NTTテクノクロスは2026年10月15日、健康管理システム「HM-neo」の新バージョンを提供開始しました。健診結果や残業時間などをもとに、生成AIが従業員ごとの健康アドバイスを作成し、マイページに表示する機能を追加しました。新機能は既存サービスの付帯機能で、提供開始時点では追加費用がかかりません。
健診結果と勤務実態を、日々の健康助言に活用
「HM-neo」は、健診結果やストレスチェックなどの健康情報を一元管理するシステムです。今回の追加機能では、文章などを作成する生成AIを使い、個々の従業員の状況に応じた助言を届けます。
同社によると、助言の作成には健診結果や残業時間などの勤務実態を用います。歩行データも、取得・連携されている場合に活用します。歩行データが全利用者について使われるわけではなく、自社での取得・連携状況を確かめる必要があります。
助言の内容は、運動習慣の改善、生活リズムの見直し、食生活に関するものです。作成した助言は従業員のマイページに表示します。同社は、産業保健スタッフの活動を補い、個人に応じた健康情報を継続して提供する機能としています。
情シスと健康管理の担当部門が確認したいのは、自社で管理しているどの情報が助言に使われるかです。健診結果だけでなく勤務実態も用いるため、従業員への案内では、助言の内容とあわせて利用する情報を説明できるようにしておくとよいでしょう。
自社開発のChatTXを使用、提供条件は今後変更も
生成AIには、NTTテクノクロスが自社開発した「ChatTX」を活用します。同社によると、ChatTXはNTTグループのセキュリティポリシーに準拠します。
ただし、今回の発表には、AIへ渡す情報の保存期間や学習への利用、閲覧権限の詳細は書かれていません。セキュリティポリシーへの準拠という説明だけで、自社が確認すべきデータの扱いをすべて判断しないことが大切です。
追加費用がかからないのは、提供開始時点の条件です。今後の提供条件は変更される場合があります。社内で費用を説明する際は、将来も追加費用なしで使えると決めつけず、現時点の条件として伝える必要があります。
同社は今後、従業員向けサービスの拡充や、健康経営施策の実行・評価を支える機能強化を進めるとしています。今回提供された機能と、今後の方針は分けて捉えましょう。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 「HM-neo」を利用している会社です。新バージョンの適用状況と、生成AIによる助言機能を利用する条件を確認する対象になります。対象となる契約や旧バージョンからの切り替え方法は、発表には書かれていません。
- 影響する: 「HM-neo」で歩行データを取得・連携している会社です。そのデータも助言に活用されるため、健診結果や勤務実態とあわせて、利用する情報の範囲を確認したいところです。
- 影響しない: 「HM-neo」を利用していない会社は、今回の機能追加による自社環境の変更対象ではありません。他の健康管理サービスへの機能提供は、発表には書かれていません。
情シスが今日やること
- 利用状況と適用条件を確認する。 社内の契約台帳で「HM-neo」の利用有無と契約担当者を確認します。利用中なら、従業員への案内前に提供元へ新バージョンの適用状況、機能の利用条件、追加費用の条件を問い合わせます。管理画面の設定場所や有効化の手順は、発表には書かれていません。
- 助言に使う情報を担当部門と整理する。 人事・総務と産業保健スタッフに、健診結果、残業時間などの勤務実態、歩行データの取得・連携状況を確認します。利用開始を判断する前に、自社で何が助言に使われるのかを一覧にします。
- データの扱いに関する未確認事項を問い合わせる。 情報管理の担当者と、AIへ渡す情報の範囲、保存期間、学習への利用、閲覧権限を確認項目にします。社内で利用方針を決める前に、提供元から説明を受け、確認結果を残します。
- 従業員への説明をそろえる。 社内案内の前に、人事・総務と産業保健スタッフへ、助言がマイページに表示されることと、その内容を共有します。問い合わせ先も決め、AIの助言機能と産業保健スタッフによる支援を混同しない説明に整えます。