Metaが企業向けの商用利用規約を更新するにあたり、企業のサイトの内容をクローラーで集め、AIの学習にも使えると読める一文が、海外で話題になりました。10月18日時点の更新後の規約では、その内容を使える範囲を、この規約に基づくMetaの製品・サービス・機能に限る書き方になっています。更新後の規約は10月30日から有効です。
何が話題になったのか
Metaは、事業や商用の目的でMetaの製品を使う会社に向けた「商用利用規約」を更新し、10月30日から有効にすると案内しています。更新後の規約には、企業のサイトをMetaがクローラーで集めることを許可する一文があります。この一文が、企業のサイトの内容をAIの学習に使える許可とも読めるとして、海外で話題になりました。
10月18日時点の規約の文言
Metaの規約のページで、10月30日から有効になる更新後の規約を確かめました。英語版の該当の部分は次のとおりです。
Metaの更新後の商用利用規約(英語版)。クロールの許可と、使える範囲の一文出典: Meta(Meta Commercial Terms)(引用)
企業(利用者)は、Metaが自動のソフトウェア(スクレーパー、ボット、クローラーなど)で、企業の商品やサービスに結び付いたドメイン・ウェブページ・URLにアクセスし、集め、定期的に更新を取ることを許可する、とあります。そのうえで、Metaはその内容を「提供、開発、改善、研究、トレーニング、完全性の維持」に使えるとしています。
ただし、使える範囲は「この商用利用規約とその他の補足規約に基づき提供される、Metaの製品・サービス・機能」に限る書き方です。日本語版の更新後の規約も、同じ範囲の書き方になっています。つまり、「トレーニング」の文言そのものが消えたのではなく、どの製品のために使うかを絞った形です。
同じ発表は、TECHNOVAの記事でも取り上げています。暮らしの目線では、西のITメディアのMetaの新規約、あなたのサイトも自動収集の対象に?があります。
影響する会社・しない会社
- 影響する: Metaの製品を事業や商用の目的で使う会社。規約は、広告の利用、製品の販売、ページやグループの管理、効果測定のサービスの利用などを例に挙げています
- 影響する: Metaの広告やページ、カタログに、自社のサイトのドメインを結び付けている会社。クロールの許可の対象になりうるのは、そのサイトです
- 影響しない: Metaの製品を事業や商用の目的で使っていない会社。今回の規約は、商用の利用に適用されるものです
情シスが今日やること
- Metaの事業用のアカウントを洗い出す。 広報・マーケと、Metaの広告やページを誰がどのアカウントで運用しているかを確かめます。持ち主のはっきりしないアカウントがないかも見ます。
- 結び付けたドメインを一覧にする。 広告やページ、カタログに結び付けた自社のサイトのドメインと、その中に何を公開しているかを書き出します。
- 公開ページに置く情報を見直す。 公開してはいけない資料や、会員だけに見せる前提の情報が、ログインなしで見られる場所にないかを確かめます(編集部の補足)。
- 法務と規約の変更点を確かめる。 10月30日から有効になる更新後の規約を、自社の方針と合うか法務と読み合わせます。
規約の一文は、気づかないうちに同意したことになりがちです。広告やSNSのアカウントと、結び付けたドメインの持ち主を決めておく考え方は、広報・マーケと情シス:SNS・ドメイン・広告アカウントの持ち主は誰?でもまとめています。