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BIND 9に脆弱性3件 GSS-TSIGで遠隔実行の恐れ、9.20.30へ

ISCは2026年10月21日(日本時間22日)、DNSサーバーのBIND 9の脆弱性3件を公表し、9.20.30で直しました。GSS-TSIGを使う設定ではリモートでのコード実行の恐れがあり、RPZやredirectの設定ではサービスが止まります。9.18系には修正版が出ていません。JPRSの緊急の告知とあわせて整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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BIND 9に脆弱性3件 GSS-TSIGで遠隔実行の恐れ、9.20.30へ

この記事のまとめ

  • ISCは10月21日(日本時間22日)、BIND 9の脆弱性3件を公表しました。深刻度はどれも「High」で、修正版は9.20.30(開発版は9.21.27)です。JPRSも10月22日に緊急の告知を出しました。
  • CVE-2026-94300はGSS-TSIGで署名したメッセージの再送でメモリが壊れ、リモートでのコード実行の恐れがあります(CVSS 8.1)。ほかの2件は、RPZやredirectの特定の設定で、namedが止まります(CVSS 7.5)。
  • 回避策はありません。9.18系はISCの修正版が出ていないため、ディストリの修正を待つか、9.20系へ移ります。社内のDNSサーバーでBINDの版と設定を確かめます。
こんな方に#30代#40代#50代実務

DNSサーバーのソフトBIND 9の開発元ISCは、2026年10月21日(日本時間22日)、BIND 9の脆弱性3件を公表し、修正版の9.20.30を出しました。日本レジストリサービス(JPRS)も10月22日、3件それぞれに「緊急」の告知を出しています。1件は、GSS-TSIGを使う設定でリモートからコードを実行される恐れがあるもので、ほかの2件は、特定の設定でnamedが止まるものです。社内やデータセンターでBINDを動かしている会社は、版と設定を確かめてください。

3件の中身

JPRSの告知「BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止・リモートコード実行)について(CVE-2026-94300)」の概要と詳細。BIND 9.xの実装の不具合で、namedに外部から攻撃でき、サービスの停止やリモートコード実行が可能になる恐れがあること、該当するBIND 9を使う人に情報の収集とバージョンアップを強く勧めること。GSS-TSIGで電子署名したUDPメッセージを再送することでnamedのメモリ破壊を誘発でき、攻撃者が制御するゾーンへの細工した問い合わせでリモートコード実行に至る恐れがあること、が書かれている
JPRSの緊急の告知(CVE-2026-94300)。GSS-TSIGでメモリが壊れ、遠隔実行の恐れ出典: 日本レジストリサービス(JPRS)「(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止・リモートコード実行)について(CVE-2026-94300)」(引用)
CVE 起きること 当てはまる設定 深刻度(CVSS) 対象の版
CVE-2026-94300 メモリが壊れ、namedが止まる。リモートでのコード実行の恐れ GSS-TSIGを使う。攻撃者が、署名された過去のUDPのメッセージを手に入れ、鍵が有効な間に再送する High(8.1) 9.11.0以降
CVE-2026-97313 namedが止まる 再帰の問い合わせを受け付け、RPZのゾーンを2つ以上設定し、そのうち1つが「recursive-only yes」(既定)、もう1つが「recursive-only no」 High(7.5) 9.16.0以降
CVE-2026-96888 namedが止まる redirectのゾーン(nxdomain-redirect)と「qname-minimization strict」を一緒に設定している High(7.5) 9.16.0以降

GSS-TSIGは、Kerberosなどの認証の仕組みを使って、DNSの通信に署名する方法です。Windowsの端末やSamba・Active Directoryの環境で、BINDのゾーンを自動で更新させる構成で使われることがあります(当社の見立て)。RPZ(Response Policy Zones)は、DNSの名前解決を使って危ないサイトを止める仕組みで、フィルタリングに使われます。

ISCの告知CVE-2026-94300の対象の版と内容。BINDの9.11.0から9.18.50、9.20.0から9.20.29、9.21.0から9.21.26が対象。深刻度はHighで遠隔から悪用できる。GSS-TSIGで署名したUDPのメッセージの再送でnamedのメモリが壊れ、鍵が有効な間に再送し、攻撃者が管理するゾーンへの細工した問い合わせを送ることでリモートでのコード実行に至る恐れがある。CVSSは8.1。回避策は無く、実際の悪用は把握していない。修正版は9.20.30と9.21.27
ISCの告知(CVE-2026-94300・英語)。対象は9.11.0以降、修正版は9.20.30出典: ISC「CVE-2026-94300: Concurrent GSS-TSIG messages corrupt memory」(引用)

ISCは、3件とも一時的な回避策は無く、実際の悪用は把握していないとしています。

修正版と、9.18系の扱い

修正版は9.20.30です(開発版は9.21.27、ISCのサポートの契約者向けの版は9.20.30-S1)。3件とも9.18系も対象に入っていますが、ISCは9.18系の修正版を出していません。ISCは、サポート中の系列だけに修正を出すとしています。

ディストリビューションの対応は、10月22日朝の時点で次のとおりです(当社調べ)。

ディストリ 状況
Debian 13(trixie) DSA-6576-1で修正(9.20.30-1~deb13u1)
Debian 12(bookworm) 9.18系のまま「影響あり」
Ubuntu・Red Hat 各社のCVEのページに、まだ情報が無い

9.18系を載せたディストリビューションを使っている場合は、その配布元が修正を入れるかを見張り、入らない場合は9.20系への移行を考えます。

DNSのソフトの修正は、同じ10月21日に、キャッシュDNSサーバーのPowerDNS Recursorでも出ています(PowerDNS Recursorに脆弱性7件 5.3.12と5.4.8へ更新を)。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: BIND 9を、社内のキャッシュDNSサーバーや、自社のドメインの権威DNSサーバーとして動かしている会社です。9.11.0以降(2件は9.16.0以降)が対象です。
  • 影響する(とくに): GSS-TSIGを使ってゾーンを自動で更新させている会社です。CVE-2026-94300は、コードの実行の恐れがあります。
  • 影響する: RPZを2つ以上使ってフィルタリングしている会社や、redirectのゾーンを使っている会社です。
  • 影響しない: BINDを使っていない会社です。UnboundやPowerDNS、Windows ServerのDNSなど、別のDNSのソフトは今回の対象外です。ただし、レンタルサーバーやネットワークの機器の中でBINDが動いていることがあるため、提供元に確かめます。

情シスが今日やること

  1. BINDの版を確かめる。 社内のDNSサーバーで named -v を実行し、版を一覧にします。ネットワークの機器や、保守を任せているサーバーの中のBINDも、提供元や保守の会社に聞きます。
  2. 当てはまる設定を探す。 named.confで、GSS-TSIG(tkey-gssapi-keytab や tkey-gssapi-credential)、RPZ(response-policy と recursive-only no)、redirect(nxdomain-redirect や redirectのゾーン)と qname-minimization strict を使っていないかを確かめます。GSS-TSIGを使っていれば、最優先にします。
  3. 9.20.30かディストリの修正版に上げる。 回避策は無いため、更新が対策です。9.18系のものは、配布元の修正の予定を確かめ、無ければ9.20系への移行の計画を立てます。
  4. 再帰の問い合わせを社内に絞る。 キャッシュDNSサーバーが、社外からの再帰の問い合わせを受け付けていないかを確かめます。受け付ける相手を社内の範囲に絞ると、RPZの件などで外から止められる危険を下げられます(当社の見立て)。
  5. 止まったときに気づけるようにする。 namedが異常終了したときに、警報が出て自動で立ち上がるかを確かめます。2台以上で冗長にしているかも見直します。

よくある質問

Qすでに悪用されていますか。

AISCは3件とも、実際の悪用は把握していないとしています。

Q回避策はありますか。

AISCとJPRSは、3件とも一時的な回避策は無いとしています。修正版への更新か、ディストリビューションの更新の適用が対策です。

QBIND 9.18を使っています。

A3件とも9.18系が対象に入っていますが、ISCの修正版は9.20.30と9.21.27だけで、9.18系には出ていません。ISCはサポート中の系列だけに修正を出すとしています。ディストリビューションが9.18系に修正を入れるかを確かめ、無ければ9.20系への移行を計画します。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月22日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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