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VaultとOpenBaoに同じ欠陥 Raftのスナップショットでコード実行

秘密の情報を管理するHashiCorp Vaultと、その派生のOpenBaoに、同じ根の欠陥が見つかり修正版が出ています。Raftのスナップショットの復元を使ったコードの実行、ACLの拒否のすり抜け、ACMEの証明書の確認の漏れなどです。OpenBaoの残りの勧告にも、10月22日にCVEの番号が付きました。上げる前に設定の書き直しが要る点も含めて整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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VaultとOpenBaoに同じ欠陥 Raftのスナップショットでコード実行

この記事のまとめ

  • HashiCorpは10月7日、Vaultの4件の勧告(HCSEC-2026-40〜43)を出し、Community Edition 2.1.2とEnterprise 2.1.2・1.21.12・1.20.17・1.19.23で直しました。
  • 派生のOpenBaoは9月23日と10月1日に、同じ根の欠陥を含む14件の勧告を出し、2.7.1と2.6.4で全部直っています。10月22日には、番号の無かった11件にCVEの番号が付きました。最も重いのは、Raftのスナップショットの復元を使ったコードの実行です(OpenBaoの勧告でCritical)。
  • Vaultは、上げたあとに大文字小文字の混じったACLのルールが効かなくなるなど、振る舞いが変わります。上げる前に、ルールを小文字に書き直すなどの準備をします。
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秘密の情報(パスワード、APIの鍵、証明書など)を管理する仕組みの「HashiCorp Vault」と、その派生の「OpenBao」に、同じ根の欠陥が見つかり、修正版が出ています。HashiCorpは2026年10月7日にVaultの勧告4件を出しました。OpenBaoは9月23日と10月1日に勧告14件を出していて、10月22日には、番号の無かった11件にCVEの番号が付きました。

OpenBaoのCriticalとHighの勧告は、「この脆弱性はHashiCorp Vaultに元からある」と書いています。どちらを使っていても、同じように確かめる必要があります。

Vault: 4件の勧告と直った版

HashiCorpの勧告『HCSEC-2026-41 - Vault Vulnerable to Arbitrary Code Execution via Plugin Catalog Entries Restored From Raft Snapshots』。対象はVault Community EditionとVault Enterpriseの2.1.1まで、直った版はCommunity Edition 2.1.2とEnterprise 2.1.2、1.21.12、1.20.17、1.19.23。公開日は2026年10月7日。概要として、保存したプラグインの登録が設定したプラグインの置き場所の中のプログラムを指しているかを一貫して確かめていなかったこと、Shamirの封印を使い外部のプラグインの置き場所を設定しているとき、Raftのスナップショットを復元できる強い権限の運用者がVaultのホストで任意のコードを実行できる恐れがあること、CVE-2026-105816であることが書かれている
HashiCorpの勧告HCSEC-2026-41。Raftのスナップショットの復元でコードの実行の恐れ出典: HashiCorp「HCSEC-2026-41」(引用)
勧告 CVE 中身 対象
HCSEC-2026-41 CVE-2026-105816(CVSS 3.1で8.0) 保存したプラグインの登録が、決めたプラグインの置き場所の中を指しているかを、実行のときに確かめていなかった。Raftのスナップショットを復元できる強い権限の運用者が、Vaultのホストで任意のコードを実行できる恐れ。Shamirの封印で、外部のプラグインの置き場所を設定しているとき Community・Enterprise
HCSEC-2026-43 CVE-2026-89322 ACLのルールを、資源や名前の正しい形(大文字小文字、前後の空白など)で比べていなかった。権限を任された利用者が、はっきり拒否した資源に入れたり、拒否した権限を付けたりできる恐れ Community・Enterprise
HCSEC-2026-40 CVE-2026-105818 PKIのACMEの既定の設定(sign-verbatim)で、ACMEで確かめていない名前を証明書に入れてしまうことがあった。なりすましにつながる恐れ Community・Enterprise(1.14.0以降)
HCSEC-2026-42 CVE-2026-105820 ACLの方針のキャッシュで、方針の名前に「..」などを入れると、ほかの名前空間(ルートを含む)の方針の権限を使える恐れ Enterprise

直った版は、Community Editionが2.1.2、Enterpriseが2.1.2、1.21.12、1.20.17、1.19.23です。HCSEC-2026-41では、待機のノードや、Enterpriseの性能・災害復旧の副のクラスターを含め、すべてのノードを上げるよう求めています。

上げる前に準備が要ること(Vault)

HashiCorpは、上げたあとに振る舞いが変わる点を書いています。

  • ACLのルール(HCSEC-2026-43): 上げたあとは、対象の資源の名前を小文字で比べます。大文字小文字の混じった名前を書いたルールは、拒否のルールを含めて効かなくなるので、上げる前に小文字に書き直します。Enterpriseのセンチネルの方針も同じです。
  • プラグイン(HCSEC-2026-41): プラグインの置き場所の外を指す登録(シンボリックリンクを含む)は断られ、その取り付け先は起動時に飛ばされます。そのプラグインは、登録をし直します。
  • ACMEの証明書(HCSEC-2026-40): 既定のsign-verbatimでは、確かめていない種類の名前を含む申請を断るようになります。前の振る舞いが要る場合は、新しいsign-verbatim-unsafeを選ぶことになります。
  • 方針の名前(HCSEC-2026-42): 「.」や「..」を含む方針の名前は、新しく付けられなくなり、すでに付いているものは無視されます。そのトークンの権限が減ることがあります。

OpenBao: 14件の勧告、2.7.1と2.6.4で全部直る

OpenBaoの勧告は、9月23日の9件(2.7.0と2.6.3で直った)と、10月1日の5件(2.7.1と2.6.4で直った)です。

公開 深刻度(OpenBaoの勧告) 中身
9月23日 Critical(CVSS 4.0で9.4) Raftのスナップショットの窓口(snapshot・snapshot-force)で、プラグインの登録ごと保存の状態を置き換え、封印を解いたあとに置き場所の外のプラグインを動かせる。この窓口に書き込める攻撃者がコードを実行できる。Raftを使っていなければ当たらない(CVE-2026-104090)
9月23日 High(8.2) PKIのACMEで、確かめていない名前を含む証明書を出してしまう(CVE-2026-104092)
9月23日 High(7.7) 方針のキャッシュで、名前空間をまたいで権限を使える
9月23日 High(7.6) 大文字小文字などの違う名前で、ACLの拒否をすり抜けられる(CVE-2026-104093)
9月23日 Medium(CVSS 3.1で4.7) OIDCの画面で、別のサイトへ飛ばされる(オープンリダイレクト)
9月23日 Low 拒否のワイルドカードの扱いで、限られたACLのすり抜け
9月23日 Low プラグインの登録の窓口が、ルートの名前空間に限られていない
9月23日 Low プラグインが、形の崩れた値を監査の記録に漏らすことがある
9月23日 Low AgentとProxyが、決まったヘッダーなしで終了の操作を受け付ける
10月1日 Medium(6.3) 要求の解析の仕方で、役割ごとの回数の制限をすり抜けられる
10月1日 Medium(5.3) Kubernetesの認証で、取り消したトークンを延長できる
10月1日 Low AppRoleのSecretIDが、期限を過ぎても使える
10月1日 Low 設定の表示で、ACMEのEABのMACの鍵が見える
10月1日 Low ルートのトークンの生成と、認証なしの鍵の作り直しの操作が、監査の記録に正しく残らない

10月1日の5件は、2.7.1と2.6.4で直りました。この2つの版に上げれば、14件とも直ります。CVEの番号は、Critical・High(8.2)・High(7.6)の3件は勧告に書かれています。残りの11件には、10月22日にVulnCheckが番号を割り当て、ドイツのCERT-Bundも同じ日に追記しました。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: 社内でHashiCorp Vault(Community EditionかEnterprise)を動かしている会社です。2.1.1以前なら、2.1.2など直った版に上げます。
  • 影響する: OpenBaoを動かしている会社です。2.7.1か2.6.4に上げます。
  • 影響する: VaultやOpenBaoのRaftのスナップショットを、運用の担当者が復元できるようにしている会社です。コードの実行の欠陥は、この権限を持つ人が悪用しうるものです。
  • 影響する: ACLで、広い許可のうえに個別の拒否を重ねて権限を任せている会社です。拒否のすり抜けの欠陥が当たります。
  • 影響しない(公表の範囲では): VaultのHCP(クラウドの管理版)の扱いは、これらの勧告には書かれていません。HashiCorpのクラウドを使っている場合は、HashiCorpの案内で確かめます。

情シスが今日やること

  1. 使っている版を確かめます。 社内のVaultとOpenBaoの版を一覧にします。開発の部署が、試験の環境で別に動かしていないかも聞きます。
  2. ACLのルールを点検します。 大文字小文字の混じった名前を書いたルールや、拒否のルールの一覧を作り、Vaultを上げる前に小文字に書き直します。
  3. プラグインの置き場所を確かめます。 外部のプラグインの登録が、決めた置き場所の中を指しているかを確かめます。シンボリックリンクで外を指していれば、登録をし直す準備をします。
  4. スナップショットの権限を絞ります。 Raftのスナップショットを復元できる人とトークンを洗い出し、要らない権限を外します。復元の操作が監査の記録に残っているかも見ます。
  5. すべてのノードを上げます。 待機のノードや、副のクラスターも含めて上げます。上げたあと、ACMEで証明書を出している仕組みが断られていないか、トークンの権限が減っていないかを確かめます。

よくある質問

Q攻撃者は誰でもコードを実行できるのですか。

Aいいえ。Vaultの勧告によると、Raftのスナップショットを復元できる強い権限を持つ運用者が必要で、Shamirの封印と外部のプラグインの置き場所の設定があるときに限られます。OpenBaoも、スナップショットの窓口に書き込める権限が要るとしています。Raftを使っていなければ、この1件は当たりません。

QVaultを使っていますが、OpenBaoの勧告も関係しますか。

AOpenBaoのCriticalとHighの勧告は、「この脆弱性はHashiCorp Vaultに元からある」と書いています。Vault側は、HashiCorpの4件の勧告で確かめます。

Q上げるときに気をつけることはありますか。

AVaultでは、上げたあと、ACLのルールは資源の名前を小文字で比べるようになり、大文字小文字の混じった名前のルール(拒否のルールを含む)は効かなくなります。プラグインの置き場所の外を指すプラグインは、起動時に読み込まれなくなります。上げる前に、ルールの書き直しやプラグインの登録のし直しを準備します。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月23日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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