NECは2026年10月16日、企業・自治体向けストレージ「iStorage Vシリーズ」の新モデル「iStorage V51」の販売を開始しました。小規模環境や部門・拠点向けの製品で、出荷は2026年10月30日に始まります。対応する構成では1ドライブ単位で容量を増やせるほか、バックアップデータの不正な更新・削除を防ぐ機能を標準搭載します。
NECが発表に添えた画像出典: NEC(PR TIMES)(報道用の素材)
最小構成は税別1,275万円から、従量課金にも対応
iStorage V51は、従来の「iStorage V10e」が担っていたエントリ領域をカバーします。希望小売価格は、2026年10月時点で最小構成1,275万円から、税別です。
最小構成には、本体、NVMe SSDという記憶装置の1.92TBモデル3台、サーバーとの接続口である32Gb FCのホストポート8ポート、標準ソフトを含みます。
NECは、所定の構成で比較した希望小売価格が「iStorage V110」の約70%になるとしています。ただし、この比較はSSDを9台搭載した構成です。価格の下限を示す最小構成とは台数が異なるため、見積もりでは比較条件をそろえる必要があります。
購入に加えて、「iStorage従量課金/定額課金ストレージサービス」にも対応します。従量課金モデルの基本料金は、最小構成・5年契約で月額18万円からです。基本容量を超えた分は1GB単位で加算されるため、月額の下限だけでなく、容量増加を含めた費用を確認することが検討の出発点になります。
1ドライブ単位の増設とバックアップ保護
複数のドライブを組み合わせるRAID構成では、「Advanced Dynamic Provisioning」を選択できます。NECによると、同機能により1ドライブ単位での構築・増設が可能です。
この機能はSSDの搭載が条件です。対象にはRAID-5の3D+1P構成と、RAID-6の6D+2P、14D+2P構成が含まれます。すべてのドライブ構成で同じ増設方法を使えると考えず、導入予定の構成が条件に合うか確認が必要です。
また、拡張筐体を接続すれば、SSDに加えてニアラインSAS HDDにも対応します。圧縮・重複排除機能も搭載し、NECは物理ドライブの実使用容量を削減できるとしています。
バックアップ保護機能「Secure Snap」は追加費用なしの標準搭載です。NECによると、不正操作によるバックアップデータの更新・削除を防ぎます。コントローラ、電源、ファンなどの主要部品も冗長化し、主要部品の故障時にも業務を継続できる設計としています。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 小規模環境や部門・拠点のストレージを新規導入・更新する企業や自治体です。iStorage V10eが担っていた領域の新たな候補として、必要容量と費用を比較できます。
- 影響する: SSDを使い、対応するRAID構成で段階的な増設を検討する会社です。1ドライブ単位で増設できる条件と、自社が必要とする構成を照合する意味があります。
- 影響しない: 既存ストレージを継続利用し、導入・更新・増設を検討していない会社に対し、今回の発表は必須の変更を案内するものではありません。既存製品の移行期限やサポート終了日は、発表には書かれていません。
情シスが今日やること
- 現行ストレージの管理画面で、使用容量と空き容量を確認します。構成資料やIT資産台帳では機種、ドライブ種別、RAID構成を確認し、新モデルの見積もり依頼前に必要条件をまとめます。
- 調達担当と販売窓口に、必要容量をそろえた購入・従量課金の比較見積もりを依頼します。従量課金は5年契約の基本料金に加え、基本容量と超過単価も確認してください。V110と比べる場合は、SSD台数などの条件をそろえます。
- 設計担当または構築委託先に、Advanced Dynamic Provisioningを使えるSSD・RAID構成か確認を依頼します。増設計画を決める前に、1ドライブ単位で増やす場合の構成と必要部材を見積もりに明記してもらいます。
- バックアップ担当と業務責任者に、Secure Snapの保護対象と運用方法を確認する打ち合わせを依頼します。導入判断までに、保護したいデータ、復旧手順、主要部品の故障時に継続が必要な業務を整理し、標準機能で満たせる範囲を販売窓口に確認します。