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MariaDBの脆弱性9件、修正版は10.11.19・11.4.13など。条件別に確認

MariaDBの脆弱性9件(CVSS 4.4〜8.5)を、GitHubのアドバイザリ、リリースノート、ドイツBSIの注意情報で確かめました。修正版は8月から出ています。RPM版、FILE権限、CONNECTなどの条件、版の確かめ方、Linux各社の状況をまとめます。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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MariaDBの脆弱性9件、修正版は10.11.19・11.4.13など。条件別に確認

この記事のまとめ

  • MariaDBの脆弱性9件(CVE-2026-107814など)は、10月9日(UTC)にCVEの記録が公開されました。サーバーの8件の修正版は10.6.28・10.11.19・11.4.13・11.8.9・12.3.3・13.0.2で、8月13日〜9月15日に出ています。
  • CVSS 3.1は4.4〜8.5です。8件はサーバー本体、1件(5.9)は接続用ライブラリ MariaDB Connector/C 3.4.1〜3.4.9の件で、修正版は3.4.10です。
  • 条件は、FILE権限が要る件が3件、CREATE USER権限が要る件が2件、プラグインやエンジン(CONNECT・qc_info・mysql_json)が入っていることが前提の件が3件です。全部の会社が同じ重さではありません。
  • Debianのbookwormとtrixie、Red Hat系の各版は、10月12日時点で修正版が確かめられませんでした。OSのパッケージを使う会社は、更新の配布を待つ間に回避策を確かめます。
こんな方に#30代#40代#50代実務

データベースのMariaDBについて、脆弱性9件のCVEの記録が2026年10月9日(UTC)に公開されました。ドイツのBSI(CERT-Bund)も、注意情報WID-SEC-2026-3856(深刻度「hoch」=高)を出しています。初版は10月11日22:00(UTC)で、ドイツ時間では10月12日です。

サーバーの8件の修正版は、すでに8月から出ています。自社の版と、使い方で変わる条件を確かめます。LinuxのOSのパッケージの扱いは、Dovecotの記事でも触れています。

公式の資料で確かめられたこと

項目 内容 出どころ
CVEの公開 9件とも2026年10月9日(UTC)。登録元はGitHub CVE記録
修正版(サーバー) 10.6.28(8月13日)、10.11.19・11.4.13・11.8.9・12.3.3(いずれも8月24日)、13.0.2(9月15日) MariaDBのリリースノート
修正版(接続ライブラリ) MariaDB Connector/C 3.4.10。対象は3.4.1〜3.4.9 GitHubのアドバイザリ
アドバイザリの公開 9件のうち8件は9月7日、RPMの件(CVE-2026-107814)は9月21日(UTC)。アドバイザリはMariaDB/serverのリポジトリにあり、Connector/Cの件もここに載っている GitHub(API)
BSIの評価 深刻度「hoch」。製品欄はMariaDBの上の6系統の「修正版より前」。対象OSはLinux・UNIX・Windows BSI

CVSS 3.1の基本値の最大は8.5、最小は4.4です(GitHubとCVE記録で同じ)。BSIの要約は「任意のコード実行、権限の昇格、サービス不能、情報の漏えい、安全対策の回避」です。

MariaDBの10.6.28などのリリースノートには、サーバーの件のうち6件(107815・107816・107817・107818・107821・107823)が、MDEV番号(修正の管理番号)つきで載っています。RPMのホームの件(107814)は、番号なしで「ホームを/nonexistentに変えた」と載っています。ACLキャッシュの件(107822、MDEV-40541)は、確かめた範囲では載っていませんでした。13.0.2のリリースノートには、9件のどれの記載も見つけられませんでした。13.0.2が修正版であることは、GitHubのアドバイザリとCVE記録の記載によります。

GitHubのアドバイザリGHSA-m5gf-432r-g5jw。題はMariaDBのRPMパッケージの安全でないHOME、深刻度High 8.4、影響する版は10.6.1〜10.6.27、10.11.1〜10.11.18、11.4.1〜11.4.12、11.8.1〜11.8.8、12.3.1〜12.3.2、13.0.1、修正版は10.6.28、10.11.19、11.4.13、11.8.9、12.3.3、13.0.2
MariaDBのGitHubアドバイザリ。RPMのホームの件(CVSS 8.4)出典: MariaDB「Insecure $HOME in MariaDB rpm packages」(GitHub)(引用)

9件の内訳

次の表は、アドバイザリとCVE記録の説明の要約です。「条件」の欄は、説明と回避策(Workarounds)から読み取れる点です。

CVE 内容(要約) CVSS 3.1 条件・関係する機能
CVE-2026-107815 CONNECTエンジンのDOSテーブルで、スタックの外へ1バイト(0)を書く。クラッシュと、コード実行の可能性。「実験室の条件でコード実行が示された」と書かれている 8.5 CONNECTエンジンを使える認証済みの利用者。不要なら入れない
CVE-2026-107814 RPMのパッケージで、mysqlサービス用アカウントのホームがデータ領域だった。.bash_profile などを置くと、管理者がそのアカウントでログインシェルを開いたときに動く 8.4 RPMのみ。FILE権限と、管理者のログインシェル操作が前提。debは対象外
CVE-2026-107818 mariadb.service が、次回の再起動で /run/mysqld/wsrep-new-cluster を読む。そこに環境変数を仕込める 8.4 FILE権限と、/run/mysqld へ書ける secure-file-priv の設定
CVE-2026-107821 バイナリのFRMファイル(表の定義)の検証が足りない。細工したファイルでクラッシュ、範囲外の読み書き、コード実行の可能性 8.0 データ領域にファイルを置ける者。FILE権限と、データ領域へ書ける secure-file-priv の設定
CVE-2026-107823 ビューのFRMの解析で、ユーザー名の改行を安全に扱わない。名前の一部がビューのセキュリティ情報として読まれ、権限が上がる可能性 7.2 CREATE USER権限と、GRANT OPTION付きのCREATE VIEW権限
CVE-2026-107816 qc_infoプラグイン(クエリキャッシュの内容を見せる表)が、NULLバイトを含む問い合わせで、バッファの外を読む。メモリの漏えいやクラッシュの可能性 6.4 qc_infoプラグインを入れている場合。外せば回避できる
CVE-2026-107822 ACLキャッシュで、ロールと localhost のユーザーのキーが衝突し、別のアカウントの権限を使える 6.4 CREATE USER権限。権限を持つ者が限られていれば、昇格先がない
CVE-2026-107819 接続ライブラリ Connector/C(libmariadb)が、TLSのホスト名の不一致を見落とし、平文のパスワード方式に切り替える 5.9 クライアント側。通信路に割り込む攻撃者(中間者)が前提。サーバーの版とは別
CVE-2026-107817 mysql_jsonプラグインが、MySQLのバイナリJSONを正しいと仮定する。細工した表で、範囲外の読み取りやクラッシュ 4.4 mysql_jsonプラグインを入れている場合。移行が済んだら外す

数えると、CVSSが8.0以上は4件、6.4が2件、7.2・5.9・4.4が各1件です。GitHubの区分では、High 5件、Medium 4件です。

CREATE USER is a high privileged administrative operation, if only high privileged users have it, they won't have a higher-privileged account to escalate to.

出典: MariaDB GHSA-2m85-2x26-36rf(CVE-2026-107822)

訳すと、CREATE USERは高い権限の管理操作で、持つのが高権限の利用者だけなら、昇格先がない、という意味です。多くの環境ですでにそうなっているとも書かれています。

条件の整理

条件 該当するCVE 件数
FILE権限が要る 107814・107818・107821 3件
CREATE USER権限が要る 107822・107823 2件
プラグイン・エンジンが入っていることが前提 107815(CONNECT)・107816(qc_info)・107817(mysql_json) 3件
クライアント側のライブラリ 107819(Connector/C) 1件

FILE権限は、サーバー上のファイルを読み書きできる強い権限です。CVE-2026-107821のアドバイザリには、FILE権限は通常ごく限られた場合にだけ付与され、secure-file-privでデータ領域へのアクセスを許さなければ細工したファイルを置けない、と書かれています。

同じ修正版のリリースノートに載っている、別のCVE 7件

編集部が開いた10.6.28・10.11.19・11.8.9のリリースノートの「セキュリティ」の欄には、今回の9件とは別のCVE 7件が、CVSS 3.1の基本値つきで載っています。CVE-2026-92262(9.9)、CVE-2026-60585(6.6)、CVE-2026-60331(6.4)、CVE-2026-60747(6.2)、CVE-2026-47023(4.9)、CVE-2026-60184(4.4)、CVE-2026-61081(2.7)です。

最も高いCVE-2026-92262は、10月12日の時点でCVEの記録もNVDの登録も公開されておらず、中身は確かめられませんでした。修正版へ上げると、今回の9件とあわせて、これらの修正も入ります。今回の9件の条件に当たらない会社にも、更新を予定に入れる理由があります。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: MariaDBのサーバーが、10.6.28・10.11.19・11.4.13・11.8.9・12.3.3・13.0.2のいずれかより前の版の会社(上の6系統。BSIも同じ範囲)。OSのパッケージは、古い番号でも修正済みの場合があります
  • 影響する(重い): RPMで入れ(RHEL系など)、FILE権限を持つアカウントがある会社。CVE-2026-107814・107818・107821が重なります
  • 影響する(重い): CONNECTエンジンを入れていて、利用者にそのテーブルを作らせている会社。CVE-2026-107815はCVSSが最も高い件です
  • 影響する(確認が要る): アプリのアカウントにCREATE USER権限やFILE権限を付けている会社(編集部の補足)
  • 影響する(確認が要る): libmariadb(Connector/C)を使うアプリが、TLSでデータベースへつないでいる会社。3.4.1〜3.4.9が対象です
  • 影響しない: MariaDBを使っていない会社(MySQLなど別の製品は、この記事の資料では確かめていません)。debで入れた場合のCVE-2026-107814も対象外です
  • 影響が小さい(編集部の整理): 上の権限・プラグインの条件に当たらず、アプリの接続だけに使う構成。更新は予定に入れます

Linux各社の状況

編集部が10月12日に開けたページで確かめたものです。

  • Debian: トラッカーでは、サーバーの7件(107815・107816・107817・107818・107821・107822・107823)で、bookworm(1:10.11.18-0+deb12u1)とtrixie(1:11.8.6-0+deb13u1)が「vulnerable」、forky・sid(11.8.9)が「fixed」でした。CVE-2026-107814はdeb版が対象外で、not-affectedです。CVE-2026-107819(Connector/C)のページは、mariadb-connector-cが「unfixed」でした
  • Red Hat: RHEL 7・8・9・10に、サーバーの件を載せています。Affected(修正未配布で影響あり)が107814・107815・107818・107821・107823、Fix deferred(修正を延期)が107816・107817・107822です。Connector/Cの107819は、RHEL 8・9・10がFix deferredです。更新(RHSA)の記載は、9件とも確かめられませんでした。RHEL 8のmariadb:10.3、RHEL 7のmariadbなど、CVE記録の範囲(10.6.1以上)より古い系統も、Red Hatは対象に載せています
  • Red Hatの評価は、GitHubと違う件があります。107815は7.5、107821は6.7、107816は5.4です
  • NVD: 107814と107815は「Awaiting Analysis」、107819は「Received」でした。ほかの6件は確かめていません
  • Ubuntu: ページが開けず(404と504)、確かめられませんでした

情シスが今日やること

  1. 版と入れ方を控える。mariadb --version(古い環境では mysql --version)、SQLでは SELECT VERSION();、rpm -q mariadb-server か dpkg -l mariadb-server です(編集部の補足)。RPMかdebか、アプリに同梱かを分けます
  2. RPMで入れた環境は、getent passwd mysql でmysqlアカウントのホームを見る(編集部の補足)。データ領域のままなら、アドバイザリの回避策のとおり usermod -d /nonexistent mysql で変えます。更新が入れば、リリースノートでは、既存の環境のホームも自動で直ると書かれています
  3. FILE権限を持つアカウントを洗い出す。SELECT GRANTEE FROM information_schema.USER_PRIVILEGES WHERE PRIVILEGE_TYPE='FILE'; と SHOW VARIABLES LIKE 'secure_file_priv'; を使います(編集部の補足)。アプリが使わないなら外し、secure-file-privはデータ領域と /run/mysqld に書けない設定にします(公式の回避策)
  4. SHOW PLUGINS; と SHOW ENGINES; で、CONNECT・qc_info・mysql_jsonが入っているかを見る(編集部の補足)。使わないなら外します(公式の回避策)。CREATE USER権限を持つアカウントも数えます
  5. 更新できる環境は、使っている系統の修正版へ上げる。OSのパッケージを使う環境は、配布の状況をDebianやRed Hatのページで見て、更新後に rpm -q --changelog mariadb-server などでCVE番号を確かめます(編集部の補足)。すぐに上げられないサーバーは、回避策の実施と理由を記録します

書かれていないこと

次の点は、確かめた資料には書かれていません。この記事でも書きません。

  • 悪用された事例(アドバイザリにも、BSIの注意情報にも記載がありません)。「悪用されていない」という意味ではありません
  • 10.5以前など、CVE記録の対象に挙がっていない系統の扱い
  • リリースノートに載っているCVE-2026-92262(CVSS 9.9)の中身。CVEの記録が公開されていません
  • CVE-2026-107822(MDEV-40541)の修正が入った版のリリースノートでの記載、13.0.2のリリースノートでの記載
  • MariaDB Connector/C 3.4.10のリリースノート。公式ページが読み込めず、GitHubのタグとCVE記録の記載で確かめました
  • Connector/Cを使う具体的な製品名(PHPやほかのソフトとの関係)
  • Linux各社が各件を直す版の番号と日付。Ubuntuは確かめられませんでした

よくある質問

QMariaDBを動かしているだけで、外から乗っ取られますか?

A資料には、そうは書かれていません。サーバーの件は、データベースにログインできる利用者で、FILE権限・CREATE USER権限・CONNECTエンジンの利用など、特定の権限や機能が前提です。悪用の報告は、確かめた資料に記載がありません(10月12日時点)。

QOSのパッケージで入れたMariaDBは、版の番号が修正版より小さいと未修正ですか?

ALinuxのOSのパッケージは、古い番号のまま修正だけを入れることがあります。ただしDebianのbookwormは1:10.11.18、trixieは1:11.8.6のままで、トラッカーは「vulnerable」です。Red Hatも更新(RHSA)は確かめられませんでした。

QDebian・Ubuntuで入れた場合、RPMの件(CVE-2026-107814)は関係しますか?

AMariaDBは「debパッケージは対象外。ホームが/nonexistentのため」と書いています。Debianのトラッカーも not-affected です。Red Hat系などRPMで入れた場合が対象です。

QWordPressの裏でMariaDBを使っています。何を確かめればよいですか?

Aまず版と、入れ方(RPMかdebか)です。次に、アプリ用のアカウントにFILE権限とCREATE USER権限が付いていないかを確かめます。付いていなければ、権限が条件の5件は、アプリのアカウントからは使えない前提です(編集部の整理)。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月12日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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