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Azure Front DoorのWAFでサービスタグの条件が正式に 許可の書き方に注意

MicrosoftはAzure Front Door PremiumのWAFで、接続元のIPアドレスがどのAzureのサービスのものかで判定できる「サービスタグ」の条件を正式に提供しました。IPの一覧を持たずに済む一方、タグはサービスを表すもので利用者を表すものではありません。使い方と、許可のルールで気をつけることを整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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Azure Front DoorのWAFでサービスタグの条件が正式に 許可の書き方に注意

この記事のまとめ

  • MicrosoftはAzureの更新情報で、Azure Front Door PremiumのWAFのカスタムルールに「サービスタグ」の条件を正式に加えたと知らせました。要求の接続元のIPアドレスが、どのAzureのサービスのアドレスの範囲に入るかで、許可・遮断・回数の制限ができます。
  • タグの中身のアドレスはMicrosoftが自動で更新するため、IPの一覧を自分で持たなくて済みます。監視や死活の確認のサービスを通す、来るはずのないAzureのサービスからの通信を止める、管理画面への道を絞る、といった使い方ができます。
  • 一方、Microsoftは、タグはサービスを表すもので利用者(テナント)を表すものではなく、タグを許可するとそのサービスを使う誰からでも通ると注意しています。許可のルールはできるだけ狭いタグで、まずは記録だけのモードで試します。
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Azure Front DoorのWAFで、接続元のIPアドレスが、どのAzureのサービスのものかで判定できるようになりました。Microsoftは「サービスタグ」の条件を正式に提供し、IPアドレスの一覧を自分で持たずに、Azureのサービスからの通信を許可・遮断できるとしています。便利な一方、許可のルールの書き方を誤ると守りが弱くなるため、Microsoftは注意点も示しています。Azureの更新情報とMicrosoft Learnの説明から整理します。

何ができるようになったか

Azureの更新情報(2026年10月20日掲載)によると、Azure Front Door PremiumのWAFのカスタムルールで、要求の接続元のIPアドレスを、サービスタグと照らせるようになりました。サービスタグは、Azureのサービスが使うIPアドレスの範囲をまとめたもので、アドレスが変わるとMicrosoftが自動で更新します。

Microsoftは、次のような使い方を挙げています。

  • 監視や死活の確認など、アプリが頼っているAzureのサービスを通す
  • アプリに要求を送ってくるはずのないAzureのサービスからの通信を止める
  • 管理画面などの大事な道を、サービスタグとURI・ホスト・要求の種類の条件を組み合わせて絞る
  • 遮断ではなく、Azureのサービスからの通信の回数を制限する

設定は、カスタムルールの照合の項目を「SocketAddr」か「RemoteAddr」に、演算子を「ServiceTagMatch」にして、タグの名前を選びます。複数のタグを選べ、どれかに入れば一致します。タグの名前は完全一致で、ワイルドカードや一部の一致は使えません。

SocketAddrとRemoteAddrの違い

照合の項目は2つあり、違いが大事です。

Microsoft Learnの説明(英語)。サービスタグの照合は2つの項目に対応し、SocketAddrはAzure Front Doorに届いたTCPの接続のIPアドレスで、実際に接続を開いたものの住所でありプロキシや別のサービスのこともあること、RemoteAddrはX-Forwarded-Forのヘッダーがあればそこから取った元の利用者のIPアドレスであること。サービスタグのルールでは、実際に接続したサービスを対象にするSocketAddrがふつうで、中継を通る通信で元の利用者を見たいときはRemoteAddrを使うが、X-Forwarded-Forは送る側が設定でき誰でも書けるため、RemoteAddrで許可するルールはSocketAddrより偽りやすい、と書く
照合の項目の違い。RemoteAddrはヘッダーから取るため偽りやすい出典: Microsoft Learn「What is service tag matching for Azure Front Door?」(引用)

SocketAddrは、Front Doorに実際につないだTCPの接続元のアドレスで、サービスタグのルールではふつうこちらを使います。RemoteAddrは、X-Forwarded-Forのヘッダーから取った元の利用者のアドレスです。このヘッダーは送る側が自由に書けるため、RemoteAddrで許可するルールは、SocketAddrより偽りやすいとMicrosoftは注意しています。

許可のルールで気をつけること

Microsoftの説明書は、サービスタグでルールを作るときの注意点を、次のようにまとめています。

Microsoft Learnの説明(英語)。サービスタグでルールを作るときの注意として、タグはサービスを表し利用者(テナント)を表さずそのサービスのすべての利用者のアドレスを含むので、タグを許可するとそのサービスを通じて通信を送れる誰でも通り粗いふるいとして扱うこと、タグだけでは通信を守るのに足りないこと、AzureCloudのような広いタグより狭いタグを使うこと、タグの中身は変わること、まず記録のモードで入れてログを見てから遮断に切り替えること(とくに許可のルールは誤りが静かに守りを弱めるため)、URIの道・ホスト・要求の種類の条件と組み合わせて影響の範囲を絞ること、を並べる
サービスタグでルールを作るときの注意点(Microsoft Learn)出典: Microsoft Learn「What is service tag matching for Azure Front Door?」(引用)
  • タグはサービスを表し、利用者を表さない。タグには、そのサービスのすべての利用者のアドレスが入ります。タグを許可すると、そのサービスを通じて通信を送れる誰からでも通るため、本人の確認ではなく、粗いふるいとして扱います
  • タグだけでは守りにならない。そのサービスがどんな通信を送るかを理解したうえで許可し、ほかの守りも残します
  • いちばん狭いタグを使う。AzureCloudのような広いタグは、思わぬ範囲まで届きます
  • タグの中身は変わる。今日と明日で、一致するアドレスは同じではありません
  • まずは記録だけで試す。新しいルールは、ログの動作か、WAFのポリシーの検出のモードで入れ、ログを見てから遮断に切り替えます。とくに許可のルールは、誤りが目に見える障害にならず、守りが静かに弱くなるため大事です
  • 条件を組み合わせる。URIの道、ホスト、要求の種類の条件と組み合わせ、影響する範囲を絞ります

あわせて、許可(Allow)の動作は、その要求について既定のルールセットとボットの保護のルールセットの判定を止めるとしています。許可のルールは、できるだけ狭く作ります。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: Azure Front Door PremiumのWAFで、Webのサービスを守っている会社です。監視のサービスのためにIPの一覧で例外を作っている場合は、サービスタグに置き換えて管理を軽くできます。
  • 影響する: WAFの例外の作り方を、社内の決まりで定めている会社です。許可のルールの範囲の決め方を見直すきっかけになります。
  • 影響しない: Front DoorのStandardや、ほかのWAFだけを使っている会社です。今回の説明の対象は、Front Door PremiumのWAFです。

情シスが今日やること

  • 今のIPの例外を洗い出す。Front DoorのWAFのカスタムルールで、Azureのサービスのために作ったIPアドレスの一覧の例外を探し、サービスタグで置き換えられるかを確かめます。
  • AzureCloudのような広いタグで許可しない。許可は、目的に合う狭いタグと、道やホストの条件を組み合わせて作ります。広いタグの許可は、Azureの上で動く誰の通信でも通しうると考えます。
  • SocketAddrを基本にする。RemoteAddrで許可するルールは、なりすましに弱いため、使う理由を書き残します。
  • 記録のモードで試してから遮断に。新しいルールはまずログの動作で入れ、数日の記録を見てから切り替えます。許可のルールは、既定のルールセットとボットの保護を飛ばす点も、変更の承認のときに確かめます。

よくある質問

QどのWAFで使えますか。

AMicrosoft Learnの説明の対象は、Azure Front Door PremiumのWAFです。ネットワークセキュリティグループ(NSG)でもサービスタグは使えますが、Front Doorの後ろのサーバーでは、NSGが見るのはFront Doorのアドレスになり、元の接続元では判定できません。WAFで判定すれば、元の接続元が届くところで絞れます。

QSocketAddrとRemoteAddrのどちらを使えばよいですか。

ASocketAddrは、Front Doorに実際につないだTCPの接続元のアドレスで、サービスタグのルールではふつうこちらを使います。RemoteAddrは、X-Forwarded-Forのヘッダーから取った元の利用者のアドレスですが、このヘッダーは送る側が自由に書けるため、RemoteAddrで許可するルールは、なりすましに弱くなります。

QAzureCloudのタグを許可してもよいですか。

A勧められません。AzureCloudのような広いタグには、多くのサービスのアドレスが含まれます。タグはサービスを表すもので、そのサービスを使うすべての利用者のアドレスが入るため、許可すると、Azureの上で動かした誰の通信でも通りうることになります。目的に合う、いちばん狭いタグを選びます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

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