本文へ移動
情シスのミカタ
トレンド約6分で読めます

相次ぐ情報漏えい、漏れたとなぜ分かる?漏れたら何が起きる?

情報漏えいのニュースが続いています。そもそも漏れたことはどうやって分かるのか、漏れたら何が起きるのか。2026年に実際に起きた事故をもとに、気づくきっかけ、個人情報保護委員会への報告、二次被害、情シスの備えを図解で整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
文字
相次ぐ情報漏えい、漏れたとなぜ分かる?漏れたら何が起きる?

この記事のまとめ

  • 情報漏えいに気づくきっかけは1つではありません。自社の点検で見つけることもあれば、委託先や攻撃者から知らされて初めて分かることもあります。
  • 漏れたと分かると、個人情報保護委員会への報告が必要になる場合があります。速報は発覚から3〜5日以内、確報は原則30日以内(不正アクセス等は60日以内)です。
  • 本当の怖さは、氏名・住所などを使った二次被害(フィッシング・なりすまし・不正利用)です。公表後は、その会社をかたる偽の連絡も増えます。
  • 「気づく仕組み」と「漏れた時の連絡手順」を先に用意しておくと、いざという時の被害の差が大きくなります。
こんな方に#20代#30代#40代#50代実務

「情報が漏れた」というニュースが続いています。でも、そもそも漏れたことは、どうやって分かるのでしょうか。そして、漏れたら何が起きるのでしょうか。2026年に実際に起きた事故をもとに、情シスの目線で整理します。自社が「気づける側」になるための記事です。

情報漏えいとは何か

情報漏えいは、会社が持っている個人情報や機密の情報が、本来見てはいけない人の手に渡る(渡ったおそれがある)ことです。盗まれる場合もあれば、設定のミスで誰でも見える状態になる場合もあります。実際に中身を見られたかどうかが分からないことも多く、その場合は「漏えいのおそれ」として扱います。

漏えいは、大きく分けて次のような形で起こります。

  • 外部からの攻撃(不正アクセス、ランサムウェア)
  • 委託先・取引先を経由した攻撃
  • 設定のミス(誰でも見える状態)や、誤送信
  • 内部の人による持ち出し、端末の紛失・盗難

なぜ漏れるのか

漏えいの原因は、特別なことばかりではありません。多くは、次のような「よくある弱点」から起こります。

  • 脆弱性の放置: 公開しているサーバーやVPN、ソフトの古い版を直さず、攻撃の入り口になる。
  • 設定のミス: クラウドやデータベースを、誰でも見える設定のまま公開してしまう。
  • 委託先・取引先の弱点: 自社は守れていても、データを預けた先が攻撃される。
  • 人の操作ミス: 宛先を間違えた一斉メール、ファイルの共有範囲の設定ミス。
  • 認証の甘さ: パスワードの使い回しや、多要素認証なしのログイン。
  • 気づく仕組みの不足: 攻撃に気づけず、入られてから長く見つけられない。

IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、ランサムウェアや、取引先・委託先を狙う攻撃が、組織への脅威の上位に挙げられています。特別な標的だけでなく、弱いところを広く探して攻める、という流れが続いています。だからこそ、「うちは狙われない」という前提は危うく、どの会社にも起こりうると考えて備えます。

漏れたと、なぜ分かるのか

いちばんの問題は、「漏れても気づけないことがある」ことです。漏えいに気づくきっかけは、1つではありません。自社で見つけることもあれば、攻撃者や外部から知らされて初めて分かることもあります。

情報漏えいに気づく8つのきっかけの図。①自社の点検・脆弱性診断(楽天モバイル)、②ランサムウェアの脅迫・暴露(銀のさら運営元)、③委託先・取引先からの連絡(第一興商)、④外部の研究者・利用者の指摘、⑤闇サイト・ダークウェブでの発見、⑥不正利用・なりすましの発覚、⑦システムの異常・監視のアラート、⑧本人からの問い合わせ、を2列で並べている
情報漏えいに気づく8つのきっかけ。自社・委託先・攻撃者/外部に分かれる作成: 編集部 / もとの資料: 各社の公式のお知らせ・IPA 情報セキュリティ10大脅威 2026

自社の点検や脆弱性診断で見つけられれば、被害が広がる前に手を打てます。2026年には、楽天モバイルが社内の脆弱性診断で、支払い証明書が第三者に見える状態だったことを自ら見つけ、改修のうえ公表しました(楽天モバイル、支払い証明書が第三者に閲覧のおそれ)。

一方で、自社では気づけず、外から知らされることも多くあります。委託先が攻撃されて連絡が来る、ランサムウェアの攻撃者に「データを取った」と脅される、闇サイトで自社のデータが売られているのを見つける、といった形です。この場合、気づいた時にはもう盗まれています。

攻撃者は何をしているのか

いまの攻撃者は、ただデータを盗むだけではありません。ランサムウェアの集団は、データを暗号化して使えなくしたうえで、「身代金を払わなければ、盗んだデータを公開する」と二重に脅します(二重脅迫)。盗んだデータを売り買いする闇市場もあります。

さらに、「気づかせない」ことも攻撃者の狙いです。長く居座ってデータを抜き続けるため、わざと目立たないように動きます。だからこそ、攻撃された事実そのものに気づく力が要ります。侵入を防ぐ対策だけでなく、入られた後に気づく対策も必要です。

漏れたら、何が起きるか

漏れたと分かってからやることには、法律で決まっている部分があります。とくに、個人情報保護委員会への報告には期限があります。

漏えい発覚から収束までの6ステップ(発覚・初動、速報、本人への通知・窓口、公表、確報、二次被害対応・再発防止)と、報告が義務になる主な場合(要配慮個人情報、財産的被害のおそれ、不正の目的による行為、1000人超)、報告の期限(速報3〜5日、確報は原則30日・不正アクセス等は60日)を示した図
漏えい発覚からの6ステップと、個人情報保護委員会への報告の期限作成: 編集部 / もとの資料: 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」

個人情報保護委員会への報告は、一定の条件に当たる漏えいで義務になります。要配慮個人情報(病歴など)、財産的被害のおそれ(カード番号など)、不正の目的による行為(不正アクセス・ランサムウェア)、本人の数が1,000人を超える漏えいのいずれかです(そのおそれを含む)。

報告には2段階あります。「速報」は発覚から3〜5日以内、「確報」は原則30日以内です。不正アクセスなど不正の目的による場合は、確報は60日以内になります。本人への通知も必要です(連絡が難しい場合は、公表などの代わりの対応をとります)。

漏えいの本当の怖さは、その後の二次被害です。氏名・住所・電話番号・メールアドレスがそろうと、攻撃者はそれを使って「本物らしい」詐欺の連絡を送れます。フィッシング、なりすまし、カードの不正利用などにつながります。会社にとっては、信用の低下、問い合わせ対応や調査の費用、損害賠償の負担も生じます。

2026年に実際に起きたこと

2026年に表に出た事故を、「何件漏れたか」ではなく「どうやって気づいたか」で並べてみます。

2026年の主な情報漏えいを気づいたきっかけで並べた表。楽天モバイル(通信・自社の脆弱性診断・支払い証明書の閲覧の可能性)、第一興商(娯楽・委託先経由のマルウェア・約872万件)、銀のさら運営元(宅配・ランサムウェアの攻撃・最大約650万件)、ネクストステージ(人材・BIツールへの不正アクセス・最大約4万件)、IDCFクラウド障害(クラウド・委託先のクラウドがランサム被害・複数社に波及)。きっかけは自社で見つける/委託先から知らされる/攻撃者・外部からの3つに分かれる
2026年の主な情報漏えいと、気づいたきっかけ(自社・委託先・攻撃者)作成: 編集部 / もとの資料: 各社の公式のお知らせ・TDnet・個人情報保護委員会への報告(公表分)

共通するのは、「自社が正常でも、預けた先が攻撃されれば漏れる」ことです。どこに、どんなデータを預けているかの把握が、気づく力の土台になります。

今日からできること

  1. 気づく仕組みを用意します。 サーバーやクラウドのログを残し、不審なアクセスや大量のダウンロードに気づけるようにします。自社のデータが闇サイトに出ていないかを見る、漏えい監視のサービスも選択肢です。
  2. どこに何を預けているかを一覧にします。 委託先・クラウド・外部サービスごとに、預けている個人情報の種類と件数を書き出します。委託先の攻撃は、連絡が来て初めて分かるためです。
  3. 漏れた時の手順を先に決めます。 「誰が・何分以内に・誰に連絡するか」「個人情報保護委員会への報告が要るかの判断」「本人への通知と問い合わせ窓口」を、一枚にまとめておきます。速報は3〜5日以内です。迷ってからでは間に合いません。
  4. 攻撃者の入り口をふさぎます。 公開中のサーバーやVPNの脆弱性の更新、多要素認証、アクセス権を必要な範囲に絞ること、バックアップ(ネットから切り離した控え)を進めます。
  5. 公表と注意喚起の文面を用意します。 「漏れた可能性のある情報」「使える・使えない機能」「問い合わせ先」「なりすまし注意」を入れた雛形を作っておきます。

漏えいは、どの会社にも起こりえます。大事なのは、起きないと信じることではなく、起きたと早く気づき、落ち着いて動けるように備えておくことです。

2026年10月14日時点の内容です。制度の最新の内容は、個人情報保護委員会の資料で確かめてください。

よくある質問

Q漏れたかどうか、はっきりしないときはどうすればいいですか?

A中身を見られたと確定できなくても、「漏えいのおそれ」がある時点で対応を始めます。個人情報保護委員会への報告も、おそれの段階で義務になる場合があります。まず通信を遮断し、証拠を保全して、どこまで影響したかを調べます。

Q小さな会社でも、個人情報保護委員会への報告は要りますか?

A会社の規模に関わらず、要配慮個人情報の漏えいや、不正アクセスによる漏えいなどは、1件からでも報告の対象になり得ます。本人の数が1,000人を超える漏えいも対象です。迷ったら、個人情報保護委員会の資料で確かめます。

Q委託先が攻撃されました。うちの責任になりますか?

A個人情報を預けている場合、預けた側にも委託先を適切に監督する義務があります。委託先任せにせず、どんなデータを預け、どう守られているかを把握しておくことが大切です。自社から本人への通知や、委員会への報告が必要になることもあります。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月14日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

役に立ったら、いいねと共有をお願いします