残りは多くが特定の機能や設定が条件です。
  • Red Hat・Rocky Linux・Oracle Linuxは10月6日から10日に、2.3.16や2.3.21のまま8件を直す更新を出しました。版の番号だけでは判断できません。
  • ドイツのBSIは深刻度「hoch」(高)の注意情報を10月11日(UTC)まで更新しました。自社でDovecotを動かさない会社に、対応作業はありません。
こんな方に#30代#40代#50代実務

メールサーバーのソフトDovecot(メールを受け取る時につなぐIMAP・POP3のサーバー)の脆弱性25件が、2026年8月26日付のアドバイザリで公開されています。無償版の修正版は2.4.5です。公開から6週間あまりたちましたが、ドイツのBSI(CERT-Bund)の注意情報WID-SEC-2026-3076(深刻度「hoch」=高)に、10月6日・8日・11日(UTC)でRed Hat・Rocky Linux・Oracle Linuxの修正が加わりました。

自社でメールサーバーを動かしている会社は、版とOSのパッケージの更新状況を確認します。メールを外部のサービスに任せている会社が、自分で直す作業は無いのが一般的です。

公式の資料で確かめられたこと

項目 内容 出どころ
公開日 アドバイザリは8月26日付。dovecot.orgとメーリングリストの掲載は8月28日。BSIの初版は8月27日(UTC) Open-Xchange、Dovecot、BSI
件数 Dovecot側は25件。BSIは28件を挙げる Open-Xchange、BSI
修正版 無償版(Community Edition、CE)は2.4.5だけ(影響する版は2.3.0以降)。商用版のDovecot Proは2.3.22.2・3.0.7・3.1.6 Open-Xchange
深刻度 dovecot.orgの表示は、High 6件・Moderate 15件・Low 4件。CVSSは3.1から9.1。BSIは全体で「hoch」(BSIの評価) Dovecot、BSI
悪用 25件とも「No publicly available exploits are known」(公開された攻撃コードは知られていない) Open-Xchange

アドバイザリの冒頭です。影響する版と修正版が書かれています。

Dovecotのメーリングリストに投稿されたSecurity Advisory 3/2026の画面。2026年8月28日の投稿で、影響する版はCE core 2.3.0以上2.4.5未満など、最初の修正版はCE core 2.4.5と書かれ、CVE-2026-33263のCVSSは4.3
Dovecot Security Advisory 3/2026の冒頭。影響する版と修正版が書かれている出典: Dovecot「Dovecot Security Advisory 3/2026」(dovecotメーリングリスト)(引用)

25件の一覧

Open-Xchangeのアドバイザリとdovecot.orgのページから作りました。「内容」は編集部の要約、深刻度はdovecot.orgの表示、CVSSはアドバイザリの値です。CVEは「CVE-2026-」を省きました。影響する版は、特記がなければCEの2.3.0以上2.4.5未満です。条件・回避策は原文の要約です。

CVE 内容 深刻度 CVSS 条件・回避策
42007 Sieveのeditheaderでuse-after-free。任意コード実行の可能性 High 9.1 認証要。この拡張を無効に
27852 宛先が非常に多いメールで、IMAPのメモリ枯渇 High 7.5 メールを送れる相手が起こせる
33605 ManageSieveのログイン処理が停止 High 7.5 認証不要。接続元を絞る
42391 ログイン前のIDコマンドでメモリとCPUが増加 High 7.5 認証不要。接続数を制限
40018 MySQLの多バイト文字のエスケープ誤り High 7.4 原文に詳細なし
73208 OAuth2でscopeが無いトークンにaudを代用 High 7.4 OAuth2。IdPがscopeを付ける
33263 接続数の上限でsubmission-loginが停止 Moderate 4.3 submission。接続数を制限
33607 IMAPのLISTでCPUを消費 Moderate 4.3 認証要。CPUを監視
33606 メール内容がdsyncのコマンドとして解釈 Moderate 4.8 dsyncをstreamで実行時
33604 SMTPスマグリング Moderate 5.9 Sieve redirectやsubmissionの中継時
40014 THREADでCPUを消費 Moderate 6.5 メールを送れる相手が起こせる
40017 THREADの別経路でCPUを消費 Moderate 6.5 同上
40013 ManageSieveで境界外書き込み Moderate 4.3 認証要。ManageSieveを無効に
40019 ManageSieveのログインが無限ループ Moderate 5.9 CE 2.4.3以降のみ。認証不要
40015 imap-hibernateが停止 Moderate 4.3 認証要。hibernationを無効に
40205 OAuth2で複数scopeのうち1つで認証が通る Moderate 5.9 リモート検証時。ローカル検証を使う
42008 XCLIENT FORWARDでパスワード無し認証を注入 Moderate 4.3 信頼するプロキシの設定時
42395 XCLIENT FORWARDのNUL文字でログイン処理が停止 Moderate 4.3 同上
42392 imap-urlauthが未初期化メモリをエラーに含める Moderate 4.3 URLAUTH有効時。無効に
73209 圧縮データでimap-loginが停止 Moderate 6.5 認証要
52687 COMPRESS ZSTDでメモリを大量に消費 Moderate 6.5 認証要。IMAP圧縮を無効に
40203 IMAP圧縮で、短いメールの内容の一致が分かる Low 3.7 圧縮有効時。無効に
40204 lda_mailbox_autocreateがACLを回避 Low 3.1 原文に詳細なし
42393 doveadmのパスワード長が処理時間から分かる Low 3.1 doveadmへの接続を絞る
52681 Sieveの資源使用量の記録がリセットされる Low 3.1 認証要。CPUとディスクを監視

「認証要」は、有効な認証情報が要ることです。40205・42008・73208・52687・52681は、2.3系の途中の版(2.3.4から2.3.15のいずれか)以降が影響します。

BSIの28件は、この25件に、CVE-2023-51764・51766(アドバイザリが33604の説明で挙げる2件)と、リリース告知の番号CVE-2026-4200(42008と同じ内容)を加えたものです。含めた理由は書かれていません。

Linux各社の修正の配布

BSIの更新履歴は、第9版(10月11日・UTC)まで、各社の修正を順に加えています。次は編集部が各社のページで確かめた内容です。

提供元 アドバイザリ(日付) 対象とパッケージ 評価 修正されたCVE
SUSE SUSE-SU-2026:3919-1(9月2日) SLES 12 SP5。dovecot22 2.2.31-19.40.1 critical(SUSE) 14件
Amazon ALAS2-2026-3935(9月28日) Amazon Linux 2。2.2.36-6.amzn2.1.4 Important 4件(27852・42007・42008・42391)
Debian DSA-6526-1(BSIの履歴では9月28日) trixie。1:2.4.1+dfsg1-6+deb13u7 記載なし 25件
Red Hat RHSA-2026:76763(10月6日)、79371(10月8日) RHEL 8、RHEL 10 Important 各8件
Oracle ELSA-2026-76763(10月6日)、79371(10月8日) OL 8は2.3.16-16.el8_10、OL 10は2.3.21-19.el10_2.8 Important 各8件
Rocky RLSA-2026:76763(10月7日)、79371(10月10日) Rocky 8、Rocky 10 Important 各8件

Red Hat系の8件は、どのページも27852・33263・33605・40018・40019・42007・42391・73208で、dovecot.orgがHighとする6件をすべて含みます。

ELSAのページには、2.3.16-15のような版ごとに各CVEの修正が書かれています。版の番号が2.4.5より古くても、修正が入っている場合があります。

Oracle LinuxのELSA-2026-76763のページ。種別SECURITY、重要度IMPORTANT、公開日2026-10-06。版2.3.16-15から2.3.16-9までの更新履歴に、CVE-2026-33605・42007・40018・42391・73208・27852・33263の修正が書かれている
OracleのELSA-2026-76763。2.3.16の版ごとにCVEの修正が並ぶ出典: Oracle「ELSA-2026-76763 dovecot security, bug fix, and enhancement update」(引用)

同じ配り方は、BIND 9の脆弱性の記事でも書きました。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: 自社のサーバー(オンプレ・VPS・クラウド上の仮想マシン)でDovecotを動かしている会社
  • 影響する(確認が要る): Sieve・ManageSieve(メールの自動振り分け)、OAuth2認証、信頼するプロキシ、IMAPの圧縮、submissionを使っている会社。表の条件に当たる件があります
  • 影響する(確認が要る): Dovecotを組み込んだメール製品の利用者。提供元の案内を確認します
  • 影響しない: メールをMicrosoft 365・Google Workspace・レンタルサーバーなどに任せ、自社でDovecotを動かしていない会社。自分で更新する作業はありません(一般的な整理)。各事業者がDovecotを使っているかは、確かめた資料に書かれていません

条件のある件は、その機能を使っていなければ当たらない可能性があります(編集部の整理)。

情シスが今日やること

  1. Dovecotを動かすサーバーを洗い出し、dovecot --version と、rpm -q dovecot などのパッケージの版を控える(編集部の補足)
  2. 版の番号だけで判断せず、OSのアドバイザリ(RHSA・ELSA・RLSA・DSAなど)に自社の版の更新が出ているかを確かめる。Red Hat系の更新は8件で、残り17件の扱いは書かれていません。ベンダーへの問い合わせ事項にする(編集部の補足)
  3. OSのパッケージを更新し、サービスを再起動する。更新後に受信と送信を試す(編集部の補足)
  4. 更新できない間は、ManageSieve・editheader・IMAPの圧縮・URLAUTH・信頼するプロキシのうち、使っていない機能を無効にし、接続元を絞る。表の回避策は公式の記述で、使っている機能の確認は編集部の補足です
  5. 2.4.5へ上げるなら、リリース告知の変更点を読む。OTP認証の削除、COMPRESSがDEFLATEだけになる点、sieve_max_cpu_timeの既定が30秒になる点などが挙がっています

版は、次のテンプレで台帳に残せます。

書かれていないこと

確かめた資料には書かれていないため、この記事でも書きません。

  • 悪用された事例や、攻撃を観測したという報告
  • CEの2.3系に、今後修正版が出るかどうか
  • Red Hat・Rocky・Oracleの更新が挙げない17件が、影響を受けないのか、未修正なのか。RHEL 9の更新も、確かめた資料にはありません
  • Debianが挙げる42394が、アドバイザリにもBSIにも無い理由
  • 2.4.5へ更新した後の不具合の有無(メーリングリストの2.4.5の質問は確かめていません)

よくある質問

QメールをMicrosoft 365やレンタルサーバーに任せています。対応が要りますか?

A自社でDovecotを動かしていなければ、自分でパッケージを更新する作業はありません。レンタルサーバーなどの事業者がDovecotを使っているか、対応したかは、確かめた資料には書かれていません。気になる場合は事業者の案内を確認します。

Q悪用されていますか?

AOpen-Xchangeのアドバイザリは25件とも「No publicly available exploits are known」(公開された攻撃コードは知られていない)と書いています。悪用された事例の報告は、確かめた資料には書かれていません。

Qdovecot --version で2.3.16と出ます。2.4.5より古いので未対応ですか?

A分かりません。Red Hat系は、2.3.16や2.3.21のまま8件の修正を入れた更新を配っています。パッケージの更新履歴(RHSA・ELSA・RLSA)に、自社の版の更新があるかを確かめます。

Q2.3系を使っています。修正版は出ていますか?

Aアドバイザリでは、無償版(Community Edition)の修正版は2.4.5だけです。商用版のDovecot Proには2.3.22.2が挙がっています。ディストリビューションのパッケージは、各社の更新を確認します。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月12日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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