ChatGPTとClaudeは、業務で毎日使う会社が増えています。止まったときにまず見るのが、各社の状況ページ(ステータスページ)です。2026年10月の両社の状況ページの記録を並べると、数時間かかる障害が日本の昼の時間帯にも起きていました。10月22日には、両方でほぼ同じ時間に障害が続いています。
この記事では、状況ページの記録から10月の主な障害を図にし、状況ページで分かること・分からないこと、止まったときに情シスが決めておくことをまとめました。
ChatGPTとClaudeの10月の主な障害(状況ページの記録・日本時間)作成: 編集部 / もとの資料: OpenAIとAnthropicの状況ページの記録をもとに編集部が作成
10月の主な障害
障害のあいだ、社内に知らせを出して待つイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)
状況ページの記録から、利用者や管理者に影響の大きいものを選びました。時間は、状況ページで公表してから解消を知らせるまでです(日本時間)。
| 日付 |
サービス |
内容 |
長さ |
度合い |
| 10月2日 |
Claude |
Claudeのプラットフォームでクレジットの反映が遅れる |
約6時間16分 |
minor |
| 10月5日 |
Claude |
Mythos 5.1・Fable 5.1でエラー |
16分 |
major |
| 10月6日 |
Claude |
Opus 5.5でエラー |
19分 |
major |
| 10月7日 |
ChatGPT |
デスクトップ版の最新版でChatGPT Workの新しいスレッドを作れない |
約6時間22分 |
major |
| 10月7日 |
Claude |
利用量のページと管理APIの利用量の報告にエラー |
約6日4時間(14日3時に解消) |
major |
| 10月8日 |
ChatGPT |
アジア太平洋の一部の利用者でChatGPT Work・会話・GPTsにエラー |
約1時間34分 |
minor |
| 10月8日 |
Claude |
一部の組織が使用額の上限に達したと誤って判定され、要求を断られる |
公表のときには解消済み |
none |
| 10月10日 |
ChatGPT |
ワークスペースの管理者がプラグインを管理できない |
約1時間38分 |
major |
| 10月10日 |
ChatGPT |
Android版で一部の内容が見えない |
約3時間26分 |
major |
| 10月13日 |
ChatGPT |
GPT-6.1 Sol・Codex・Work modeの性能低下 |
約8時間27分 |
minor |
| 10月16日 |
ChatGPT |
広い範囲で機能が低下 |
約2時間27分 |
major |
| 10月22日 |
ChatGPT |
インド・日本・韓国で会話とResponses APIにエラー |
約6時間32分 |
minor |
| 10月22日 |
Claude |
コネクターでエラー(claude.ai・Claude Cowork) |
約4時間17分 |
minor |
| 10月24日 |
Claude |
Fable 5.1・Sonnet 5.5・Haiku 5.5でエラー |
34分 |
critical |
| 10月24日 |
Claude |
Opus 5.5でエラー |
6分 |
major |
度合い(minor・major・critical)は、各社が状況ページで付けたものです。OpenAIの状況ページの一覧は直近の25件だけを返すため、両社の件数を同じ条件で比べることはできません。この記事でも比べていません。
並べて見えたこと(編集部の整理)
10月の記録を並べると、止まり方に3つの型が見えます。
- モデルごとのエラーは短い: Claudeの特定のモデルのエラーは、6分〜37分で解消しています。別のモデルに切り替えられる使い方なら、影響を小さくできます
- 機能や地域の障害は数時間: ChatGPTのWorkのスレッド、Codex、10月22日の会話のエラー、Claudeのコネクターは、数時間かかりました。アジア太平洋(10月8日)や、インド・日本・韓国(10月22日)と地域を挙げたものもあります
- 管理者の機能も止まる: ChatGPTのワークスペースの管理者がプラグインを管理できない障害(10月10日)や、Claudeの利用量のページと管理APIの利用量の報告のエラー(約6日)、使用額の上限の誤判定(10月8日)がありました。利用者の画面が動いていても、費用の管理や設定の変更ができない時間があります
会話の画面だけでなく、管理画面と利用量の記録も「止まりうるもの」として扱うと、月末の利用量の確認や、権限の変更の予定を立てやすくなります(当社の見立て)。
10月22日の2件の経過
| 時刻(日本時間) |
ChatGPT(会話・Responses API) |
Claude(コネクター) |
| 11時18分 |
調査中(Investigating) |
|
| 11時42分 |
対策を当て、回復を確認中(Monitoring) |
|
| 12時50分 |
|
調査中(Investigating) |
| 16時28分 |
|
修正を反映し、回復を確認中(Monitoring) |
| 17時7分 |
|
解消(Resolved) |
| 17時50分 |
解消(Resolved) |
|
ChatGPTは、対策を当ててから解消を知らせるまで、6時間あまり「回復を確認中」のままでした。Claudeは、最初の知らせのあと3時間半あまり続報がありませんでした。くわしい経過は、ChatGPTの会話とAPIにエラー 日本・インド・韓国で約6時間半 前日に続きと、Claudeのコネクターでエラー claude.aiとCoworkで約4時間 17時7分に解消にまとめています。
状況ページの段階と、書かれること・書かれないこと、情シスの備え作成: 編集部 / もとの資料: OpenAIとAnthropicの状況ページの記録をもとに編集部が作成
状況ページで分かること・分からないこと
状況ページの段階は、どちらも英語で表示されます。
| 表示 |
意味 |
| Investigating |
異常を見つけ、調べ始めた |
| Identified |
原因が分かり、直し方を進めている(この段階を飛ばすこともある) |
| Monitoring |
対策を当て、回復を見ている |
| Resolved |
解消を知らせた |
状況ページには、影響する部品(ChatGPTの会話、Claude Coworkなど)と、影響の度合いが書かれます。10月22日のChatGPTは、途中で地域を「インド・日本・韓国」と書き足しました。一方で、原因と直る見込みは、2件とも書かれていません。OpenAIの状況ページは、可用性を全体の数で示していて、一人ひとりの可用性は契約の種類などで違うことがあると注記しています。
つまり状況ページは「止まっていること」を知る場所で、自社への影響の大きさと直る時刻は分かりません。自社で使っているAPIのエラーの数は、自社のログで確かめる必要があります(当社の見立て)。
影響する会社・しない会社
- 影響する: ChatGPTやClaudeを、業務の連絡、資料づくり、問い合わせの対応などに毎日使っている会社。昼の時間帯の数時間の停止で、作業が止まります
- 影響する: 自社のシステムやツールからOpenAIのAPIやClaudeのAPI、コネクターを呼んでいる会社。エラーの処理と、利用者への見せ方が要ります
- 影響が小さい: 生成AIを試しに使っている段階で、止まっても業務が回る会社
今日からできること
- 状況ページを購読します。 両社の状況ページの「Subscribe to updates」で、障害の知らせをメールなどで受け取れます。社内の問い合わせの窓口にも、まず状況ページを見る手順を伝えます。
- 社内に知らせる文を用意します。 「いま障害が出ている」「入力の写しを手元に残し、時間をおいてやり直す」という文を、すぐ出せるようにしておきます。
- 自社のログで確かめます。 APIを使うシステムでは、エラーの数と時刻を記録し、状況ページの時刻と照らします。再試行は間隔を伸ばしながら回数に上限を設けます。
- 代わりの手段を決めます。 社内で使ってよいと決めたほかのサービスや、手作業の手順を、止まったときの代わりとして決めておきます。
- 止まった時間を記録します。 企業向けの契約の稼働率の約束(SLA)や障害の報告の決まりを確かめ、止まった時間と影響を記録しておきます。