Microsoftは2026年10月19日、Exchange Teamブログで、Exchange Onlineの「Change Optics Report」の一般提供(GA)を発表しました。サービスの変更で送れなくなる、または届かなくなる恐れのあるメールの見本を、管理者が一か所で見られるレポートです。今年の早い時期に、公開プレビューとして出ていました。
いまの対象は2つの場面です。1つはonmicrosoft.comのアドレスからの社外への送信で、こちらの制限はすでに始まっています。もう1つは、自社が受け取るDirect Sendです。
この記事の内容は、2026年10月20日に、発表のブログとMicrosoft Learnで確かめたものです。
Change Optics Reportの2つの場面と、レポートの使い方作成: 編集部 / もとの資料: Microsoft Exchange Team Blog・Microsoft Learn
レポートで見られる2つの場面
onmicrosoft.comからの社外への送信(OMC)
1つ目は、onmicrosoft.comのアドレスを使って社外へ送っているメールです。ブログは、この送信の制限(スロットリング)はすでに展開を終えたとしています。この送信が残っている組織は、調べたうえで、独自のドメインでの送信へ移すよう求めています。
Learnの「Exchange Onlineの制限」では、制限の中身を次のように説明しています。
- 既定のonmicrosoft.comのドメインからの社外への送信は、組織ごとに、24時間の移動する枠で宛先100件までです。
- 受信は影響を受けません。
- 制限にかかると、社外への送信はNDR(配信不能の通知)のコード550 5.7.236で返されます。
Microsoft Learnの該当部分。onmicrosoft.comからの社外への送信の制限出典: Microsoft Learn(引用)
Microsoft 365を契約したときに作られる「〇〇.onmicrosoft.com」のアドレスが、どこかで差出人に残っていることがあります。たとえば、初期に作った管理用のアカウントや、システムからの通知の差出人です。
受け取るDirect Send(DRS)
2つ目は、自社のテナントが受け取ったDirect Sendのメールです。Direct Sendは、認証なしで、自社のドメインを差出人にして社内のメールボックスへ送る方法です。複合機のスキャン送信や、業務システムの通知で使われていることがあります。
Exchange Onlineには、これを拒否するRejectDirectSendの設定があります。Learnでは、$trueにすると、自社の承認済みドメインからの匿名のメールで、受信コネクタ(送信元のIPや証明書)に合わないものを拒否すると説明しています。
ブログは、この設定を使う予定の組織に、先にレポートで正当なDirect Sendを見つけ、その送信元を適切に扱ってから有効にするよう勧めています。
プレビューから変わった点と使い方
ブログによると、プレビューの間の意見を受けて、次の点を直しました。
- レポートと場面の説明を分かりやすくした
- ジャーナルのレポートのような、関係の薄い種類のメールを除いた
- onmicrosoft.comの制限で使う、エンベロープの差出人(P1)のアドレスを表示した
レポートは、Exchange管理センターの「レポート」から「メールフロー」を開き、「Change Optics Report」を選ぶと見られます。
- Summaryのページ: 場面ごとの件数の推移を表示します。直す作業で、該当する送信が減っているかを見られます。
- Detailsのページ: 選んだ場面の見本のメールと、調べ始めるのに必要な主な項目を表示します。表は書き出せます。1通ずつ詳しく見るときは、メッセージ追跡を使います。
注意点も書かれています。書き出しは、選んだ期間のすべてではなく、表に読み込んだ分だけです。改善の予定はあるものの、時期は決まっていないとしています。また、出るのは影響を受けるメールの見本です。すべてのメールを調べる道具ではなく、送り方の型を見つけるために使うよう求めています。
提供の範囲は、世界向けの環境(worldwide)のテナントです。GCC、GCC High、DoD、そのほかの国別の環境では、いまは使えません。今後の変更に合わせて、場面を足していく予定だとしています。
別名から送信の機能と組み合わせる場合は、別名から送信の一般提供の記事も参考にしてください。
影響する会社・しない会社
- 影響する: Exchange Onlineを使い、onmicrosoft.comのアドレスで社外へ送っている会社です。すでに1日あたりの宛先の上限があり、超えると送れません。
- 影響する: 複合機や業務システムなどが、Direct Sendで社内へメールを送っている会社です。RejectDirectSendを有効にする前に、送信元を洗い出す必要があります。
- 影響する: 政府向けの環境(GCC、GCC High、DoDなど)のテナントは、このレポートをまだ使えません。メッセージ追跡など別の方法で調べます。
- 影響しない: Exchange Onlineを使っていない会社は、このレポートの対象ではありません。