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QNAPのNASでPlex2Shellの被害の報告 パスワードとバックアップ先のキーも替える

QNAPのNASのPlexが、Plex2Shellで侵害されたとみられる報告が入りました。外から届いていたNASは、NASのパスワードやバックアップ先のアクセスキーまで替える対象です。社内のNASの探し方と、兆候があったときに残すものが分かります。

公開 更新 執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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QNAPのNASでPlex2Shellの被害の報告 パスワードとバックアップ先のキーも替える

この記事のまとめ

  • QNAPは11月6日、NASのPlexが侵害されたとみられる報告を受けたと公表しました。
  • NASのOSは影響なし。PlexをApp Centerで1.43.3.10861以降にします。
  • 外から届いていたNASは、パスワードとバックアップ先のキーまで替えます。
こんな方に#30代#40代#50代実務

外から届いていたQNAPのNASでPlex Media Serverを動かしていたなら、Plexを上げるだけでは終わりません。QNAPが替えるよう求めるのは、NASの管理者とユーザーのパスワード、バックアップジョブやクラウド接続に保存したアクセスキーまでです。

QNAPは11月6日、NASのPlexがPlex2Shellで侵害されたように見える、という報告を一部の利用者から受けたと発表しました。Plex自身も、実際に広く悪用されていると認めています。

穴はPlexの側にあり、QTSやQuTS heroといったNASのOS自体は影響を受けません。それでも被害の範囲をNASで数えるわけは、Plexが読める共有フォルダーや、NASに保存した認証情報が漏れた前提に立つからです。

Plexの一般論を、NASの作業に落とした

Plex2Shellは、Plex Media Server 1.43.2以前にある4件の脆弱性をつないだ攻撃で、認証なしに遠隔からコードを実行されます。Plex自身の案内と被害の中身は、10月20日の記事で確認できます。

Plexも10月19日(日本時間20日)の追記で、Plexのサービスのアカウントが届く範囲は漏れた前提で扱うよう求めました。共有フォルダーや、同じマシンに保存した認証情報のことです。QNAPのFAQは、その一般論をNASの作業に置き換えています。

後始末 Plexの案内 QNAPのFAQ
Plexの入れ直し 侵害の兆候があるか、侵害を否定できないとき 外から届いていたNASなら、兆候が無くても
Logsフォルダー 触れていない QNAPに確認を頼むなら、消す前に写す
Plexのアカウント 全デバイスからサインアウトし、パスワードを変える 同じ。管理者のトークンが漏れたかもしれないので、パスワードだけでは足りない
NASのアカウント 届く範囲は漏れた前提で、と一般論 管理者とユーザーのパスワードを変え、二段階認証を有効に
NASに保存した鍵 同じマシンの認証情報は漏れた前提で、と一般論 バックアップジョブやクラウド接続のパスワードとアクセスキーを替える

会社のNASでは、メディアの共有フォルダーの隣に、取引先の書類や経理のファイルが並んでいることもあるでしょう。

いちばん重いのが、バックアップ先のアクセスキーです。NASの上で新しいキーに入れ替えるだけでは、漏れた古いキーはクラウド側で生きたままです。クラウドの管理画面で古いキーを無効にし、10月16日以降にそのキーが使われた跡を、クラウド側の記録で見ておくと安心です。キーにバックアップを消す権限まであるなら、世代の管理や、消せない設定が有効かも確認します。

外に出した覚えが無くても、届いていた場合

次のどれかに当たれば、NASは侵害された可能性がある前提で動く、というのがQNAPのFAQです。

QNAPのFAQのQ2の画面。1.43.2以前を動かしていた間に、Plex Webのリモートアクセスが有効だった、ルーターがポート32400を転送していた、UPnPとPlexのリモートアクセスが有効だった、myQNAPcloudの自動ルーター構成などで公開されていた、のどれかなら、NASが侵害された可能性があるとみなすよう書かれている。
QNAPのFAQのQ2。外から届いていたかを見分ける4つの場合出典: QNAP「Plex2Shell: QNAP NAS ユーザー向けのチェックと修正に関する FAQ」(引用)

見落としやすいのが3つめと4つめ。ルーターのUPnPが有効で、Plexのリモートアクセスも有効なら、Plexがポートを自動で開きます。myQNAPcloudの自動のルーター設定も同じです。ルーターの転送の表に人が書いた行が無くても、外から届いていたことがあります。

外側のポートは32400とは限りません。Plexのリモートアクセスの案内にも、外側に選んだポートを中の32400へ向ける形が出てきます。ルーターの転送とUPnPの表では、NASの32400へ向く行を探します。

ただ、ルーターの画面で分かるのは今の設定だけです。10月の間に開いていたかは、残っていないことが多いでしょう。分からないときは、届いていた側に倒して考えるほうが安全です。

外から届いていたNASは、10月16日に実証コードが出たあとで更新した場合も、侵害の可能性がある前提です。外から届かなかったNASは、FAQのQ4によれば更新だけで十分です。

兆候があったら、入れ直す前に残すもの

FAQが挙げる侵害の兆候は次の5つです。

  • Plex Media Serverが起動した、見覚えのないプロセス。とくにmyawesomeproxy、mylovelyminer、x12345のような名前
  • Codecsフォルダーの中の、見覚えのない.soや.dllのファイル
  • proxystream.stへの外向きの接続
  • 何も再生していないのに続く、高いCPU使用率
  • Malware Removerの検出(検出コードの例はMR2104)

Codecsフォルダーには、Plexが正規に取ってくる部品も入ります。拡張子だけで決めつけず、入った日付と名前に見覚えがあるかで見ます。判断に迷うファイルは、消さずにサポートへ聞けます。

QNAPのFAQのQ6の英語の画面。Plex Media Serverが起動した不明なプロセス(myawesomeproxy、mylovelyminer、x12345など)、Codecsフォルダー内の見覚えのない.soや.dllのファイル、proxystream.stへの外向きの接続、何も再生していないときに続く高いCPU使用率、Malware Removerの検出(MR2104)を探すよう書かれ、見つけても怪しいプログラムを消すだけで済ませないよう注意している。
QNAPのFAQのQ6(英語の原文)。侵害の兆候と、見つけたときの注意出典: QNAP「Plex2Shell: Check and Remediation FAQ for QNAP NAS Users」(引用)

FAQの順は、入れ直し、兆候の確認、資格情報の順です。ただ、入れ直すとCodecsフォルダーの中身は消えます。兆候が出たNASは、編集部としては次の順を勧めます。

  1. 外から届く経路を先に切る(Plexのリモートアクセス、ポートの転送、UPnP)。
  2. プロセスの一覧と外向きの接続、Codecsフォルダーのファイルの一覧(名前と日時)を記録し、Logsフォルダーを別の場所へ写す。
  3. Malware Removerでスキャンし、NASに見覚えのない管理者アカウントや鍵が増えていないかを見る。
  4. 兆候が確かなら、QNAPのサポートに確認を頼み、必要ならNASをネットワークから切り離す。

入れ直しは、そのあとです。App CenterでPlexを外しても、PlexData共有フォルダーに「Plex Media Server」フォルダーが残るので、File Stationで確認します。残っていれば使い回さず、少なくともCodecsフォルダーを空にし、Preferences.xmlに覚えのないトランスコーダーの設定が無いかを見ます。

CVE-2026-96656は、トランスコーダーの設定からCodecsフォルダーにファイルを書き込める脆弱性です。入れ直したあとで、Codecsフォルダーの元の中身を戻さないのは、このためです。

関係するNAS、しないNAS

  • 関係する: Plex Media Server 1.43.2以前を動かしたQNAPのNAS。外から届いていたら、NASごと侵害された前提で調べます。
  • 関係する: 在宅勤務の家のNASに会社のファイルを置いている場合。同じNASにPlexがあれば、同じ話です。
  • 関係しない: Plexが入っていないNAS。外から届かなかったNASは、更新と露出を減らす設定だけで足ります。

今日やることと、あとで回すこと

今日やること

  1. 社内のQNAPのNASを探します。拠点ごとにQfinder Proで同じネットワークのNASを一覧にし、myQNAPcloudのアカウントに登録した機器も見ます。Qfinder Proは公式サイトから入れます。偽のQfinder Proのサイトが出回っていると、QNAPが注意を呼びかけているからです。DNSやプロキシの記録でplex.tvに問い合わせている社内のマシンを探すと、Plexを動かすNASに当たりを付けられます。
  2. Plexがあれば、App Centerの「My Apps」で更新し、Plex Webの「Settings > General」で1.43.3.10861以降かを確認します。
  3. 外から届く経路を切ります。要らなければPlexのリモートアクセスを止め、ポートの転送、UPnP、Plex用のmyQNAPcloudの自動のルーター設定を消します。

外から届いていたNASで、あとに回すこと

  1. 兆候を見て記録を残し、入れ直します。順番は上の節のとおりです。
  2. Plexのアカウント、NASのアカウント、NASに保存した鍵を替えます。クラウド側の古いキーの無効化も忘れずに。
  3. NASの対策を底上げします。QTSかQuTS heroとすべてのアプリを最新にし、Malware Removerの定期スキャンとQuFirewallを有効にします。外から使うならVPN(QVPN Service)です。最新のOSに上げられない、サポートの終わったNASは、セキュリティ全体を見直す対象です。

1で、誰が入れたか分からないPlexが出てくるかもしれません。会社のNASにメディアのアプリがある時点で使い道を聞き、要らなければ外す判断も一緒にしたいところです。

番号ごとの評価は、SecPulseのCVE-2026-96652、CVE-2026-96654、CVE-2026-96655、CVE-2026-96656で追えます。SynologyのNASも使っている会社は、PHP2Shellの修正がDSMではなくパッケージ側に出ている点を、SynologyのNASの記事で確認できます。

ファイルの保存先とメディアの配信は、本来は別の仕事です。1台にまとめた便利さの分だけ、後始末も広くなるのは、少し苦い教訓でしょう。

出典・参考

人が監修しながらAIを活用して執筆しています。公開したあとも、人が内容を確かめています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。何を書くかと中身は人が決めて確かめ、記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負います。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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