Cloudflareは2026年10月15日、OpenAIと進める、ChatGPTでコンテンツを見つけやすくする共同研究の初期成果を発表しました。Cloudflareによると、ネットワーク全体の約1%が参加する試験で、数億の新規ページを発見し、検索索引に追加しました。サイト運営側には無駄な巡回を減らす効果が期待される一方、新規ページの評価などで当初は巡回が増える可能性もあると説明しています。
ページの発見を支援し、評価や順位付けはOpenAIが担当
今回の試験では、Cloudflareのネットワークから得られるシグナルを、OpenAIの検索クローラーに活用します。検索クローラーは、Webページを巡回して情報を取得する仕組みです。Cloudflareは、検索用の一覧である索引が広がり、ChatGPTの参照元が増えたとしています。
両社の役割は分かれています。Cloudflareがページの発見に役立つ情報を提供し、見つかったページの関連性や有用性の評価、順位付けはOpenAIが独自に行います。ページが見つかることと、どう評価されるかは別です。
Cloudflareによると、存在しないページや重複、別の場所へ転送するリダイレクトを識別することで、無駄な取得を減らせます。ページの変更を示すシグナルは、再取得が必要かどうかの判断にも使えるとしています。
有害な可能性のあるページを識別し、警告するシグナルも試験中です。判定の単位はドメイン全体ではなく、個別ページです。初期結果では、索引から除外すべきページを見分けるうえで有効性が示唆されたとしています。次段階では、ページ選定の改善、より速く信頼性の高い変更シグナルの試験、発見後の効果測定を予定しています。
検索向けの情報提供と、アクセス許可・学習は別
今回の研究は、検索や発見に使うメタデータ、つまりページに関する情報を利用するものです。モデル学習用にページ本文を共有するものではありません。また、ページについてのシグナルを提供しても、そのページへのアクセスを許可したことにはなりません。
サイト管理者は、検索で発見されること、実際のアクセスを許可すること、モデル学習に本文を使うことを分けて確認する必要があります。今回の発表を理由に、これらが一括して変更されたと受け取らないことが大切です。
日本での提供は発表には書かれていません。日本のサイトが試験に含まれるか、日本向けの提供時期、日本語対応、料金、リージョンも記載されていません。
影響する会社・しない会社
- 影響する: Cloudflareのネットワークを利用するWebサイトの運営会社は、試験対象かどうかが確認点です。参加範囲はネットワーク全体の約1%で、対象サイトやプランの条件は発表には書かれていません。
- 影響する: ChatGPTを情報収集に使う会社にとっては、参照元が増えた点が関係します。ただし、ページの評価や順位付けはOpenAIが独自に行います。
- 影響しない: 今回の研究によって、モデル学習用の本文共有やページへのアクセス許可が変わるという影響はありません。それ以外に、影響しない会社を地域・規模・契約プランで区分する条件は、発表には書かれていません。
情シスが今日やること
- 自社のWebサイト運用担当者や委託先に、Cloudflareの利用有無と、管理を担当する人を確認します。利用している場合も、今回の試験に参加していると決めつけないでください。
- Cloudflareを利用している場合は、管理担当者にAI Crawl ControlでAIによるサイトアクセスの状況と管理内容を確認してもらいます。同機能ではAIのアクセスを把握・管理できるとされています。具体的な画面の階層は発表には書かれていません。
- アクセス制御を変更する前に、Web運用担当者と広報・コンテンツ担当者へ、シグナル提供とアクセス許可は別であることを共有します。検索で発見される範囲と、許可したいアクセスを分けて整理してください。
- 今日の確認結果を運用記録に残し、巡回状況を次に確認する日を担当者間で決めます。初期は巡回が増える可能性があるため、取得回数の増減だけで試験の効果を判断しないよう、担当者にも伝えます。