AWSは、顧客の仕組み(ワークロード)をネットワーク越しにスキャンする側に向けた指針を出しています。2025年11月25日にAWSのセキュリティのブログで発表したもので、その日本語訳が2026年10月22日にAWSのブログで公開されました。
ネットワークのスキャンは、資産の洗い出しや脆弱性の確認に使われる一方で、攻撃の下調べにも使われます。AWSは、正しい目的のスキャンと、攻撃者のスキャンを見分けにくいことを理由に挙げています。指針に沿うスキャンは、より正しいデータを集められ、不正として報告されることも減るとしています。
指針が求める4つ

| 項目 | 中身 | AWSが挙げる例 |
|---|---|---|
| 観察だけ | 見つけた先のリソースやデータを作る・変える・消す操作をしない。相手の働きを落としたり設定を変えたりしない | TCPの接続を始めて終える、SSHのバナーを取る |
| 名乗る | スキャンの送り元を公にし、本物かを確かめられる手順を用意する | 送り元のIPアドレスの逆引きで自社のドメインの名前を返す、目的ごとのIPアドレスの範囲を公にする、HTTPのユーザーエージェントに自社のドメインや止めてもらう窓口のURLを書く |
| 加減する | 速さを抑え、相手が止めてと言える仕組みを作り、言われたら妥当な期間で止める | 宛先のサービスごとに1秒に1回まで、robots.txtやsecurity.txtを守る |
| データを守る | SOC2のような安全な仕組みとデータの扱いを保ち、集めたデータに権限の無い人が触れないようにする | 利用者を確かめる手順を設ける |
AWSは、この指針に沿っていないと見た通信を、制限したり止めたりする権利があるとしています。この指針は、AWSの侵入テストの方針と、脆弱性の報告の方針を補うものだと位置づけています。
AWSの脆弱性の診断のサービス「Amazon Inspector」も、この指針に沿ってソフトウェアの脆弱性を見つけているとしています。












