ゲームやスマートフォンの販売・買取の「ゲオ」や、リユースショップの「セカンドストリート」を展開するセカンドリテイリングが、社内システムへの不正アクセスを公表し、両ブランドのアプリやWebサービスを止めました。10月19日の第2報では、個人情報や機密情報の外部への漏えいは確認されなかったとしていますが、サービスの再開時期は決まっていません。同社の公式のお知らせ(第1報・第2報)をもとに整理します。
何が起きたか
株式会社セカンドリテイリング(本社・名古屋市)は2026年10月17日、10月15日に社内システムで第三者による不正アクセスを受けたことを確認した、と公表しました。同社は、2026年10月にゲオホールディングスから社名を変えたばかりです。
不正アクセスを確認したあと、必要な対策を取ったうえで、二次被害を防ぐため、10月17日21時から、セカンドストリートやゲオなどのアプリとWebサービスを止め、システムのメンテナンスに入りました。外部のセキュリティ専門機関と連携して、原因と影響の範囲を調べるとしています。
時系列
- 2026年10月15日(木): 社内システムで、第三者による不正アクセスを確認
- 2026年10月17日(土): 第1報を公表。21時から、アプリとWebサービスを停止してメンテナンス
- 2026年10月19日(月): 第2報で調査結果を報告。個人情報と機密情報の外部への漏えいは確認されず。サービスは停止を続け、再開は未定
止まっているサービス
止まっているのは、ブランドごとに次のサービスです。店舗の営業時間などに変更はなく、アプリを使わない店頭での買取は受け付けています。
第1報に載った、止めたアプリ・Webサービスの一覧出典: セカンドリテイリング「社内システムへの不正アクセスの発生について」(引用)
| ブランド |
止まっているアプリ・Webサービス |
| セカンドストリート |
セカンドストリートアプリ、セカンドストリートオンライン(通販)、店舗取り寄せ、宅配買取、出張買取、ブランド出張買取(電話では受付)、アプリを使った店舗での買取 |
| ゲオ |
ゲオアプリ、ゲオオンライン、ゲオオンラインストア(通販)、ゲオあれこれレンタル、宅配レンタル、宅配買取、アプリを使った店舗での買取 |
| ゲオモバイル |
ゲオモバイル UQ mobile オンラインストア、モバイル宅配買取、アプリを使った店舗での買取 |
| その他 |
ゲオ買取ロッカー・コンビニ買取、宅配型トランクルームの2nd STORAGE |
ITmedia NEWSは、セカンドストリートの公式サイトの案内として、宅配買取では査定結果の確認・承認や返却の手続き、買取代金の振り込みの手続きもできない一方、申し込み済みの集荷は指定の日時に行い、メンテナンスの前に通販で注文された商品も順に出荷すると伝えています。
第2報の調査結果
10月19日の第2報で、同社は外部の専門機関と進めた調査の結果を報告しました。
10月19日の第2報。漏えいは確認されず、サービスは停止を続ける出典: セカンドリテイリング「【第2報】社内システムへの不正アクセスに関する調査結果のご報告」(引用)
- データベースサーバーへの不審な外部接続や、直接のアクセスの形跡は無かった
- 個人情報と機密情報の外部への漏えいは、確認されなかった
- アプリとWebサービスは止めたまま、セキュリティ対策を強めている。再開の時期は未定で、順に再開する準備を進めている
一方で、どのシステムに、どの経路で入られたのか、ランサムウェアのような被害があったのかどうかは、第1報・第2報とも書かれていません。漏えいが「確認されなかった」のは、データベースサーバーへの接続の記録を調べた結果としての説明です。
影響する会社・しない会社
- 影響する: ゲオやセカンドストリートの通販、宅配買取、宅配レンタル、ゲオあれこれレンタルなどを使っている人です。宅配買取の査定の確認や代金の振り込みの手続きが進められないため、再開の案内を待つことになります。
- 影響する: 2nd STORAGEを、備品や書類の保管に使っている会社や個人事業主です。Webサービスが止まっているため、使い方は窓口に確かめます。
- 影響しない(現時点): 店舗での買い物や、アプリを使わない店頭での買取です。第2報の時点で、個人情報の外部への漏えいは確認されていません。
この1週間は、カーセンサーが不審なアクセスで全サービス停止 販売店のC-matchも再開未定や、電子書籍「Renta!」がサービス一時停止 不正アクセスの可能性で再開未定など、不正アクセスやその疑いで、顧客向けのサービスを丸ごと止める例が続いています。
情シスが今日やること
- 止める判断の決め方を確かめる。社内システムへの侵入が分かったとき、顧客向けのアプリやWebを止めるか、誰が・何を根拠に決めるか。今回は、確認から2日後の夜に止めています。止める範囲(アプリ・通販・受付)と、店舗のように止めない業務を、事前に分けておきます。
- 「漏れていない」と言える記録を残す。第2報は、データベースサーバーへの不審な接続や直接アクセスの形跡が無いことを根拠にしました。自社でも、データベースへの接続の記録や通信の記録を、調査に足る期間、改ざんされない所に残しているかを確かめます。
- 窓口を一本にする。同社は、店舗では詳しく案内できないとして、ブランドごとのメールの窓口に問い合わせを寄せています。現場が答えられない前提で、窓口と想定の問答を用意しておくと、現場の混乱を抑えられます。
- 便乗の連絡に注意する。社員が私用で使っている場合も含め、ゲオやセカンドストリートを名乗る返金や再開の案内のメール・SMSは、リンクを開かず、公式サイトのお知らせで確かめるよう呼びかけます。
今後の見通し
サービスの再開時期と、原因や侵入の経路は、まだ公表されていません。同社は、再開の目途が立ちしだい案内するとしています。続報が出たら、この記事に書き足します。