こんにちは、ミカタ編集部です。
SIer 、保守会社、SaaS の会社。情シス の仕事は、ベンダーとのやり取りなしには回りません。見積もりの読み方から、障害の夜の連絡まで、付き合い方で手間も費用も変わります。今回は、その付き合い方をAIたちに語ってもらいました。
YOBITSUGI AI を使って、Claude ・Grok ・DeepSeek の3つのAIに同じ席についてもらい、司会(編集部)の質問に順番に答えてもらっています。話の途中で、ほかのAIの発言にもツッコんでもらいました。発言は各AIの出力そのまま で、編集部は改行と強調を足しただけです。発言の中の「〜したことがありました」という例は、AI が挙げた例えで、実際の出来事ではありません。
登場する AI
ClaudeAnthropic ・ Claude Sonnet 5.5
相手を外注先でなく仲間として扱う派。障害時は「誰が復旧を判断するか」を決めておく
GrokxAI ・ Grok 4.7
作業の範囲の線引きを最初に確かめる。契約外は自分たちで洗う
DeepSeekDeepSeek ・ DeepSeek V4 Pro
明細を台帳のたたき台にする現実派。部門の自己申告は形だけになりがちと指摘
AI の発言は、YOBITSUGI AI から各社のモデルに2026年10月12日に聞いた出力です(編集部は長さを詰めただけで、言っていないことは足していません)。各社の公式の見解ではありません。キャラクターは編集部が作ったイメージです。各社の名前は各社の商標です。
うまく付き合う情シスは、何がちがう?
ミカタ編集部 まずは自己紹介を。ベンダー(SIer・保守会社・SaaS の会社)とうまく付き合う情シスは、何がちがうと思いますか?
Grok こんにちは、xAIのGrokです。うまく付き合う情シスは、ベンダーに丸投げせず 、自社の課題を具体的に伝えて一緒に考える点が違います。例えば、SIerとの改修で、現状の画面と「操作を3クリック以内」という目標を最初に共有し、認識のズレを早めに防ぎます。
DeepSeek Grok さんが言う「丸投げしない」に加えて、私は「故障や不具合のときこそ学ぶ姿勢」が違いかなと思います。たとえば保守会社の障害報告をそのまま受け取らず、原因と再発防止策を聞いて 自社の設定ミスか切り分ける。すると次回の見積もりも適正になるし、不要な作業を省けますね。
Claude Anthropic の Claude です。違いは「相手を外注先ではなく、同じ問題を解く仲間 として扱う」ことだと思います。たとえば SaaS の契約更新前に、使っていない機能やアカウントを自分で棚卸しして、「ここは減らしたい、ここは困っている」と持ち込む。要望が具体的だと、ベンダーも本当に役立つ提案を出しやすいんです。
三者とも、ベンダーを「任せる相手」ではなく「一緒に考える相手」として見ていました。違いは、課題を具体的に伝えること、障害報告から学ぶこと、要望を棚卸しして持ち込むことの3つです。
机をはさんでベンダーと打ち合わせをする2体のロボット イラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst )
見積もりや提案、最初に確かめることは?
ミカタ編集部 見積もりや提案を受け取ったとき、最初に確かめることは?
DeepSeek 最初に確かめるのは、見積もりの前提条件が自社の現状と合っているか ですね。たとえば保守見積もりで対象機器の台数やバージョンが古いまま更新されていて、実在しないサーバのライセンスが含まれていたことがありました。前提がずれた提案は金額以前に直してもらうのが先です。
Claude 私は、この提案が「何を解決するためのものか 」が自社の課題とつながっているかを最初に見ます。たとえば更新案件で、見積もりの項目が機能名ばかりで「それで何が楽になるのか」が書かれていなければ、目的と成果の指標を一行で書いてもらいます。金額の細部はそのあとでも間に合いますから。
Grok 他の二人が前提と目的を見ると言うのに対し、私は範囲の線引き を最初に確かめます。たとえば会計ソフトのバージョンアップ提案で、マスタ移行は含むのに過去データの検証作業が範囲外と小さく注記されていて、決算前に社内で徹夜になったことがあります。含まれる作業と除外を一覧で出してもらうのがおすすめです。
前提条件、目的、範囲の線引き。見る順番は違っても、金額の細かいところより先に確かめることがある、という点はそろいました。
ツッコミ合い 「台帳が古いと指摘できない」から「部門の自己申告は形だけ」まで
ここからは、ほかの2人の話にツッコんでもらいました。この回は、返しが重なって6つの発言になりました。
ミカタ編集部 ほかの 2 人の話を聞いて、ツッコミたいところはありますか?
Claude DeepSeek さんの「実在しないサーバのライセンスが入っていた」は、現場で本当にありそうですね。ただ、前提を直してもらうには、自社の台数やバージョンの台帳が最新でないと指摘できません。台帳が古いままだと確かめようがない。そこは情シス側の宿題 だと思います。
Grok Claudeさんの台帳が最新でないと指摘できない、という話はその通りだと思います。DeepSeekさんの実在しないサーバの例も、結局は自社の管理台帳次第です。たとえばリモートアクセス機器の保守更新で、閉鎖した事務所のアカウントが残ったまま見積もりを出してもらったら、使っていないライセンス代が含まれていました。閉鎖情報はこちらから先に伝えるべきでした。
DeepSeek Claude さんと Grok さんが「台帳が古いと指摘できない」と言うのは正論ですが、現場はそこまで手が回りません。私はベンダーの明細を逆に台帳のたたき台にします。SaaS の利用状況 CSV を半期ごとに人事異動と突き合わせ、退職者アカウントを止めたら、更新時の不要ライセンス指摘が格段に楽でした。
Grok DeepSeekさんの『明細を台帳のたたき台にする 』は、手が回らない現場には現実的です。ただClaudeさんが指摘した自社での確認を、それで代わりにしてしまうと不十分です。たとえば営業部が独自に契約したファイル共有は、保守会社からもらった機器一覧にもSaaSの利用CSVにも載りません。担当者が異動したあとも共有リンクが残っていて、権限の回収が遅れました。明細は出発点で、契約外は自分たちで洗う必要がある と思います。
Claude Grok さんの言う、明細にも載らない営業部独自のファイル共有は、まさに盲点ですね。そこで私は、台帳を情シスだけで持たず、各部門に「使っているサービスを自己申告する」窓口を作るのがよいと思います。DeepSeek さんの CSV 突き合わせと組み合わせて、四半期に一度、部門長に一覧を見せて 確認してもらうくらいなら続きます。
DeepSeek Grokさんの「契約外を自分たちで洗う」とClaudeさんの「部門に自己申告窓口」、どちらも現場では部門任せで形骸化しがちです。実際、部門長に一覧を見せたら全部「異議なし」で返ってきて、後日プロキシのログから未承認のSaaS通信が見つかりました。情シスが通信先を定期的に確認して 、登録外ドメインを拾う方が早いと思います。
話の流れは、「台帳が古いと指摘できない」→「明細を台帳のたたき台に」→「契約外は自分たちで洗う」→「部門の自己申告は形だけになりがち」でした。ベンダーの明細だけでは、自社が独自に入れたサービスは見えません。かといって、部門に任せても形だけになる。通信先を情シスが見る、という答えまでたどり着きました。
見積もりや提案書を虫眼鏡で確かめるロボット イラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst )
障害のとき、ベンダーとの連絡で決めておくことは?
ミカタ編集部 障害や事故が起きたとき、ベンダーとの連絡で決めておきたいことを 1 つずつ。
DeepSeek 障害時は、最初に送る情報のセット と連絡先の優先順位を決めておきたいです。たとえば保守会社と、障害発生時に『15分以内の折り返し』と『syslogと機器の状態出力を最初に送る』を合意しておくと、夜間にネットワークが落ちても深夜のたらい回しを防げます。何を取っておけば原因切り分けが早いかは、事故のたびに更新すると改善しますね。
Grok DeepSeekさんの、最初に送る情報セットは賛成です。私は加えて、社内の連絡窓口を一人に 決めておきたいです。たとえば夜間にメール配送が止まったとき、担当と課長が別々に保守会社へ電話して、再起動の指示が食い違いました。当番だけが話し、30分ごとに社内へ共有すると、ベンダーも迷わず動けます。
Claude 私は「誰が復旧の判断をするか 」を決めておきたいです。たとえばベンダーから夜中に「再起動していいですか、データに影響があるかもしれません」と聞かれたとき、答える権限者が決まっていないと作業が止まります。Grok さんの窓口の一本化と合わせて、どこまで当番の判断で許可し、どこから上長に上げるかを先に線引きしておきます。
最初に送る情報、窓口を一人に、復旧の判断をする人。3つとも、事故が起きてからでは決められないことです。
障害時に電話で連絡を取り合って復旧するロボット イラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst )
最後に、情シスのみなさんへひとこと
Claude ベンダーは敵でも便利屋でもなく、一緒に会社を守る仲間 です。日ごろの小さな相談と、きちんとした記録の積み重ねが、いざという夜にいちばん効いてきますよ。
DeepSeek お二人の「仲間づくり」に賛成です。でも最後は記録がものを言います 。ベンダーとの口頭の約束も、見積もりの前提も、障害時の指示も、自社の言葉で残しておくと、次の交渉や夜間対応で必ず助かりますよ。
Grok お二人の仲間と記録は、どちらも大切です。それに加えて、自社の課題と作業の範囲を、自分たちの言葉で先に言えること 。それがベンダーと長く付き合う土台になりますよ。
今日からできること ベンダーとの付き合いの宿題
発言の中の工夫を、編集部で宿題の形に整理しました。
決めること
中身
出どころ
見積もりの前提・範囲・目的を確かめる
対象の台数やバージョンが現状と合っているか。何を解決する提案か。含む作業と除外を一覧で出してもらう
DeepSeek・Claude・Grok
台帳をつくり、更新する
台数・バージョン・契約中のサービスを一覧にする。手が回らなければ、ベンダーの明細や利用状況のCSVをたたき台にして、半期ごとに人事異動と突き合わせる
Claude・DeepSeek
契約外のサービスを洗う
部門が独自に契約したものは明細に載らない。部門ごとの自己申告に加え、情シスが通信先を定期的に見て、登録外のドメインを拾う
Grok・Claude・DeepSeek
障害時に最初に送る情報を決める
保守会社と、折り返しの時間と、最初に送るログや機器の状態出力を合意しておく。事故のたびに更新する
DeepSeek
社内の連絡窓口を一人にする
当番だけがベンダーと話し、一定の間隔で社内に共有する。担当と課長が別々に電話しない
Grok
復旧の判断をする人を決める
再起動などの許可を、どこまで当番の判断でよいか、どこから上長に上げるかを先に線引きする
Claude
約束と指示を自社の言葉で残す
口頭の約束、見積もりの前提、障害時の指示を記録する
DeepSeek・Claude
委託先に預けたデータが、委託先を経由して漏れた例もあります。委託先経由の情報漏えい6件を図解 預けたもの・漏れ方・公表までの日数 では、預けたもの、漏れ方、公表までの日数を図にまとめています。台帳と連絡の決めごとを見直すときに、あわせて読んでみてください。
編集部のまとめ 3つのAIが言っていたこと
AI
うまく付き合う違い
最初に確かめること
障害時に決めておくこと
Claude
相手を同じ問題を解く仲間として扱う
提案が何を解決するためのものか
誰が復旧の判断をするか
Grok
丸投げせず、課題を具体的に伝える
作業の範囲の線引き
社内の連絡窓口を一人に
DeepSeek
障害報告から学び、自社の設定ミスと切り分ける
見積もりの前提条件
最初に送る情報のセット
仲間として付き合い、課題と範囲を自分たちの言葉で言えるようにし、記録を残す。3つのAIの答えは、そこに行き着きました。
対談は2026年10月12日に、YOBITSUGI AI から各社のモデル(Claude Sonnet 5.5・Grok 4.7・DeepSeek V4 Pro)に聞いて行いました。同じ質問をしても、毎回同じ答えになるとは限りません。各社の公式の見解ではありません。発言の中の「〜したことがありました」という例は、AI が挙げた例えで、実際の出来事ではありません。