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Apache Traffic Serverに15件の欠陥 要求の密輸など

Apacheのキャッシュと逆向きのプロキシのソフトApache Traffic Serverで、15件の脆弱性が9.2.16・10.1.5・10.2.1で直りました。11件は標準の機能にあり、プラグインを使っていなくても当たります。実験的なmagickのプラグインは、既定の設定で認証なしに操られるCVSS 10.0の欠陥です。上げる先と、使っていないプラグインの外し方を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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Apache Traffic Serverに15件の欠陥 要求の密輸など

この記事のまとめ

  • Apache Traffic ServerのPMCは日本時間10月21日、15件の脆弱性を公表し、9.2.16・10.1.5・10.2.1で直したと知らせました。すべての対象の版の利用者に、すぐに上げるよう求めています。
  • 11件は標準の機能にあります。要求の密輸(つながりの中で要求の区切りを読み違えさせる攻撃)や、HTTP/2で裏のサーバーの作業の枠を使い切らせる欠陥、相互認証の確かめの漏れなどです。
  • 実験的なプラグインのmagickは、既定の署名なしの設定で、認証なしの利用者がImageMagickのconvertの引数を操れる欠陥で、CVSS 3.1で10.0です。使っていない実験的なプラグインは、読み込みの設定から外します。
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キャッシュと逆向きのプロキシ(利用者とWebのサーバーのあいだに立って中継する仕組み)のソフト「Apache Traffic Server」で、15件の脆弱性が直りました。Apache Traffic ServerのPMC(開発の運営の委員会)が日本時間2026年10月21日に公表し、9.2.16・10.1.5・10.2.1で直したと知らせています。

すべての対象の版の利用者に、できるだけ早く9.2.16・10.1.5・10.2.1に上げるよう求めています。15件のうち11件は標準の機能にあり、プラグインを使っていなくても当たります。

図解。題はApache Traffic Serverの15件、どこにある欠陥か。10月21日に公表され9.2.16・10.1.5・10.2.1で直った。実験的なプラグイン3件: magick(critical・CVSS 10.0、既定の署名なしの設定で認証なしの利用者がImageMagickのconvertの引数を操れる)、wasm(critical・8.2、解放したメモリの使用など、対象は10.xだけ)、tsmemcache(moderate・9.0、認証なしで共有のキャッシュを読み書き・削除できる)。標準の機能11件: 要求の密輸・応答の読み違い4件、HTTP/2で裏のサーバーの作業の枠を使い切らせる2件、TLS・相互認証2件、そのほか3件(記録のあふれ、トレーラーの削除での停滞、NULLの参照での停止)。標準のプラグイン1件: origin_server_auth(moderate・10.0、利用者が選んだAWSの要求のヘッダーにプロキシのIAMの権限で署名させられる)。上げる先は9.xが9.2.16以降、10.1.xが10.1.5以降、10.2.xが10.2.1以降。例外として、トレーラーの削除の欠陥は9.2.16に修正が無く、9.xはdrop_chunked_trailersを有効にしたときだけ当たる。まとめ: 標準の機能の欠陥が11件あり、プラグインを使っていない会社も上げる対象
Apache Traffic Serverの15件。標準の機能が11件、プラグインが4件作成: 編集部 / もとの資料: Apache Traffic Server PMC「[SECURITY] Multiple vulnerabilities fixed in Apache Traffic Server 9.2.16, 10.1.5 and 10.2.1」

公表された15件

メールの「Severity」はASFの評価の区分で、CVSSの値は別に付いています。区分とCVSSが合わないものもあります。

CVE どこ ASFの評価 CVSS 3.1 中身
CVE-2026-111813 実験的なプラグイン magick critical 10.0 既定の署名なしの設定で、認証なしの利用者がImageMagickのconvertの引数を操れる
CVE-2026-111804 実験的なプラグイン wasm critical 8.2 解放したメモリの使用と、確かめていない統計のIDをそのまま渡す。対象は10.xだけ
CVE-2026-111811 実験的なプラグイン tsmemcache moderate 9.0 認証なしで、共有のキャッシュをネットワーク越しに読み書き・削除できる
CVE-2026-111812 プラグイン origin_server_auth moderate 10.0 利用者が選んだAWSの要求のヘッダーに、プロキシのIAMの権限で署名させられる
CVE-2025-31699 標準の機能 important 8.9 本文を送りきっていない接続を使い回し、要求の密輸ができる
CVE-2025-55702 標準の機能 important 8.7 Expect: 100-continueで読まなかった本文を、次の要求として読む
CVE-2026-111816 標準の機能 important 9.3 壊れた302の応答を通してしまい、キャッシュの汚染などにつながる
CVE-2026-111805 標準の機能(HTTP/2) important 8.6 短く切ったContent-Lengthで、裏のHTTP/1.1のサーバーの作業の枠を使い切らせる
CVE-2026-111808 標準の機能(HTTP/2) important 8.6 DATAのフレームの詰め物の扱いで、同じく作業の枠を使い切らせる
CVE-2026-111814 標準の機能(TLS) important 10.0 既定の接続の共有の設定で、別のクライアント証明書で認証した接続を使い回す
CVE-2026-111815 標準の機能(TLS) important 10.0 TLSの再開で、SNIをまたいだときに、求められたクライアント証明書を確かめ直さない
CVE-2026-111810 標準の機能 important 7.5 内部用のヘッダーを消すたびに記録を書き、記録があふれる。対象は9.2.15・10.1.4・10.2.0
CVE-2026-111809 標準の機能 moderate 9.3 Content-LengthやTransfer-Encodingを付けたHEADの要求で、要求の密輸ができる
CVE-2026-111817 標準の機能 moderate 5.3 チャンクのトレーラーを消して中継すると、タイムアウトまで止まる
CVE-2026-112381 標準の機能 moderate 5.9 条件が重なると、NULLの参照で落ちる。対象は9.2.15・10.1.4・10.2.0

対象の版は、多くが9.0.0〜9.2.15、10.0.0〜10.1.4、10.2.0です。wasmの欠陥は10.xだけ、記録のあふれとNULLの参照は9.2.15・10.1.4・10.2.0だけ、トレーラーの欠陥は9.2.5以降が対象です。

実験的なプラグインは、使っていなければ当たらない

magick、wasm、tsmemcacheの3つは、実験的(experimental)なプラグインです。使っていなければ、この3件は当たりません。

最も重いmagickの欠陥は、既定の署名なしの設定で、認証なしの利用者が、画像を変換するImageMagickのconvertの引数を操れるものです。CVSS 3.1とCVSS 4.0のどちらでも10.0です。署名ありの設定で当たるかどうかは、メールに書かれていません。

tsmemcacheは、認証なしで共有のキャッシュを読み書き・削除できる欠陥です。キャッシュに入った応答を書き換えられると、ほかの利用者に偽の内容が返る恐れがあります(当社の見立て)。

9.2.16に修正が入っていない1件

チャンクのトレーラーを消すときの停滞(CVE-2026-111817)は、9.2.16に修正が入っていません。9.x系では、トレーラーを消す設定(proxy.config.http.drop_chunked_trailers)は既定でオフで、有効にしているときだけ当たるとしています。10.x系では既定でオンなので、10.1.5か10.2.1に上げます。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: Apache Traffic Serverを、社内や自社のサービスの逆向きのプロキシやキャッシュに使っている会社です。対象の版なら、プラグインを使っていなくても11件が当たります。
  • 影響する: magick、wasm、tsmemcacheのいずれかのプラグインを読み込んでいる会社です。とくにmagickは、既定の設定のまま外に出していれば、認証なしで突かれる恐れがあります。
  • 影響する: origin_server_authのプラグインで、AWSへの要求に署名させている会社です。プロキシのIAMの権限が悪用される恐れがあります。
  • 影響する: 裏のサーバーへの接続にクライアント証明書を使っている会社や、SNIごとにクライアント証明書を求める設定の会社です。TLSの2件が当たります。
  • 影響しない: Apache Traffic Serverを使っていない会社です。ただし、ほかの製品やCDNの中で使われていることがあるので、委託先や製品の提供元にも確かめます(当社の見立て)。

情シスが今日やること

  1. 使っているかを確かめます。 社内のサーバーの一覧で、Apache Traffic Server(traffic_server)が動いていないかを見ます。逆向きのプロキシやキャッシュを委託している場合は、委託先に使っているかと版を聞きます。
  2. 版を上げる計画を立てます。 9.x系は9.2.16以降、10.1.x系は10.1.5以降、10.2.x系は10.2.1以降に上げます。9.x系でdrop_chunked_trailersを有効にしていれば、10.x系への移行も考えます。
  3. 読み込んでいるプラグインを見直します。 plugin.configやremap.configで、magick、wasm、tsmemcache、origin_server_authを読み込んでいないかを確かめます。使っていない実験的なプラグインは外します。
  4. magickを使っているなら急ぎます。 既定の署名なしの設定で外に出していないかを確かめ、上げるまでのあいだは、そのプラグインを通る経路を外から使えないようにできないかを考えます(当社の見立て)。
  5. 記録と相互認証を見張ります。 上げるまでのあいだ、記録の量が急に増えていないか、裏のサーバーへのクライアント証明書の使い分けが想定どおりかを確かめます。

よくある質問

Qプラグインを使っていなければ、上げなくてよいですか。

Aいいえ。15件のうち11件は標準の機能にあり、プラグインを使っていなくても当たります。対象の版を使っていれば、9.2.16・10.1.5・10.2.1以降に上げます。

Q9.2.16に上げれば、全部直りますか。

A1件(CVE-2026-111817、チャンクのトレーラーを消すときの停滞)は、9.2.16には修正が入っていません。9.x系では、この欠陥はdrop_chunked_trailersを有効にしているときだけ当たり、既定ではオフです。10.x系は既定でオンなので、10.1.5か10.2.1に上げます。

Q深刻度の「important」と、CVSSの10.0が合わないのはなぜですか。

Aメールの「Severity」は、ASFの評価の区分です。CVSSの値と別に付いていて、たとえばCVE-2026-111814はimportantですが、CVSS 3.1では10.0です。対応の順番は、自社での使い方とあわせて決めます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月23日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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