新しいiPhoneの予約開始を心待ちにしている人を、ねらう動きがあります。セキュリティ各社が、新型iPhoneの予約や割引をかたる偽サイトに注意するよう呼びかけています。やっかいなのは、偽サイトの中に、パスワードを入力しなくても、スマホを開くだけで攻撃してくるものがある点です。
何が起きているのか
複数のセキュリティ企業や報道によると、Appleの新製品の発表・予約の前後に、話題に便乗した怪しいサイトが多数見つかっています。内容は、偽の予約ページ、広告やアフィリエイトで誘導するサイトなどです。
iPhone偽予約サイトの手口と、身の守り方(編集部作成)作成: 編集部 / もとの資料: 複数のセキュリティ各社・報道を編集部が整理
とくに注意したいのが、一部のサイトが、訪問者の使っているiOSの版を調べ、古くて既知の脆弱性がある場合に、その脆弱性を悪用しようとする点です。報告によると、こうしたサイトは、利用者がパスワードを入力したり、アプリをダウンロードしたりしなくても、古いiOSのまま開くだけで、攻撃が成立する可能性があるとされます。狙いは、認証情報やウォレット、メモなどの情報とされています(実際に情報が盗まれたことまでは確認されていない、とする報告もあります)。報道によると、Appleの正規の予約は2026年10月16日に始まるとされ、この時期をねらったものとみられます。
影響を受けるのはどんな環境か
被害に遭うのは、新しいiPhoneに関心がある一般の利用者です。「予約開始」「割引」「当選」といった言葉につられて、検索結果や広告、SMSのリンクから偽サイトを開いてしまうと、危険があります。とくに、iOSの更新を後回しにしているスマホは、開くだけで攻撃されるおそれがあります。会社でiPhoneを支給している場合は、社員の端末も同じリスクを抱えます。
情シスが今日やること
- iOSの更新を促す: 既知の脆弱性は、iOSの更新でふさがります。社員に、iPhoneを最新のiOSに更新するよう周知します。会社支給の端末は、更新の状況を確認します。
- 公式からの手続きを徹底する: 予約や購入は、検索結果や広告、メール・SMSのリンクからではなく、Appleの公式サイトやアプリから行うよう案内します。
- 不審なリンク・広告に注意を促す: 「予約開始」「割引」「当選」などをうたうリンクや広告を、いきなり開かないよう注意喚起します。少しでも怪しいページでは、個人情報やカード情報を入力しないことを伝えます。
- 発売前の注意喚起をする: 新製品の発表・予約の前後は、便乗した詐欺が増えます。話題になっている時期にあわせて、社内に短い注意喚起を出すと効果的です。
新製品の話題は、多くの人がつい飛びついてしまうぶん、詐欺にも利用されます。「公式から手続きする」「iOSを最新に保つ」。この二つを習慣にしておけば、偽サイトの多くは防げます。情シスからの一言の注意喚起が、社員と会社を守る備えになります。