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Firefox 159で脆弱性167件を修正 ThunderbirdはNTLM情報の漏えいも

Mozillaは10月27日(米国時間)、Firefox 159とESR 153.6・115.44、Thunderbird 159・153.6で直した脆弱性を公表しました。Firefox 159は167件ですが、増えたのは数え方の変更が大きな理由です。急ぎたいのはWindowsのThunderbirdで、細工したメールを表示しただけでNTLMの認証情報が外へ渡るおそれのある脆弱性が直っています。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆編集部が確認:
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Firefox 159で脆弱性167件を修正 ThunderbirdはNTLM情報の漏えいも

この記事のまとめ

  • Mozillaの勧告によると、Firefox 159で直った脆弱性は167件で、重要度はhighが108件、moderateが52件、lowが7件です。criticalと、悪用の記載はありません。
  • Firefox 158の77件から倍増したのは、メモリー安全性の不具合をまとめて1つのCVEにする出し方をやめ、不具合ごとに番号を付けるようになったためでもあります。
  • Thunderbird 159と153.6では、メール向けの部分だけの脆弱性が7件直りました。そのうち2件は、Windowsで細工したメールを表示しただけで、攻撃者のSMBサーバーへNTLMの認証情報を送ってしまうものです。
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Firefox 159で直った脆弱性は167件。前の版の2倍を超える数ですが、急ぎたいのはむしろWindowsで使っているThunderbirdのほうかもしれません。細工したメールを表示しただけで、攻撃者のサーバーへNTLMの認証情報を送ってしまうおそれのある脆弱性が、Thunderbird 159と153.6で直っています。

Mozillaは10月27日(米国時間)、Firefox 159、Firefox ESR 153.6と115.44、Thunderbird 159と153.6の5本の勧告を出しました。どの勧告にも、悪用されたという記載はありません。

167件に増えたのは、数え方が変わったから

Firefox 159の勧告(MFSA 2026-118)に並ぶ167件の内訳は、highが108件、moderateが52件、lowが7件です。criticalはありません。

製品と版 勧告 件数 high moderate low
Firefox 159 MFSA 2026-118 167 108 52 7
Firefox ESR 153.6 MFSA 2026-120 145 95 44 6
Firefox ESR 115.44 MFSA 2026-119 80 72 7 1
Thunderbird 159 MFSA 2026-121 173 113 53 7
Thunderbird 153.6 MFSA 2026-122 154 100 48 6

数が跳ね上がったのには、理由があります。Mozillaは勧告の冒頭で、社内で見つけたメモリー安全性の不具合を1つのCVEにまとめる出し方をやめ、不具合ごとに番号を付けると書いています。前の版のFirefox 158は77件でした(Firefox 158の記事)。件数だけを並べて「危険が倍になった」と読むのは、早とちりでしょう。

MozillaのMFSA 2026-118の冒頭。Security Vulnerabilities fixed in Firefox 159、公表日October 27, 2026、Impactはhigh、製品はFirefox、修正版はFirefox 159。注記に、社内で見つけたメモリー安全性の脆弱性をまとめて1つのCVEにすることをやめ、不具合ごとに勧告を出すようにしたと書かれ、その下に最初の1件CVE-2026-117860(DOM: Navigationでの同一オリジンポリシーのバイパス、high)が続く
Firefox 159の勧告の冒頭。重要度はhighで、不具合ごとに番号を付ける出し方に変えたと注記がある出典: Mozilla「Security Vulnerabilities fixed in Firefox 159(MFSA 2026-118)」(引用)

中身を見ると、解放したメモリーを使ってしまうuse-after-freeが85件と半分を占めます。境界の条件の誤りが21件、サンドボックスの外へ出られるものが13件。ESR 153.6の145件は、すべてFirefox 159の167件に含まれていました。

Thunderbirdは、メールを表示しただけで外へつながる

Thunderbirdの勧告には、Firefoxと共通の不具合のほかに、メールソフトの部分だけの脆弱性が7件あります。7件とも、159と153.6の両方で直りました。

いちばん気になるのは、表示だけで起きる2件です。CVE-2026-118176は、mailbox:のURLがWindowsのネットワーク共有を開かないようにする仕組みを、長い形式のUNCパスですり抜けるもの。細工したメールを表示すると、攻撃者が選んだSMBサーバーへ接続し、Windowsのアカウント名とNTLMの認証データを渡してしまいます。Mozillaは、それがパスワードのオフライン解析やリレー攻撃に使われうると書いています。

MozillaのMFSA 2026-121のうち、CVE-2026-118176の項目。題はBypass of remote UNC path restriction in mailbox: URLs、重要度high。説明には、mailbox:のURLがリモートのWindowsネットワーク共有のファイルを開かないようにする確認が、長い形式のUNCパスですり抜けられ、細工したメールを表示すると攻撃者の選んだSMBサーバーへ接続し、Windowsのアカウント名とNTLMの認証データを渡しうること、それがオフラインのパスワード解析やリレー攻撃に使われうること、影響はWindowsのThunderbirdだけであることが書かれている
Thunderbird 159の勧告のCVE-2026-118176。メールの表示で外部のSMBへつながりうる出典: Mozilla「Security Vulnerabilities fixed in Thunderbird 159(MFSA 2026-121)」(引用)

もう1件のCVE-2026-118174は、OpenPGPの鍵の添付ファイルを使います。Thunderbirdは鍵の取り込みを勧めるため添付を自動で読み込みますが、送り手が添付を外部のURLに向けておくと、利用者が何もしなくてもそのURLを読みに行っていました。Windowsでは、行き先がネットワーク共有ならNTLMの認証情報が漏れます。

残りの5件も、カレンダーの検索、RSSのフィード、Matrixのチャットで、行き先をローカルのファイルやネットワーク共有に向けさせる不具合が中心です。返信や転送のときに、同じフォルダーの別のメールの中身が混ざる不具合(CVE-2026-118175)もありました。NTLMが漏れるのはどれもWindows版だけで、macOSとLinuxでは影響の出方が違うとされています。

159で変わる、管理者が見ておく設定

リリースノートには、社内の決まりに触れそうな変更が2つあります。

まずはAIチャットボットです。ページを要約させたとき、ページの本文ではなく、ページのアドレスをチャットボットの提供元へ送る形に変わりました。社内システムのURLに、案件名や番号が入っていることもありますよね。社外のチャットボットを認めていない会社は、ポリシーで止めておくと説明がしやすくなります。AIControlsのSidebarChatbotをblockedにするか、AIChatbotで要約の候補(Summarize)を外す方法があります。

もう一つはショートカットです。開いているタブの検索がCtrl+Shift+A(macOSはCmd+Shift+A)になり、アドオンとテーマの画面はCtrl+Shift+F(macOSはCmd+Shift+E)に移りました。昔の操作で拡張機能の画面を開いていた人からは「タブの一覧が出る」と問い合わせが来そうです。

管理者向けの変更の一覧も出ていますが、3件ともFirefox Enterpriseだけの項目でした。通常のFirefoxとESRのポリシーは、今回は変わっていません。

対象の会社と、急ぐ順

  • 社員がWindowsでThunderbirdを使っている会社は、最初に手を付けたいところです。159か153.6より前の版では、メールを表示しただけでNTLMの認証情報が外へ出るおそれがあります。
  • パソコンでFirefoxを使っている会社も対象です。通常版は159へ、ESR 153系の利用者は153.6へ上げます。
  • Windows 7〜8.1やmacOS 10.12〜10.14でESR 115を使い続けている会社は、115.44が修正版です。ESR 115が動くのはこれらのOSだけだと、リリースノートは書いています。
  • スマートフォンのFirefoxは対象外です。

社内のFirefoxとThunderbirdを上げる段取り

  1. 端末ごとの版を集めます。Intuneなどの管理ツールのアプリ一覧か、各端末のabout:supportで、Firefox 159.0、ESR 153.6.0、115.44.0、Thunderbird 159.0、153.6.0に届いているかを見ます。
  2. ポリシーで更新を止めていないかを見ます。DisableAppUpdateを有効にしている、AppUpdatePinで版を固定している、AppUpdateURLで自社の配布サーバーを指している、のどれかなら、自動では上がりません。GPOやIntuneで新しいインストーラーを配ります。
  3. WindowsのThunderbirdを先に上げます。あわせて、境界のファイアウォールで、社内から外へ出るSMB(TCP 445番)を止めているかも確認します。止めてあれば、同じ型の不具合が次に見つかっても、認証情報の行き先がありません。
  4. AIチャットボットの扱いを決め、必要ならAIControlsかAIChatbotのポリシーを配ります。
  5. ヘルプデスク向けに、アドオンの画面のショートカットが変わったことを一言、案内しておきます。
  6. Linuxの端末は、ディストリビューションのパッケージで更新が届きます。届く日は各社で違うので、パッケージの版を見て判断します。

Firefoxの件数は、これから毎月この水準で出てくるはずです。数に驚くより、版をそろえる段取りを一度作っておくほうが、来月の作業はずっと楽になります。

よくある質問

QThunderbirdでリモートコンテンツを読み込まない設定にしていれば、心配はいりませんか。

ACVE-2026-118174は、OpenPGPの鍵の添付ファイルを外部の添付として扱わせ、その設定をすり抜けて任意のURLを読み込ませるものだとMozillaは説明しています。設定だけでは防げないため、159か153.6に上げます。

QAndroidやiOSのFirefoxも、今回の更新の対象ですか。

A10月27日の5本の勧告は、パソコン向けのFirefoxとThunderbirdだけです。Firefox for Androidの158.0.2と、Firefox for iOSの156.1は、その前に別の勧告(MFSA 2026-116・117)が出ています。

出典・参考

編集部が確認:。確認した監修者は、この下に載せています。

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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