AIのモデルを動かすサーバーの部品「vLLM」に、7件の脆弱性があります。開発チームは2026年10月6日にGitHubで勧告を出し、10月21日にCVEの番号(CVE-2026-114049〜114055)が付きました。GitHubの脆弱性データベースとドイツのCERT-Bund(WID-SEC-2026-4076)も、同じ日に注意を出しています。
7件は、どれも10月5日に出た0.31.0で直っています。この記事の内容は、10月21日に勧告とGitHubの脆弱性データベースで確かめたものです。
7件の中身と入口

いちばん重いのはCVE-2026-114053で、GitHubの脆弱性データベースはCVSS 4.0で9.2(Critical)と評価しています。trust_remote_codeを有効にしている場合に、要求の中の値で、モデルの処理のコードのどの版を読み込むかを利用者が選べてしまいます。配っているモデルの保管先で、攻撃者が版を操れるときは、認証なしの/tokenizeの入口から、vLLMのAPIの処理の中でPythonのコードを実行できるとしています。

ほかの6件は、サーバーを止めたり、ほかの要求の内容に影響したりするものです。
- CVE-2026-114052: MOSS-Audioのモデルを配るとき、/tokenizeに値を送り続けると、メモリを使い切って処理が落ちる。この入口は--api-keyを通らない
- CVE-2026-114055: 画像や動画の処理の値(大きさやコマの数など)を大きくして、メモリを使い切らせる
- CVE-2026-114050: 偽のIDでキャッシュの中身をずらし、サーバー全体を落とす。認証なしで届く
- CVE-2026-114051: 1回の要求で、その後の生成がすべて止まる。/healthは正常を返し続けるため、気づきにくい
- CVE-2026-114054: キャッシュのキーを重ねて、ほかの要求の処理済みの画像を受け取る。ログインした利用者が対象
- CVE-2026-114049: ほかの利用者の要求の出力の範囲を狭める。認証なしの/invocationsなどから届く
評価は、出したところで違います。開発チームの勧告は、低い(1件)、中くらい(3件)、高い(3件)に分けています。GitHubの脆弱性データベースは、CVEを付けたVulnCheckの評価で、Critical 1件、High 5件、Medium 1件としています。悪用の記載はなく、CISAのKEVにも載っていません。
vLLMでは、10月19日に公表された別の9件もあり、こちらは0.32.0で直っています(vLLMに脆弱性 0.32.0で9件を修正、Ghostscript経由のコード実行も)。0.32.0に上げれば、今回の7件も含めて直ります。










