リユースの店「トレファク」などを営むトレジャー・ファクトリーは、2026年10月23日、「出張買取」と「トレファク引越」の案件管理システムへの第三者の不正アクセスで、顧客の情報などが不正に取得されたと公表しました。顧客の情報は746,277件で、中身はメールアドレスです。このうち11件は、氏名と住所も含みます。
原因は、データベースへのアクセスに関する脆弱性が悪用されたこととみています。直近で公表されたPHPの脆弱性とは関係ないと、確かめたとしています。
公表で分かっていること
同社は、東京証券取引所の適時開示で「当社システムへの不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお知らせ」を出しました。
トレジャー・ファクトリーの適時開示。事案の概要と、不正に取得された情報の範囲出典: 株式会社トレジャー・ファクトリー「当社システムへの不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお知らせ」(引用)
| 項目 |
公表の内容 |
| 狙われたシステム |
「出張買取」と「トレファク引越」の案件管理システム |
| 気づいた日 |
2026年10月20日。アクセスの記録を調べ、同じ日の未明から朝にかけて不正アクセスがあったと確認 |
| すぐにした対応 |
20日10時30分に、案件管理システムへの外部からのアクセスを停止。11時5分に、出張買取・引越などの申込フォームの受け付けを停止 |
| 顧客の情報 |
746,277件。メールアドレス。うち11件は氏名と住所も含む |
| 取引先の業者・従業員などの情報 |
750件。氏名とメールアドレス |
| 取引先の業者・従業員などが使う端末の情報 |
1,000件。氏名と端末の識別の情報 |
| 含まれないもの |
店舗で預かっている顧客の情報、アプリで管理している顧客の情報(別のシステム)。クレジットカード番号やセキュリティコードなどの決済の情報 |
| 二次被害 |
現時点で、不正な利用などの具体的な二次被害は確認されていない |
| 届け出 |
個人情報保護委員会への報告と、警察などへの相談・報告を進めている |
| 再開 |
システムと申込フォームは、10月28日を目途に再開の予定 |
対象の人には、必要な情報を個別に知らせるとしています。専用の問い合わせの窓口は準備中で、整い次第、同社のホームページで知らせます。
原因はデータベースへのアクセスの脆弱性、PHPとは関係ない
原因と対応の部分。PHPの脆弱性とは関係ないと書く出典: 株式会社トレジャー・ファクトリー「当社システムへの不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお知らせ」(引用)
同社は、データベースへのアクセスに関する脆弱性が第三者に悪用されたことが原因とみています。詳しい原因と影響の範囲は、外部のセキュリティの専門機関と一緒に調べ続けるとしています。
この週は、PHPの重大な脆弱性「php2shell」の修正版が10月21日に出て、国内でも多くのサービスが止まりました。同社は、今回の不正アクセスはそのPHPの脆弱性を悪用したものではなく、関係はないことを確かめたとしています。php2shellについては、PHPの重大な脆弱性「php2shell」 各国が警戒、攻撃も観測 すぐ更新をにまとめています。
これまでの対応として、外部からのアクセスの停止と、関係するアカウントのパスワードの変更をしました。悪用された脆弱性への対策、ログインの機能の強化、不審なアクセスの監視の強化も進めています。
8月のカインドオルに続き、グループで2件目
同社のグループでは、2026年8月に、子会社のカインドオルでも不正アクセスによる個人情報の漏えいが起きています(カインドオルの顧客情報13万6,464名が漏えい ECのスタッフ用アカウントが発端)。
| 事案 |
原因・入り口 |
| 2026年8月 カインドオル |
フィッシングで、スタッフのアカウントの認証情報が取られた |
| 2026年10月 トレジャー・ファクトリー(今回) |
データベースへのアクセスに関する脆弱性が悪用された |
同社は、2つの事案は原因も入り口も違うとしています。そのうえで、8月の件のあとに進めてきた二段階認証やアクセス権限の管理、監視の強化に加え、外部に公開しているシステムの脆弱性の管理、脆弱性診断、WAF(Webの攻撃を止める仕組み)による防御、アプリとデータベースの対策も改めて点検するとしています。