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攻撃者が本当に狙うのは情報の先 お金・事業・信用を守るセキュリティ

攻撃者が狙うのは、盗んだ情報そのものより、その先のお金・業務の継続・侵入の足がかり・信用・人・設備です。警察庁やIPAの資料と近日の事故から、情報を「手段」として見る視点と、守る対象を広げる具体策を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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攻撃者が本当に狙うのは情報の先 お金・事業・信用を守るセキュリティ

この記事のまとめ

  • 攻撃者はデータそのものより、データで得られる「次の何か」を狙います。お金・業務の継続・侵入の足がかり・信用・人・設備です。
  • ランサムは暗号化で業務を止め、二重恐喝で揺さぶります。侵入経路はVPN機器が約5割を占めます(警察庁・令和8年上半期)。
  • 守る対象をデータだけにせず、お金の流れ・業務の継続・アクセス権・人・委託先まで広げると、被害の連鎖を止めやすくなります。
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セキュリティの話は「情報が漏れないように」で語られがちです。しかし攻撃者が本当に欲しいのは、情報そのものではないことが多いです。情報は、その先にある何かを手に入れるための「手段」です。この視点で見ると、守るべき対象が一段広がります。

攻撃者が狙うのは「情報の先」にあるもの

攻撃者の目的は、データで得られる「次の何か」です。お金、業務を止めて揺さぶること、別の標的への足がかり、信用、人(なりすまし)、設備や制御です。

IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」[組織]でも、1位はランサム攻撃による被害、2位はサプライチェーンや委託先を狙った攻撃、10位はビジネスメール詐欺です。いずれも「情報の先」を狙う攻撃です。

守る対象を「データ」だけに絞ると、抜けが生まれます。お金の流れや業務の継続、委託先まで視野を広げる必要があります。

攻撃者側は「お金のために」分業している

攻撃は、一人の天才がすべてをこなすわけではありません。役割が分かれ、ビジネスのように回っています。

ランサムウェアでは、開発や運営をする集団が、実行役に攻撃の道具やリークサイトを貸し出し、見返りに身代金の一部を受け取る「RaaS」が確認されています(警察庁)。専門知識がない人でも攻撃に加われる形です。

侵入口を売る業者もいます。警察庁の資料では、攻撃者や開発者とならんで「認証情報の売買業」が攻撃の流れに描かれています。アクセスだけを売り買いする市場がある、ということです。

DDoS攻撃でも、少額で攻撃を請け負う「DDoS as a Service」が確認されています。止めること自体が売り物になっています。

攻撃者が本当に狙う6つのもの

盗んだ情報の先に、攻撃者は何を得ようとするのか。6つに分けて、近日の例を添えます。

攻撃者が狙う6つを6区画で示した図。お金は身代金・不正送金・決済で、ニセ社長詐欺は令和8年上半期の被害額が約38億8,000万円、ネット不正送金は約20億7,000万円。業務の継続は止めて揺さぶるもので、二重恐喝やDDoS攻撃、宅配寿司の運営元で公式サイト・アプリが停止した例。侵入の足がかりは次の標的への踏み台で、認証情報を売るアクセスの売買やサプライチェーン、家庭のIoT機器が踏み台(プロキシ)に悪用される例。信用は公開や取引停止で失うもので、リークサイトでの財務・個人情報の暴露や漏えいの報告義務。人はなりすましで、経営者になりすました送金指示やボイスフィッシング。物理・制御は設備やインフラで、OT機器の遠隔操作、仏スーパー数百店で冷蔵設備が遠隔操作され庫内が最大50度になった例。
攻撃者が本当に狙う6つのもの(お金・業務・足がかり・信用・人・物理)作成: 編集部 / もとの資料: IPA、警察庁の公式資料
狙い 何のためか 近日の例
お金 身代金・不正送金・決済の承認 ニセ社長詐欺は令和8年上半期で被害額約38億8,000万円
業務の継続 止めて揺さぶる 宅配寿司の運営元で公式サイト・アプリが停止
侵入の足がかり 次の標的への踏み台・委託先 家庭のIoT機器が踏み台(プロキシ)に悪用
信用 公開・取引停止で失わせる 盗んだ財務・個人情報をリークサイトで暴露
人 なりすまし・ビジネスメール詐欺 経営者をかたりSNSで送金を指示
物理・制御 設備やインフラを操作 仏スーパーで冷蔵設備が遠隔操作、庫内が最大50度

ニセ社長詐欺は、実在する社長名や会社名が使われるため、気づきにくいのが特徴です。警察庁によると、既遂1件あたりの被害額は約3,100万円に上ります。情報の漏えいだけでなく、お金そのものが出ていきます。

データから被害までのつながり

ひとつの事故は、入口から被害まで何段階も進みます。ランサムウェアの代表的な流れを見ると、情報が「途中の一歩」だと分かります。

入口から被害までの3つの道筋を示した図。ランサムの道筋は、公開された機器から侵入し(侵入経路はVPN機器が約5割)、重要データとバックアップを盗み、暗号化で業務を止め、払わねば公開すると二重恐喝して身代金と信用を狙う。情報からなりすましへの道筋は、認証情報や個人情報を盗み、経営者やメール相手になりすまし、偽の指示で不正送金させる。足がかりから設備への道筋は、踏み台や委託先・子会社を経由して足がかりを得て、本来の標的や設備・制御機器へ進み、設備を乗っ取り事業を止める。
データから被害までのつながり。盗まれた情報は途中の一歩作成: 編集部 / もとの資料: 警察庁の公式資料

警察庁によると、侵入経路はVPN機器が約5割を占めます。公開された機器の未修正の脆弱性や、漏れた認証情報が入口です。標的型メールの添付による感染は、むしろ少なくなっています。

入った後は、管理者権限を奪い、重要データとバックアップを探します。データを持ち出した上で暗号化し、業務を止めます。最後に「払わなければ公開する」と迫ります(二重恐喝)。暗号化せずにデータだけ盗んで、公開をちらつかせる手口もあります。

被害は長引きます。令和8年上半期にランサムの被害に遭った組織では、復旧に総額1,000万円以上かかった組織が約6割でした。1か月未満で復旧できた組織は、5割弱にとどまります。

項目 数字
ランサム被害報告(令和8年上半期) 123件(半期として過去最多)
うち中小企業 約6割(79件)
侵入経路に占めるVPN機器 約5割
復旧に1,000万円以上 約6割
ニセ社長詐欺の被害額(同上半期) 約38億8,000万円
ネットバンキング不正送金(同上半期) 約20億7,000万円

数字は、いずれも警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によります。

近日の事故が映す「情報の先」

最近の事故は、「データでなく別のものが狙われる、被害が出る」ことを示しています。

漏えいがどう見つかり、その後どうなるかは、情報漏えいはどう発覚する?検知のきっかけと公表までの流れで解説しています。

今日からできること

守る対象を「データ」だけにしないことが要点です。お金の流れ、業務の継続、アクセス権、人、委託先まで広げます。

守る対象を6区画で示したチェックの図。データは重要データの棚卸し・暗号化と最小権限・持ち出しの検知。お金の流れは承認を複数人で・口座変更は電話で確認・決済の権限を絞る。業務の継続はバックアップを本番から切り離す・復旧の訓練・代替手段を決める。アクセス権は権限を最小に・多要素認証・公開機器とVPNの点検。人はなりすましやBECの訓練・SNS送金指示に注意・通報や相談の窓口。委託先は子会社や保守先の洗い出し・外部接続先の把握・連絡網の整備。
守る対象を広げるチェック。データ・お金・継続・アクセス・人・委託先作成: 編集部 / もとの資料: IPA、警察庁の公式資料
  1. お金の流れを守ります。送金と決済の承認を複数人にします。取引先からの口座変更の連絡は、メールだけで信じず、登録済みの電話番号で確かめます。
  2. 業務の継続を守ります。バックアップを本番から切り離して保管し、定期的に「戻せるか」を試します。止まったときの代替手段と連絡網を決めておきます。
  3. アクセス権を固めます。権限を最小にし、多要素認証を入れます。インターネットに公開している機器とVPNの版を点検します(侵入経路はVPN機器が約5割)。
  4. 人を守ります。ビジネスメール詐欺やなりすましの訓練をします。SNSのグループに誘導して送金を指示する手口があります。実在の社名や氏名でも、疑う一拍を置きます。
  5. 委託先まで広げます。子会社、保守の業者、外部接続先を洗い出します。どこかが止まったり侵入されたりしたとき、誰に連絡するかを決めておきます。

セキュリティは、情報を守る活動であると同時に、情報の先にあるお金・業務・信用・人・設備を守る活動です。攻撃者の「次の一歩」を想像して、守る範囲を一段広げておくことが、被害の連鎖を止める近道になります。

よくある質問

Q「情報さえ守れば安全」ではないのですか?

A情報は攻撃者にとって、多くの場合、途中の一歩です。盗んだ情報を使って、お金を奪う、業務を止める、別の会社へ侵入する、といった「次の目的」があります。守る対象を、お金の流れや業務の継続、委託先まで広げて考えると、被害の連鎖を止めやすくなります。

Q中小企業でも狙われますか?

A狙われます。警察庁の令和8年上半期の集計では、ランサムウェアの被害を受けた企業・団体123件のうち、中小企業が約6割(79件)でした。規模の大小より、インターネットに公開された機器や、委託先とのつながりが入口になります。

Qまず何から手をつければよいですか?

A送金と決済の承認を複数人にする、バックアップを本番から切り離して保管する、インターネットに公開している機器とVPNを点検する。この3つが効果的です。くわしくは本文の「今日からできること」をご覧ください。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月14日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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