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Azure Managed HSMが外部の鍵の管理を正式提供 鍵を自社のHSMに置く条件

Microsoftは2026年10月16日、Azure Key Vault Managed HSMの外部の鍵の管理を正式提供にしました。Azureのサービスのデータを守る鍵を、自社が運用するMicrosoftの外のHSMに置いたまま使えます。仕組み、地域と料金、SLAの範囲と制約、鍵を自社で持つ必要がある会社が確かめることを整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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Azure Managed HSMが外部の鍵の管理を正式提供 鍵を自社のHSMに置く条件

この記事のまとめ

  • Microsoftは2026年10月16日、Azure Key Vault Managed HSMの「外部の鍵の管理」を、Azureのすべての公開リージョンで正式提供にしました。
  • Azureのサービスのデータ暗号鍵を包む鍵を、自社か委託先が運用するMicrosoftの外のHSMに置いたまま使えます。追加の料金は無いとしています。
  • 外のHSMや中継のプロキシが止まるとAzureのサービスも止まり、その分はSLAの対象外です。Microsoftは規制や契約で必要な場合の最後の手段としています。
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MicrosoftはAzure Updatesで2026年10月16日、新しい機能の正式提供(GA)を発表しました。Azure Key Vault Managed HSMの「外部の鍵の管理(External key management)」です。Azureのサービスのデータを守る鍵を、Microsoftの外にある自社のHSM(鍵を守る専用の機器)に置いたまま使える仕組みです。法令や契約で「鍵を自社で物理的に持つ」ことを求められる会社に向けた機能です。

何が正式提供になったのか

Azureの多くのサービスは、保存するデータを「データ暗号鍵(DEK)」で暗号化し、そのDEKを別の鍵(KEK)で包んで守ります。KEKを利用者が自分で管理する形を「カスタマーマネージドキー(CMK)」と呼びます。これまで、CMKのKEKは、AzureのKey VaultかManaged HSMの中に置いていました。

外部の鍵の管理では、KEKをMicrosoftの外のHSMに置きます。Managed HSMは、DEKを包む・解く操作だけを、利用者の側の中継の仕組み「EKMプロキシ」を通して外のHSMに頼みます。Azureのサービスの側は、これまでどおりManaged HSMの鍵の場所(URI)を設定するだけです。

Azure UpdatesのID 574296のページ。題はGenerally Available: External key management for Azure Key Vault Managed HSMで、プレビューは2026年7月、正式提供は2026年10月。すべての公開リージョンで提供、Microsoftの外の利用者のHSMに置いた鍵をManaged HSMのCMKに対応したサービスで使えること、アカウントチームを通じた有効化が要ること、Private Linkはプレビューで、外のHSMやプロキシはSLAの対象外であることが書かれている
Azure Updatesの告知。外部の鍵の管理を2026年10月に正式提供出典: Microsoft(Azure Updates)(引用)

Learnは、データの暗号化と復号は引き続きAzureのサービスが行い、包みを解いたDEKはサービスに返ると説明しています。外に置いたまま守られるのはKEKで、KEKはMicrosoftの設備に置かれず、通りもしないとしています。

EKMプロキシはMicrosoftが提供するものではなく、HSMの会社か利用者が用意します。Learnは対応するHSMの会社として7社を挙げていますが、一覧は参考で、互換性や品質は保証しないとしています。公開されている仕様に沿って、自社でプロキシを作ることもできます。

使える条件・地域・料金

項目 公式の説明(10月18日確認)
提供の段階 正式提供は2026年10月。プレビューは2026年7月から
地域 Azureのすべての公開リージョン。Azure Government・Azure Chinaは対象外
使えるサービス Managed HSMのCMKに対応したAzureのサービス
つなぎ方 インターネット経由(正式提供)、Azure Private Link(プレビュー)。どちらも相互TLS(mTLS)、TLS 1.3以上
鍵の種類 RSA 2048・3072・4096ビット、AES-256。操作は包む・解くだけ
料金 Managed HSMの通常の料金。外部の鍵の管理の追加の料金は無し。プロキシとHSMの費用は別

Managed HSMのプール(Standard B1)は、東日本・西日本・米国東部とも1時間3.20ドルです(Azureの価格の公開API)。30日(720時間)動かすと、約2,304ドルになります。

有効にする方法は、告知とLearnで表記が分かれています。Azure Updatesは「アカウントチームを通じた有効化が要る」と書いています。Learnは、サブスクリプションごとに機能を登録すれば、自動で承認されるとしています。

できないこと・責任の分かれ目

Managed HSMのSLA(稼働の約束)は、Managed HSMまでです。プロキシと外のHSM、端から端までの鍵の使える状態は含みません。外の部品の障害でAzure Storageなどが止まっても、StorageとManaged HSMのSLAの対象外になります。

  • 1回の要求は250ミリ秒以内に応える必要があり、超えるとエラーになります。
  • Secure Key Release(鍵をAzureの中へ渡す仕組み)と、それを使うConfidential VMのディスクの暗号化は使えません。
  • 外部の鍵は、Managed HSMのバックアップと復元、複数のリージョンへの複製に対応していません。
  • 鍵の自動のローテーションはありません。外のHSMとManaged HSMで手順を合わせて、手で替えます。
  • 外部の鍵とManaged HSMの鍵は、互いに切り替えられません。やめるときは新しい鍵を作り、使っているサービスをすべて新しいURIに付け替えます。
  • 控えの無いまま外のHSMの鍵を失うと、その鍵を指す包む・解く操作は、ずっと失敗します。Microsoftも戻せないとしています。
Microsoft LearnのComparison: External keys versus Managed HSM keysの表。鍵の置き場所、鍵の持ち主、SLA、複数リージョンへの複製、遅れ、対応するサービス、つなぎ方、記録、料金、勧める使い方について、外部の鍵とManaged HSMの鍵を並べている。外部の鍵はSLAが端から端までは無く、複製は非対応、遅れは大きく、規制や主権の要請がある場合に勧めるとある
Learnの比較の表。外部の鍵とManaged HSMの鍵の違い出典: Microsoft Learn(引用)

Learnは、Managed HSMの鍵でも利用者だけが鍵を管理できるとし、外部の鍵の管理を「最後の手段」と書いています。規制や契約で、鍵をMicrosoftの設備の外に物理的に置く必要がある場合に限る、という位置づけです。

鍵を自社で持つ必要があるときに確かめること

確かめること 見る所
規制・契約が求めるのは「自社の機器に鍵を置く」ことか、「自社だけが鍵を管理する」ことか 法務・監査の担当、契約書。後者ならManaged HSMの鍵で足りるかを相談
暗号化したいサービスが、Managed HSMのCMKに対応しているか Learnの対応サービスの一覧と、各サービスのCMKの文書
止まったときに誰が直すか、2系統以上で組めるか HSMの会社の保守の契約、プロキシの冗長化
鍵の控えとローテーションの手順 外のHSMのバックアップの手順、手動のローテーションの手順
記録を残す仕組み Managed HSMの診断ログ(EkmProxyOperation)。プロキシとHSMの記録は自社で集める

Learnの対応サービスの一覧には、Blob Storage、Azure SQL Database、Azure Cosmos DBなどが載っています。ただし、この一覧のページ(9月17日更新)は、外部の鍵の管理を「プレビュー」と書いたままです。使う前に、サービスごとの文書で鍵の種類や条件を確かめます。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: 法令・規制・契約で、暗号鍵をMicrosoftの設備の外に物理的に置くことを求められている会社。そのためにAzureの利用を見送っていた会社も含みます。
  • 影響する: すでにManaged HSMのCMKを使っていて、監査や顧客から鍵の置き場所を問われている会社。
  • 影響しない: AzureでCMKを使う予定が無い会社。機能の登録だけでは、今ある鍵やサービスの暗号化の設定は変わりません。
  • 急がなくてよい: 鍵をMicrosoftの外に置く義務が無い会社。Microsoftも、その場合はManaged HSMの鍵を勧めています。

情シスが今日やること

  1. 規制・契約・顧客との約束で、鍵の置き場所に決まりがあるかを、法務・監査の担当と確かめます。
  2. Azureで暗号化しているサービスと、今の鍵の種類(Microsoftの管理する鍵、Key Vault、Managed HSM)を一覧にします。
  3. 外部の鍵の管理を考えるなら、HSMの会社に、プロキシの冗長化、250ミリ秒以内の応答、障害時の保守の範囲を問い合わせます。
  4. 有効にする方法を、アカウントチームか最新のLearnで確かめます。
  5. 試すときは本番と別のサブスクリプションで、プロキシを止めたときにサービスがどう止まるかを確かめます(編集部の提案)。

2026年10月18日時点の内容です。

よくある質問

Q正式提供になったので、誰でもすぐに使えますか。

A表記が分かれています。Azure Updatesの告知は「Microsoftのアカウントチームを通じた有効化が要る」と書いています。Microsoft Learnの説明(10月16日更新)は、すべての顧客が使え、サブスクリプションごとに機能を登録すれば自動で承認されるとしています。使う前に、アカウントチームか最新のLearnで確かめます。

Q鍵を外に置けば、Microsoftはデータを扱えなくなりますか。

A外のHSMに置くのは、データ暗号鍵を包む鍵(KEK)です。Learnは、データの暗号化と復号は引き続きAzureのサービスが行い、包みを解いたデータ暗号鍵はAzureのサービスに返ると説明しています。保証されるのは、KEKがMicrosoftの設備に置かれず、通りもしないことです。

Q料金はいくらですか。

AMicrosoftは、外部の鍵の管理に追加の料金は無く、Managed HSMの通常の料金がかかるとしています。Managed HSMのプール(Standard B1)は、東日本・西日本とも1時間3.20ドルです(Azureの価格の公開API、10月18日確認)。別に、プロキシを動かす費用とHSMの製品の費用がかかります。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月18日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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