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システム開発の発注、2割超がAIを希望 当社調べで分かった外注の注意点

公開されている発注の依頼を当社で集計すると、システム開発の依頼でAIを求める割合は2022年までの1%前後から、2025年以降は2割を超えました。AIを求める依頼は予算の上限も高めです。外注の前に社内で決めることと、ベンダーへの聞き方を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆
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システム開発の発注、2割超がAIを希望 当社調べで分かった外注の注意点

この記事のまとめ

  • システム開発の依頼でAIを求める割合は、2025年1月以降の1,243件で22.3%でした(当社調べ)
  • AIを求める依頼の予算上限の中央は500万円で、それ以外の依頼の150万円の3倍あまりでした
  • 頼む前に、使う業務・データ・合格の基準・月々の費用・データの扱いを社内で決めておきます
こんな方に#30代#40代#50代実務

社内のシステムを外注するとき、「AIも入れられないか」と言われることはありませんか。当社が公開されている発注の依頼を集計したところ、システム開発の依頼でAIを求めるものは、2025年から2割を超えていました。この記事では、その数字と、情シスがAIを含む開発を外に頼む前に決めておくことをまとめます。

何を数えたか:公開されている発注の依頼と、IT企業の公開情報

当社は2026年10月時点で、インターネット上に公開されている発注の依頼を集計しました。会社や個人が外注先を探すために出した、見積もりの依頼です。このうちIT・Webの分野は18,304件で、6割近くが2024年以降に出されたものです。

「AIに触れた依頼」は、依頼の題と本文に、AI・生成AI・ChatGPT・人工知能・LLMといった言葉があるものです。印刷の分野で使う「AIデータ」(デザインソフトのファイル形式)は数えていません。依頼の入力欄には「AI搭載」を選ぶ項目もあり、2024年後半から多く選ばれるようになったので、これは別に数えました。

項目 中身
依頼の数 IT・Webの分野 18,304件(うちシステム開発 4,860件)
時期 主に2020年〜2026年9月。受付の順番と締め切りの日付から半年ごとに推定
AIに触れた依頼 題と本文に AI・生成AI・ChatGPT・人工知能・LLM などがある
受ける側の会社 IT・Webの会社のうち、公開情報を確かめられた約3,900社

システム開発の依頼でAIを求める割合は2割を超えた

システム開発の依頼のうち、AIに触れたものの割合を半年ごとに並べました。2019年から2022年までは、どの半期も0〜1.7%でした。2024年後半から増え始め、2026年前半は本文だけで10.8%、「AI搭載」の選択を含めると25.0%です。

半期 依頼の数 本文でAIに触れた 「AI搭載」の選択を含む
2022年後半 174件 1.7% 1.7%
2023年前半 188件 4.8% 4.8%
2023年後半 489件 3.1% 3.3%
2024年前半 470件 2.6% 2.6%
2024年後半 516件 4.5% 10.7%
2025年前半 485件 6.2% 20.8%
2025年後半 377件 9.3% 22.8%
2026年前半 288件 10.8% 25.0%

2025年1月以降の1,243件でまとめると、AIを求める依頼は277件で22.3%でした。2026年7〜9月の分は93件で19.4%です。件数が少ないので、この3か月だけで増減は判断できません。

分野によって差が大きい

同じ2026年前半で、本文でAIに触れた依頼の割合を分野ごとに比べました。システム開発と集客で増えている一方、ホームページやデザインの依頼ではまだ1%前後です。

分野 依頼の数 本文でAIに触れた
業務アプリ・システム 288件 10.8%
集客・SNS 251件 6.4%
動画・写真 186件 3.2%
ホームページ・ネットショップ 459件 0.9%
デザイン・印刷物 401件 0.2%

「AI搭載」を選んだ依頼は、システム開発の分野だけに見られました。そのため、分野どうしは本文の言葉だけで比べています。

AIを求める依頼は、予算の上限が3倍あまり

依頼では、予算を「〇万円まで」から選ぶか、「予算上限なし」「相談して決めたい」を選びます。2025年1月以降のシステム開発の依頼で、AIを求めるものとそうでないものを比べました。

項目 AIを求める依頼 それ以外の依頼
依頼の数 277件 966件
「予算上限なし」 30.0% 29.1%
「相談して決めたい」 26.4% 29.2%
上限を選んだ依頼の数 108件 345件
上限の中央 500万円 150万円
上限の真ん中の半分 100万〜1,000万円 50万〜300万円

「中央」は金額を小さい順に並べた真ん中、「真ん中の半分」は25%から75%に入る範囲です。ここでの金額は依頼する側が選んだ上限で、実際に契約した額ではありません。それでも、AIを入れる開発は大きめの予算で考える人が多いことが分かります。

受ける側の会社は3社に1社がAIを売り物にしている

IT・Webの会社3,895社の公開情報で、AIの扱いを4つに分けました。AIの導入や開発をサービスとして案内している会社は、合わせて33.2%です。そのうち、AIを主力にしている会社は9.2%にとどまりました。

AIの扱い 会社の割合
AIを主力にしている 9.2%
AIをサービスの一つにしている 24.0%
お知らせや方針で触れるだけ 14.3%
触れていない 52.6%

生成AIに関する言葉に触れている会社の割合は、分野で差があります。業務アプリ・システムの会社は43.2%、ホームページ・ネットショップは32.0%でした。集客・SNSは23.3%、デザイン・印刷物は15.3%です(3,915社。1社が複数の分野に入ります)。

よく出てくる言葉は「生成AI」20.9%、「AI活用」17.8%、「AI導入」9.8%でした。新しい言葉では「AIエージェント」9.3%、「RAG」6.9%も見られます。RAGは、社内の文書を探して、その中身をもとにAIに答えさせる仕組みです。

背景:中小企業でもAIを使う方針が広がった

総務省は2026年7月24日に、令和8年版情報通信白書を公表しました。2025年度の企業向け調査では、生成AIを「積極的に活用する」「活用する領域を限定して利用する」方針の企業が、合わせて68.9%でした。前年度の49.7%から大きく上がっています。

横棒グラフ2つ。左が2025年度企業向け調査で、日本は積極的に活用30.1%、領域を限定して利用38.8%、利用を禁止3.5%、方針を明確に定めていない20.2%、わからない7.4%。米国、ドイツ、中国は活用の割合が日本より高い。右は参考の2024年度調査で、日本は積極的に活用23.7%、領域を限定26.0%
情報通信白書の図。生成AIを使う方針を決めている企業の割合を国別に比べている出典: 総務省「令和8年版 情報通信白書」(公共データ利用規約(第1.0版))

企業規模別では、大企業が74.0%、中小企業が58.1%でした。白書は、特に中小企業で大きく上がったとしています。

横棒グラフ2つ。左の2025年度企業向け調査では、大企業が積極的に活用34.6%・領域を限定して利用39.4%、中小企業が積極的に活用20.4%・領域を限定37.7%・方針を明確に定めていない31.5%。右の参考の2024年度調査では、中小企業の方針を明確に定めていないが47.6%
情報通信白書の図。生成AIを使う方針の割合を大企業と中小企業で比べている出典: 総務省「令和8年版 情報通信白書」(公共データ利用規約(第1.0版))

社内で使う方針が決まると、次は自社の業務システムに組み込みたいという話が出てきます。依頼の数字は、その流れが外注の場面にも届いていることを示しています。

AIを含む開発を頼む前に決める8項目

AIを使う開発は、ふつうのシステム開発より「試してみないと分からない」部分が大きくなります。依頼する前に、次の8項目を社内で決めておくと、見積もりを比べやすくなり、後のもめごとも減らせます。

# 決めること 書き方の例
1 使う業務と作業 問い合わせメールの分類と、返信の下書き
2 使うデータ 過去3年の問い合わせ履歴。個人情報を含む
3 合格の基準 100問のテストで、8割以上が担当者の判断と一致
4 人が確かめる所 送信の前に、担当者が必ず読む
5 月々の費用の上限 利用料の上限と、超えそうなときの知らせ方
6 入力したデータの扱い 学習に使わない設定、保存する場所と期間
7 AIの版が変わるとき 答えが変わったら、誰がいつ確かめ直すか
8 契約が終わるとき 設定・指示文・コード・データの返し方

3の合格の基準は、情シスと現場で一緒に作るのがおすすめです。実際の問い合わせから問題と正解を集めておけば、ベンダーを比べる物差しにもなります。

5の月々の費用は、開発費とは別にかかります。AIのサービスには、使った量に応じて料金が変わる仕組みのものがあるため、上限を決めておかないと予算を超えるおそれがあります。

国のガイドラインと注意喚起も確かめる

総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン」は、2026年3月31日に第1.2版が公表されました。AIを作る側・提供する側だけでなく、使う側の取り組みも整理されていて、チェックリストも付いています。

個人情報保護委員会は、2023年6月2日に生成AIサービスの利用について注意喚起を出しました。個人データを含む指示を入れ、それが応答の出力以外の目的で扱われる場合は、法律に違反するおそれがあるとしています。そのため、提供する事業者が個人データを機械学習に使わないことなどを、十分に確かめるよう求めています。

経済産業省も2025年2月に「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」を公表しています。データの使い道や、AIが作ったものの扱いを、契約の前に確かめるための資料です。社内で使うときの決まりは、生成AIの社内ルールの記事も参考になります。

ベンダーには「AI対応」の中身を聞く

見積もりを頼むときは、次の質問を依頼文に付けると、会社ごとの差が見えやすくなります。答えを表に並べれば、社内への説明にもそのまま使えます。

  1. AIを使った開発の実績はありますか。本番で動いているものは何件ですか。
  2. どのAIサービスやモデルを使う予定ですか。それを選ぶ理由は何ですか。
  3. 精度はどう確かめますか。合格の基準を一緒に決められますか。
  4. 入力したデータはどこに保存されますか。学習に使われますか。
  5. 小さく試す段階(PoC:本番の前の試作)の費用と期間、本番に進む条件は何ですか。
  6. 本番の後の月々の費用は、どのくらいを見込めばよいですか。
  7. 開発は自社で行いますか。協力会社に出す部分はありますか。

情報の扱いの体制は、ISMS(情報セキュリティの国際規格による認証)やプライバシーマークで確かめられます。AIの管理についても国際規格ISO/IEC 42001があります。国内の認定機関であるISMS-ACは、2026年1月に、この認証を出す機関を初めて認定しました。

当社調べでは、公開情報でこの規格に触れていた会社は3,895社中2社でした。まだ取得の有無で選べる段階ではないので、上の質問への答えで判断するのが現実的です。

今日からできること

  1. AIを使いたい業務を1つに絞り、8項目の表を埋める
  2. 合格の基準に使う問題と正解を、現場と20〜100問集める
  3. 依頼文に予算の目安と、試作と本番を分けて見積もってほしいことを書く
  4. 7つの質問を見積もりの依頼に付け、答えを表にして比べる
  5. 個人情報を使うなら、データの扱いを契約書か覚書に書いてもらう

予算の決め方や、分野ごとの相場の目安は、IT外注の予算の記事にまとめています。白書の数字を除き、数字は当社調べ(2026年10月)で、公開されている依頼と会社の公開情報を集計したものです。

よくある質問

Q依頼文に「AIを使いたい」と書くだけでは足りませんか?

A足りないことが多いです。何の業務のどの作業に使うか、どのデータを使うか、どれくらい当たればよいかが書かれていないと、ベンダーごとに想定がばらつき、見積もりの幅が大きく開きます。この記事の8項目の表を1行ずつでも埋めてから依頼すると、比べやすくなります。

QAIを使う開発は、そうでない開発より高いのですか?

A当社調べでは、2025年以降のシステム開発の依頼で、予算の上限の中央はAIを求める依頼が500万円、それ以外が150万円でした。ただし、これは依頼する側が選んだ上限で、実際の契約額ではありません。小さく試す段階を分けて見積もってもらうと、最初の支出を抑えられます。

Q社内の情報をAIに入れても大丈夫ですか?

A個人情報保護委員会は2023年6月の注意喚起で、個人データを含む入力が応答の出力以外の目的で扱われる場合は、法律に違反するおそれがあるとしています。提供する事業者が機械学習に使わないことなどを確かめるよう求めているので、契約の前にデータの扱いを書面で確かめてください。

出典・参考

この記事は、まだ監修者のチェックを受けていません。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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