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「AIっぽい文章」はどこが読みにくい?社内文書を直すコツと例文

生成AIが書いた日本語は、正しいのに頭に入ってこないことがあります。長い前置き、比喩の動詞、「重要です」、名詞の詰め込み、太字と箇条書きの使いすぎなど8つの型を、直す前と直した後の例文で紹介。話題のスキル「yomiyasu」や、Qiita7万記事の調査、文化審議会の「公用文作成の考え方」も参考にしました。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆
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「AIっぽい文章」はどこが読みにくい?社内文書を直すコツと例文

この記事のまとめ

  • AIの文章が読みにくい主な原因は、結論が後ろにあること、主語が人でないこと、中身のない強調と装飾です。
  • Qiitaの調査では、生成AIの普及後に太字は約3倍、箇条書きの割合は約1.8倍に増えました。
  • 直すときは単語を禁止するより、結論の位置・主語・具体的な数字を指示し、最後は人が読んで確かめます。
こんな方に#20代#30代#40代#50代#60代はじめて

生成AIに下書きを頼むと、書いてあることは正しいのに、頭に入ってこない文章ができることがあります。9月から10月にかけて、その原因を数えた調査や、直すためのスキル「yomiyasu」が話題になりました。社内文書でよく見る型を、直す前と直した後の例文で紹介します。

「生成AIが書いたドキュメントを読みたくない」という声

9月14日、ブレインパッドの依田健人氏がQiitaに「生成AIが書いたドキュメントを読みたくない」という記事を書きました。AIで作った設計書やプルリクエストは、情報量は多いのに何を決めたのかが頭に入ってこない、という内容です。読みにくい理由として、次の4つを挙げています。

依田氏が挙げた理由 中身
網羅と重要度を区別しない 思いつく観点を全部同じ重さで並べ、仕分けを読み手に押しつける
結論が最後に来る 検討の順に書き、最後に結論を置く。読み手は最後まで全部を覚えておく必要がある
テンプレートの見出しを律儀に埋める 中身が薄くても「背景」「目的」などを全部埋める
自明な項目にも両論併記する 最初から成り立たない案にも、利点と欠点を機械的に付ける

依田氏が書き方の指示を変えて同じ設計書を作らせたところ、284行が41行になったそうです。

10月1日には、大賀愛一郎氏がZennで推敲用のスキル「yomiyasu」を公開しました。大賀氏は、AIが書いたと気づいた瞬間に集中が途切れ、文章への信頼が揺らぐと書いています。

AIの普及で日本語の記事はどう変わったか

逆瀬川ちゃん氏は9月11日、Qiitaの記事を数えた調査を公開しました。2019年から2026年の各年8月の記事を集め、50,731件を分析しています。

指標 生成AI以前 2026年
太字(1,000字あたり) 1.26個 3.83個
箇条書きの割合 8.9% 16.4%
地の文の長さ 976字 1,914字
ダッシュ記号(1,000字あたり) 0.043個 0.426個
1文の平均の長さ 35.4字 39.2字

1文の長さは、もともとの伸び方の延長で説明できる範囲でした。大きく変わったのは、太字や箇条書きなどの飾り方と、記事の量です。

大賀氏が同じ調査から引いた数字では、「効く」を使う記事が2.0%から22.3%に増えました。「壊れる」も0.8%から13.1%に増えています。一方で「〜しましょう」のような、かつてAIらしいとされた言い回しは減っていました。

読みにくくなる8つの型と直し方

ここからは、社内文書でよく見る型を、直す前と直した後の例文で見ていきます。例文は説明のために作ったものです。

1. 前置きが長く、結論が最後にある

直す前:「近年、働き方の多様化に伴い、社内の連絡手段のあり方が改めて問われています。こうした状況を踏まえ、総務部ではさまざまな観点から検討を重ねてまいりました。その結果、新しい方針を定めました。」

直した後:「11月1日から、社内の連絡手段をメールからチャットに切り替えます。理由は二つあります。」

読み手が最初に知りたいのは、何が決まったかです。背景は、結論のあとに必要な分だけ書きます。

2. 比喩の動詞で、何が起きるかをぼかす

直す前:「この確認は地味に効いてきます。省略すると、データが静かに壊れます。」

直した後:「この確認をすると、二重登録に気づけます。省略すると、同じ取引先に請求書が2回届くことがあります。」

「効く」「壊れる」「静かに」は、実際に何が起きるのかを隠してしまいます。誰に、何が起きるのかを書きます。

3. 「重要です」「不可欠です」で締める

直す前:「情報セキュリティ対策は非常に重要です。全社員が意識を高めることが不可欠です。」

直した後:「10月31日までに、全員がパスワード管理アプリに切り替えてください。期限を過ぎたアカウントは、11月1日に一時停止します。」

「重要です」と書いても、読み手は何をすればよいか分かりません。やってほしいこと、期限、守らなかったときのことを書きます。

4. 道具や仕組みを主語にする

直す前:「新しいシステムが、承認の流れを大きく変えます。」

直した後:「新しいシステムでは、課長の承認を待たずに、部長が直接承認できます。」

主語を、実際に動く人や部署にすると、誰が何をするのかがはっきりします。

5. 名詞を「の」でつなげて詰め込む

直す前:「申請手続き簡素化の検討の実施。」

直した後:「申請の手順を減らせないか、総務部で検討します。」

名詞を詰め込むと短く見えますが、誰が何をするのかが消えます。動詞に戻して、主語と期限を足します。

6. 誰も言っていない誤解を打ち消す

直す前:「これは単なるツールの導入ではありません。働き方そのものの変革です。」

直した後:「このツールを使うと、議事録を書く時間が1回あたり15分ほど短くなります。」

「〜ではなく、〜です」は、読み手が持っていない誤解をわざわざ作ってから否定します。伝えたい事実だけを書きます。

7. 太字と箇条書きで、つながりを切る

直す前:

  • 目的:業務の効率化
  • 背景:問い合わせ件数の増加
  • 効果:対応時間の短縮

直した後:「問い合わせが前年より3割増え、回答までに平均2日かかっています。よくある質問をまとめたページを作り、回答を1日以内に縮めます。」

箇条書きにすると、「増えたから、作る」という因果が読み取れなくなります。太字も、全部が太いと何も目立ちません。

8. 見出しを全部埋め、どの案にも利点と欠点を並べる

直す前:「背景」「目的」「課題」「解決策」「期待効果」「リスク」の見出しが並び、それぞれに2行ずつ一般論が書いてある。検討した3つの案すべてに、利点と欠点が3つずつ付いている。

直した後:冒頭の3行で、採用した案と理由を書く。採らなかった案は、次のような2列の表にまとめる。

採らなかった案 採らなかった理由
外部のサービスに委託する 年間の費用が予算の2倍になる
現状のまま続ける 問い合わせの増加に人手が追いつかない

依田氏も、比べた案は「案」と「却下した理由」の2列の表にし、定型の見出しは必要なときだけ書かせるよう勧めています。

8つの型の見分け方

型 見分け方 直し方
前置きが長い 最初の3行に決定事項がない 結論を先頭に移す
比喩の動詞 効く、壊れる、溶かす、倒す、静かに 誰に何が起きるかを書く
中身のない強調 重要です、不可欠です、鍵となります やること・期限を書く
人以外の主語 システムが、施策が、データが 動く人や部署を主語にする
名詞の詰め込み 「〜の〜の実施」「〜化の検討」 動詞に戻して主語を足す
架空の打ち消し 単なる〜ではありません 事実だけを書く
装飾の使いすぎ 1段落に太字が何か所もある 因果は文章に戻し、太字は絞る
見出しの埋め草 中身の薄い定型の見出しが並ぶ 必要な見出しだけ残し、比べた案は表にする

公的な目安も使える

文化審議会が2022年1月に示した「公用文作成の考え方」には、そのまま使える目安が並んでいます。もとは役所の文書向けですが、社内文書にも当てはまります。

  • 一文を短くする。50〜60字ほどになったら、読みにくくなっていないかを意識する
  • 一文の論点は一つにする
  • 結論は早めに示し、続けて理由や詳細を説明する
  • 遠回しな書き方を避け、主旨を明確に示す
  • 伝えることを絞る
  • 受身形をむやみに使わない

AIに頼む前に、3行のメモを渡す

AIの文章が長くなるのは、何を伝えたいのかを書き手が渡していないときです。下書きを頼む前に、次の3行を書いて一緒に渡すと、結論が先に来る文章になりやすくなります。

項目 書く内容 例
読む人 誰が読むか 営業部の全員
決まったこと 一番伝えたいこと 11月1日から連絡手段をチャットに切り替える
してほしいこと 読んだ人の次の行動 10月31日までにアプリを入れる

3行が書けないときは、まだ決まっていないことがある合図です。AIに頼む前に、上司や関係者と決めることを先に済ませます。

AIに直させるときの指示とツール

AIに直させるとき、「AIっぽい言葉を使わないで」と頼んでも、あまり直りません。大賀氏は、AIが禁止された言葉を別の言葉に置き換えるだけで、文の組み立ては変わらないと指摘しています。

言葉ではなく、文書の形を指示します。依田氏の工夫も参考に、指示文のひな形を作りました。

次の下書きを、社内の人が1回読めば分かる文章に直してください。
・決まったことを最初の3行以内に書く
・やらないことがあれば明記する
・主語は人か部署にする。「効く」「壊れる」などの比喩は使わない
・「重要です」で終わらせず、やること・期限・担当を書く
・3つ以上並べる情報だけ箇条書きにし、理由は文章で書く
・太字は使わない
・その段落がなくても決定事項が伝わるなら削る

yomiyasuは、Claude Code、Codex、Cursorなどで使えるスキルとして公開されています。誰が何をしたかという文の骨組みを復元することに重点を置いています。比喩の動詞や太字の数を数えて点数を付ける検査用のスクリプトも付いており、MITライセンスです。

Qiitaで3つの推敲スキルを比べた@inoyu-qiita氏の記事では、yomiyasuが次のように直しました。

直す前 直した後
この手間こそ、文章作成で最も地味に時間を奪う正体です この手間が、文章作成で最も地味に時間を奪っている原因です
毎回のプロンプトが呪文のような長文から、ひと言の合図に変わります 毎回のプロンプトが長い指示文から、ひと言の合図に変わります

同じ記事では、太字はすべて消えた一方、呼びかけや比喩の一部は残ったと報告しています。道具で直したあとも、最後は人が読んで確かめます。

今日からできること

  • 社内の報告書や通知のテンプレートの先頭に、「決まったこと」の欄を作る
  • 上の指示文のひな形を、部署のチャットなどで共有する
  • 送る前に次の5点を確かめる
    • 結論が最初の3行にあるか
    • 主語は人か部署か
    • 「重要です」で終わっていないか
    • 太字を使いすぎていないか
    • 60字を超える文がないか
  • 長い文書は、段落ごとに「消しても決定事項は伝わるか」を確かめて削る

この記事で使える無料テンプレ

よくある質問

Q箇条書きは使わないほうがよいのですか?

A並べる情報が3つ以上なら、箇条書きのほうが読みやすくなります。文化審議会の「公用文作成の考え方」もそう勧めています。問題は、理由や因果のつながりまで箇条書きで切ってしまうことです。

QAIに「AIっぽい言葉を使わないで」と指示すれば直りますか?

Aあまり直りません。yomiyasuの作者は、禁止した言葉を別の言葉に言い換えるだけで、文の組み立ては変わらないと指摘しています。結論を先に書く、主語を人にする、数字や日付を入れる、といった形で指示します。

Qyomiyasuは会社で使ってもよいですか?

AMITライセンスで公開されており、商用でも使えます。ただし、社外秘の文書を直させる場合は、組み合わせて使うAIツールの契約で、データが学習に使われないかを確かめてください。

出典・参考

この記事は、まだ監修者のチェックを受けていません。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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