Microsoftは2026年10月19日、Microsoft 365のロードマップに2つの項目を載せました。1つは、Copilot Studioで作ったエージェントが、Microsoft Purviewの秘密度ラベルで保護されたファイルを扱えるようにする対応です。もう1つは、Work IQのエージェントをポリシーで統制する機能です。
どちらもAIのエージェントに社内のデータをどう扱わせるかに関わり、管理者の設定に影響します。ただし、ロードマップの説明はどちらも1〜2文だけです。この記事では、ロードマップに書かれたことと、Microsoft Learnに書かれたいまの決まりを分けて整理します。内容は2026年10月20日に確かめたものです。
Copilot Studio:ラベル付きのファイルをエージェントへ
ロードマップID 571305の説明は、次のとおりです。
- Microsoft Purview Information Protection(MPIP)の秘密度ラベルが付いたファイルを、ユーザーがCopilot Studioのエージェントにアップロードできるようにする(Unblock)
- 対象は、Microsoft 365のチャネルに出したエージェント
- エージェントは、ユーザーやエージェントのアカウントの権限にもとづいて中身を処理する
- ラベルの保護は、最初から最後まで(end-to-end)守られる
状況は「開発中(In development)」です。プレビューと展開の開始は、どちらも2026年10月の予定とされています。対象の環境は世界向けの標準のテナント(Worldwide Standard Multi-Tenant)で、Webです。

「Unblock」という書き方から、いまはラベル付きのファイルをこの経路で扱えないと読めます。Learnにも、いまの制限が書かれています。
- Copilot Studioの「制限」のページでは、OneDriveなどからナレッジに入れるファイルについて、confidentialやhighly confidentialのラベル付き、またはパスワード付きの文書は取り込めないとしています。入れても「Ready」と出るのに、答えが返らないとしています。
- SharePointをナレッジにする方法では、ラベルによる権限の絞り込みは守ります。ただし、暗号化するラベルや二重キー暗号化(DKE)、パスワードで守られたファイルは中身を使えないとしています。
今回の対応で、ナレッジに入れる場合の制限も変わるのかは、ロードマップに書かれていません。ロードマップの説明は、ユーザーがファイルをアップロードする場面についてのものです。
暗号化するラベルと「EXTRACT」の権限
PurviewのLearnのページは、Microsoft 365 CopilotなどのAIのアプリとラベルの関係を説明しています。ラベルが暗号化をかけている場合、AIのアプリがデータを返すには、ユーザーにVIEW(表示)に加えてEXTRACT(コピー)の使用権限が要るとしています。
今回のCopilot Studioの対応に、同じ決まりがそのまま当てはまるかは、ロードマップには書かれていません。ただ、ラベルの使用権限の設定が、エージェントで扱えるファイルの範囲を左右する可能性はあります。展開の前に、自社のラベルの設定を見直しておくと判断が早くなります。












