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「うちの拠点だけ」の改修依頼 物流と情シスがルールを先にそろえる進め方

「入庫のとき、もう1つ確かめられるようにして」。物流の現場から届く改修の依頼は、画面を1つ足す話に見えて、拠点ごとに違うルールの話だったりします。公開されている体験談をもとに、物流部門と情シスのすれ違いと、改修の前にそろえることをまとめました。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆編集部が確認:
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「うちの拠点だけ」の改修依頼 物流と情シスがルールを先にそろえる進め方

この記事のまとめ

  • 物流の現場からの改修の依頼は「うちの拠点だけ」で届きがちです。でも全社のシステムに入れると、拠点ごとに違うルールにぶつかります。
  • 公開されている体験談では、確かめる基準が拠点で違う、1点ごとのEnterが1日何千回になる、いまできていることが聞き取りで出てこない、という場面が語られています。
  • 依頼を「作ればすぐ使えるもの」と「先に業務のルールをそろえるもの」に分け、ルールを決める人と、現場で試す日を先に決めると、作ったのに使われない改修を減らせます。
こんな方に#30代#40代#50代実務

物流の現場から、チャットで依頼が届きます。「入庫のとき、もう1つ確かめられるようにしてほしい」。画面に欄を1つ足すだけなら、すぐ終わりそうに見えます。

でも、その倉庫で使っているのが全社のシステムなら、話は変わります。ほかの拠点は、同じ確かめ方をしているのか。決まりは誰が決めるのか。画面の裏には、拠点ごとに違う運用が隠れています。

この記事では、公開されている情シスの体験談をもとに、物流部門と情シスがすれ違う場面と、改修の前にそろえることをまとめました。

物流と情シス、すれ違うのはどこ?

公開されている体験談3件を読んで整理すると(編集部)、すれ違いは次の4つの場面で起きています。

場面 物流の現場の見え方 情シスの見え方
改修の依頼 自分の拠点のミスを減らしたい 全社のシステムは、ほかの拠点も同じ動きになる
確かめる基準 自分の拠点の決まりが当たり前 拠点ごとに基準が違うと、判定のしかたを1つに決められない
試験 毎日何千件も同じ操作をする 数件で試すと、手間の差に気づきにくい
聞き取り 困っていることを話す いまできていることが話に出てこない

どちらが悪いという話ではありません。見ている範囲が違うだけです。

あるある1: 「入庫のとき、リビジョンも」の先に、拠点ごとの違い

製造業で情シスをしている再起動史郎さんは、物流部門の担当者からこんな依頼を受けました。

「入庫のとき、リビジョンまで確認できるようにしてほしいんだけど」

出典: note「「うちの部門だけでいいから」全社システムに個別改修を入れる前に聞くべき、たった一つの質問」再起動史郎(2026年6月25日)

部品の入庫で、品番と数量に加えて、置き場所と版(リビジョン)も確かめたい、という依頼です。置き場所の確かめは、全拠点で意味が同じなので対応しやすい。引っかかったのは、版の確かめのほうでした。

ある拠点では、最新リビジョンしか受け入れない。別の拠点では、リビジョン違いは許容している。

出典: note「「うちの部門だけでいいから」全社システムに個別改修を入れる前に聞くべき、たった一つの質問」再起動史郎(2026年6月25日)

システムが「受け入れてよいか」を判定するには、基準を1つに決める必要があります。基準が拠点ごとに違うまま作ると、ほかの拠点では使えないか、誤った判定を出します。再起動史郎さんは「できません」とは言わず、「リビジョンの許容基準を、全拠点で統一する調整はできますか?」と聞いたそうです。結果は、置き場所は次の開発で対応し、版は拠点のルールを整理する打ち合わせを先に開く、という分け方でした。

再起動史郎さんは、見落とされやすい点として、お金の数字への影響も挙げています。在庫の評価額や原価の計算に関わるロジックが拠点ごとに違うと、財務の数字がそろわなくなり、監査の対応にも及ぶおそれがある、という指摘です。物流の依頼が、経理や監査の話につながることもあります。

あるある2: 「ピッ、Enter」1件1秒が、1日何千回

元情シスのあやさんは、システムの試験に、実際に使う部門の人が入る大切さを、物流の現場のスキャンを例に書いています。

以前のシステムでは、「ピッ、ピッ、ピッ……」と、商品を連続してスキャンするだけで入力できていたとします。ところが新しいシステムでは、「ピッ、Enter、ピッ、Enter……」と、商品を1点読み取るたびにEnterキーを押さなければ、次の商品へ進めない仕様になっていました。

出典: note「非IT企業情シスから見た「システム導入」って、何してるの?【後編】」あや(2026年9月7日)

情シスが数件試すだけなら「ちゃんと登録できた」で終わります。でも現場では、それを1日に何百件、何千件と繰り返します。1件あたり1秒でも、積み重なれば大きな作業の時間になります。

あるある3: いまできていることは、聞き取りに出てこない

同じあやさんは、新しいシステムの前の聞き取りの難しさも書いています。

今、当たり前にできていること については、当たり前すぎて、話題にさえあがらないことがあります。

出典: note「非IT企業情シスから見た「システム導入」って、何してるの?【前編】」あや(2026年9月5日)

困りごとはたくさん話してもらえます。でも、いまのシステムで何も考えずにできている動き(連続のスキャン、決まった順の並び、印刷の形など)は、切り替えたあとに「前はできたよね?」で初めて分かります。

あるある4: 「このまま印刷したい」帳票とデータの取り合い

あやさんの後編には、売上の明細をExcelで出す機能の話もあります。現場は「このまま印刷できる形」を求め、別の部門は集計に使える表を求めていました。セルの結合や改ページの入った帳票は、あとでデータとして使いにくくなります(編集部の要約)。物流でも、出荷の指示書やピッキングの一覧で同じことが起きやすい場面です。

改修の依頼を2つに分ける(編集部の整理)

再起動史郎さんの体験談では、改修の依頼は「作ればすぐ使える」ものと「作る前に、業務側を整理しなければならない」ものに分かれます。受けたときに、次の表で振り分けます。

確かめること すぐ作れる 先に業務のルールをそろえる
ほかの拠点でも意味が同じか 同じ(置き場所、数量など) 拠点で違う(受け入れの基準、例外の扱い)
判定の基準を決める人がいるか いる・すでに決まっている 決まっていない・拠点ごとに違う
お金や在庫の数字に影響するか しない する(評価額、原価、監査の対象)
試す人と日が決まっているか 決まっている まだ

右の列に1つでも当てはまれば、先に拠点の担当者が集まって、ルールをそろえる場を物流部門に開いてもらいます。情シスは、そろえる項目の一覧と、そろわないときにシステムでできること(拠点ごとの設定にする、当面は表示だけにする、など)を用意します。

物流部門に聞く5つの質問(言い方の例)

  • 「この確かめ、ほかの拠点でも同じやり方ですか?」
  • 「受け入れる・受け入れないの基準は、どなたが決めていますか?」
  • 「いまのシステムで、何も考えずにできている操作はありますか? 連続で読む、並び順、印刷の形など」
  • 「1日に何件くらい、この操作をしますか?」
  • 「試す日に、いちばん慣れている方に入っていただけますか?」

「できません」で返すより、「ここがそろえば作れます」で返すほうが、次の相談につながりやすくなります。

改修の依頼の用紙に足す欄(例)

物流の現場は忙しく、依頼はチャットの一言で届きがちです。用紙を長くすると使われないので、足すのは次の5つくらいにします(編集部の整理)。

欄 書いてもらうこと なぜ要るか
困っていること いま起きているミスや手間を1〜2行で 欄を足すことが目的になるのを防ぐ
ほかの拠点 同じやり方か、違うか、分からないか 全社のシステムに入れてよいかを決める
基準を決める人 受け入れの基準や例外を決めている人の名前 ルールの調整の相手が分かる
1日の件数 その操作をする件数の目安 1件あたりの手間の重さが分かる
試す人と日 試験に入れる人と、空いている日 繁忙の時期を避けて段取りを組める

「分からない」も答えとして受け付けます。分からない欄があること自体が、先にルールをそろえる合図になります。

拠点のルールをそろえる打ち合わせ(30分の議題の例)

ルールをそろえる場は、物流部門に開いてもらい、情シスは材料を用意して参加します。

  1. いまの拠点ごとのやり方を、表で並べて見る(5分)
  2. どこまでを全拠点で同じにするか、どこを拠点ごとの例外にするかを決める(15分)
  3. 例外を誰が、どの手続きで認めるかを決める(5分)
  4. 決まったことを、システムの設定と手順書のどちらで守るかを決める(5分)

全部がそろわなくても、そろった部分から作れます。そろわない部分は、拠点ごとの設定にするか、当面は画面に出すだけにするかを、ここで決めておきます。

試験の日の段取り

あやさんの体験談では、テストの環境には本番より少ないデータしか入っておらず、検索の重さや古い商品のエラーに、本番で初めて気づいた例も書かれています。物流の試験では、次の点を決めておくと、本番での「あれ?」を減らせます(編集部の整理)。

  • 実際の1日に近い件数で、連続して操作してもらう
  • ハンディの端末や読み取りの機械など、本番と同じ機械を使う
  • 古い品番や例外の扱いなど、ふだんはまれな場面も入れておく
  • 試した人に「前と比べて手間が増えたところ」を必ず聞く

今日からできること

  1. 物流の現場から届いている改修の依頼を一覧にし、「すぐ作れる」「先にルールをそろえる」に分けます。
  2. 全社のシステムで、拠点ごとに運用が違う項目(受け入れの基準、例外の扱い、帳票の形)を、物流部門と一緒に書き出します。
  3. 改修の依頼の用紙に「ほかの拠点も同じか」「基準を決める人」「1日の件数」の欄を足します。
  4. 新しい画面や設定を出す前に、現場でいちばん慣れている人に、実際の件数に近い量で試してもらう日を決めます。
  5. 拠点でルールがそろわない部分は、無理に1つの判定にせず、拠点ごとの設定にするか、当面は表示だけにするかを、業務の側と決めます。

よくある質問

Q拠点ごとにルールが違うとき、情シスがそろえるべきですか?

Aルールを決めるのは業務の側です。公開されている体験談でも、情シスは「全拠点で統一する調整はできますか?」と聞き、拠点のルールを整理する打ち合わせを業務の側に開いてもらっています。情シスは、そろえる項目の一覧と、そろわない場合にシステムでできることを用意します(編集部の整理)。

Q「うちの拠点だけ」の改修は、全部断るべきですか?

A全部を断る必要はありません。体験談でも、依頼を分けて、すぐ作れる部分は次の開発で対応し、拠点で基準が違う部分は先にルールを整理する、という進め方をしています。

Q物流の現場の試験には、誰が入ればよいですか?

A実際に毎日その作業をしている人です。体験談では、情シスが数件試して問題なしでも、現場では1日に何百件、何千件と繰り返すため、1件あたりの小さな手間が大きな負担になると書かれています。

出典・参考

編集部が確認:。確認した監修者は、この下に載せています。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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