社内の連絡をメールからチャットに移すとき、どのサービスを選ぶかで迷う会社は少なくありません。この記事では、Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE WORKS、Google Chatの5つを、各社の公式の料金ページとヘルプで比べます。料金と機能は2026年10月3日時点の情報です。
5つのサービスの立ち位置
5つは、単体で契約するものと、オフィスソフトのセットに含まれるものに分かれます。すでに払っているものによって、追加の費用が大きく変わります。
| サービス |
契約の形 |
特徴 |
| Slack |
単体で契約 |
有料プランはアプリ連携の数に制限がない |
| Microsoft Teams |
Microsoft 365に含まれる。会議中心のTeams Essentialsもある |
Word・Excelや予定表と一体で使える |
| Chatwork |
単体で契約 |
社外の人とコンタクトでつながる |
| LINE WORKS |
単体で契約 |
LINEを使っている人とトークできる |
| Google Chat |
Google Workspaceに含まれる |
Gmailやドライブと一体で使える |
料金を比べる
次の表は、各社の公式の料金ページに載っている1人あたりの月額です。
ビジネスチャットの料金(2026年10月3日時点・すべて税抜・1人あたり月額)
| サービスとプラン |
年払い |
月払い |
条件など |
| Slack フリー |
0円 |
0円 |
制限は次の章 |
| Slack プロ |
925円 |
1,050円 |
アクティブなユーザーの分だけ請求 |
| Slack ビジネスプラス |
1,920円 |
2,160円 |
SAMLのSSO、全メッセージの書き出し |
| Slack Enterprise+ |
5,760円 |
記載なし |
監査ログ、データ損失防止 |
| Microsoft Teams Essentials |
599円 |
記載なし |
会議中心。1人10GBの保存容量 |
| Microsoft 365 Business Basic(Teams付き) |
1,049円 |
1,259円 |
メールやWeb版のOfficeも含む |
| Chatwork フリー |
0円 |
0円 |
1組織100人まで |
| Chatwork スタンダード |
700円 |
840円 |
閲覧できる期間の制限なし |
| Chatwork プロフェッショナル |
1,200円 |
1,440円 |
最小5ユーザー。SSOやIPアドレス制限 |
| LINE WORKS フリー |
0円 |
0円 |
30人まで |
| LINE WORKS スタンダード |
450円 |
540円 |
ストレージ1TBから。SSOあり |
| LINE WORKS アドバンスト |
800円 |
960円 |
メールとDriveも含む |
| Google Workspace Business Starter(Chatを含む) |
800円 |
950円 |
メールやドキュメントも含む |
Google Workspaceの月払いは、フレキシブルプランの価格です。Slack、Microsoft、Googleは、表示価格に消費税を含まず、別に請求すると案内しています。ChatworkとLINE WORKSは「表示価格はすべて税抜き価格」と書いています。
Slackの公式サイトのプロプランのページ(2026年10月時点)出典: Slack「プロプラン」(引用)
Chatworkは、フリーから有料に上げるとき、組織内の全ユーザーが対象になります。一部の人だけを有料にすることはできません。
Chatworkの公式サイトの料金プランのページ(2026年10月時点)出典: Chatwork「料金プラン」(引用)
30人で使った場合の年額
30人が年払いで使う場合の年額(税抜)を並べます。メールやオフィスソフトが含まれるかどうかも、あわせて見てください。
| プラン |
計算 |
年額 |
メールやオフィスソフト |
| LINE WORKS スタンダード |
450円×30人×12か月 |
16万2,000円 |
含まない |
| Microsoft Teams Essentials |
599円×30人×12か月 |
21万5,640円 |
含まない |
| Chatwork スタンダード |
700円×30人×12か月 |
25万2,000円 |
含まない |
| Google Workspace Business Starter |
800円×30人×12か月 |
28万8,000円 |
含む |
| Slack プロ |
925円×30人×12か月 |
33万3,000円 |
含まない |
| Microsoft 365 Business Basic |
1,049円×30人×12か月 |
37万7,640円 |
含む |
無料プランでできること、できないこと
無料プランで始める会社は多いですが、仕事で使い続けると制限に当たります。公式の料金ページとヘルプに書かれている主な制限は次のとおりです。
| 項目 |
Slack フリー |
Teams 無料版 |
Chatwork フリー |
LINE WORKS フリー |
| メッセージの履歴 |
直近90日分を表示。1年を超えたものは削除 |
記載なし |
直近40日以内を閲覧 |
記載なし |
| 人数 |
記載なし |
記載なし |
1組織100人まで |
30人まで |
| グループ通話 |
1対1のハドルのみ |
60分まで、100人まで |
1対1のみ |
60分まで、4人まで |
| 保存容量 |
記載なし |
1人5GB |
組織で10GB |
合計5GB |
| 社外とのやり取り |
1対1の外部メッセージのみ |
記載なし |
組織外のコンタクトは1人20人まで |
LINEユーザーとトークできる |
| アプリ連携 |
10個まで |
記載なし |
APIを使える |
APIは制限あり |
| 管理者のログ |
記載なし |
記載なし |
記載なし |
監査ログ2週間(ダウンロード不可) |
Teamsの無料版について、Microsoftは個人向けと位置づけています。中小企業も使えるとしたうえで、仕事向けの機能が必要なら一般法人向けのプランから始めるよう勧めています。ChatworkとLINE WORKSのフリーでは、広告などが表示されることがあります。
社外の人とのやり取り
取引先や顧客とチャットでやり取りするかどうかで、選ぶサービスが変わります。
- Slack: Slackコネクトで社外とつながります。フリーでは1対1の外部メッセージのみで、有料プランでグループの外部メッセージを使えます
- Microsoft Teams: 他の組織の人とチャットや通話ができる「外部アクセス」が既定で有効です。チームに招いてファイルも共有する「ゲストアクセス」もあります
- Chatwork: 社外の人とコンタクトとしてつながります。フリーでは組織外のコンタクトが1人20人までで、有料プランは制限がありません
- LINE WORKS: すべてのプランで、LINEを使っている人とトークできます
- Google Chat: 管理者が組織外とのチャットを許可するかを決めます。許可する場合も、信頼できるドメインに限ることができます
管理機能を比べる
情シスが確かめたいのは、会社のアカウントでまとめてログインできるか(SSO)と、記録をどこまで残せるかです。
| サービス |
SSO |
記録と書き出し |
| Slack |
プロはGoogle経由、ビジネスプラスからSAML |
全メッセージの書き出しはビジネスプラスから。監査ログはEnterprise+ |
| Microsoft Teams |
Microsoft 365のアカウント(Entra ID) |
Microsoft 365 BusinessにPurviewの監査(Standard)を含む |
| Chatwork |
プロフェッショナル |
チャットログの書き出しはプロフェッショナル |
| LINE WORKS |
スタンダードから |
監査ログ6か月(スタンダードから)。トークのアーカイブは別料金 |
| Google Chat |
Google Workspaceのアカウント |
管理コンソールでChatのログイベントを確認できる。データの保持と検索(Vault)はBusiness Plusから |
LINE WORKSのトークのアーカイブは、オプションで1人あたり月300円(年払い)、最長10年保存できます。Chatworkのプロフェッショナルでは、社外ユーザーとのやり取りの制限や、モバイル端末の制限も使えます。
SSOがあると、退職した人のアカウントを会社のアカウント1つで止められます。退職の手続きとあわせた止め方は、退職者のアカウントはいつ消す?で説明しています。
会社の状況で選ぶ
どれか1つが全員に合うわけではありません。次の条件に多く当てはまるものから検討すると、比べる手間が減ります。
| 会社の状況 |
合いやすいもの |
理由 |
| Microsoft 365を契約している |
Microsoft Teams |
追加の費用がかからず、ファイルや予定表と一体で使える |
| Google Workspaceを契約している |
Google Chat |
追加の費用がかからず、Gmailやドライブと一体で使える |
| 現場の人が多く、スマホ中心。顧客ともLINEでつながりたい |
LINE WORKS |
全プランでLINEの利用者とトークできる |
| 取引先との連絡が中心で、相手がChatworkを使っている |
Chatwork |
コンタクトで社外の人とつながる |
| 外部のツールと多くつなぎたい |
Slack |
プロ以上でアプリ連携の数に制限がない |
| 監査や情報漏えい対策の要件がある |
Slack Enterprise+、Chatworkプロフェッショナル、LINE WORKSスタンダード以上など |
監査ログやSSO、社外ユーザーの制限を使える |
Microsoft 365とGoogle Workspaceのどちらにするかから考える場合は、Microsoft 365とGoogle Workspaceの比較も参考にしてください。
今日からできること
- 社内で使われているチャットを、部署ごとに洗い出す
- 無料プランで使っているものは、履歴の制限と人数の上限を確かめる
- 社外とのやり取りに使ってよいサービスを、1つか2つに決める
- SSOと退職時のアカウント停止の手順を、候補ごとに確かめる
- 30人や50人など、自社の人数で年額を出して比べる
料金は改定されることがあります。契約の前に、各社の料金ページで最新の価格と、年払いか月払いかを確かめてください。