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OVHcloudのCLIの配布物が差し替え 0.11〜0.15を入れたら秘密を全部替える

仏OVHcloudのコマンドラインの道具「OVHcloud CLI」で、GitHubで公開済みの0.11.0〜0.15.0の配布物が、10月19日に秘密の情報を盗む版へ差し替えられました。差し替えの時間は日本時間の夜21時47分ごろから約1時間半です。原因はリリースの書き換えを止める設定が無効だったことでした。対象の見分け方と、情シスがやることを整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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OVHcloudのCLIの配布物が差し替え 0.11〜0.15を入れたら秘密を全部替える

この記事のまとめ

  • 仏OVHcloudのOctave Klaba CEOは2026年10月19日、同社のコマンドラインの道具「OVHcloud CLI」のGitHubの配布物が攻撃者に差し替えられたと公表しました。対象はすでに公開していた0.11.0〜0.15.0で、0.10.0と新しく出した0.16.0は問題ないとしています。
  • 攻撃者は開発者の1人のGitHubのアカウントを使い、ディスクにある秘密の情報を盗む実行ファイルを置きました。差し替えは協定世界時の12時47分ごろ(日本時間21時47分ごろ)に始まり、利用者の知らせで14時21分(日本時間23時21分)に消されました。
  • 原因は、公開済みのリリースの書き換えを止めるGitHubの設定(リリースの不変性)が無効だったことで、CI/CDは影響を受けていません。この時間に入れた・更新した人は、そのパソコンやCIにある秘密の情報をすべて替えるよう求められています。
こんな方に#30代#40代#50代実務

仏OVHcloudのクラウドを、画面ではなくコマンドで操作する道具「OVHcloud CLI」で、GitHubに置かれた配布物が、秘密の情報を盗む版に差し替えられました。すでに公開していた0.11.0〜0.15.0が、10月19日の夜(日本時間)の約1時間半、偽物になっていました。開発者や運用担当のパソコン、CIで使う道具が狙われた形です。OVHcloudのCEOの公表と、GitHubでのやり取り、調べたセキュリティの団体の報告から整理します。

何が起きたか

OVHcloudのOctave Klaba CEOは2026年10月19日、Xで、同社のCLIのGitHubのリポジトリが攻撃者に悪用されたと公表しました。

  • 差し替えられた版: 0.11.0、0.12.0、0.13.0、0.14.0、0.15.0。0.10.0と、新しく出した0.16.0は問題ない
  • 入り口: 開発者の1人のGitHubのアカウントを使い、ディスクにある秘密の情報を取り出す実行ファイルを置いた。出来は良くないが、最後まで動きうるとしている
  • お願い: その日に最新の版を落とした人は、すぐ入れ直すか、消すこと。対象の人は、ディスクにある秘密の情報をすべて替えること
  • ほかへの広がり: 最初の確認では、ほかのリポジトリへの影響は無い

気づいたきっかけは、利用者の知らせでした。ある会社のCIは、取ってくる配布物のSHA-256(中身から計算する指紋)を固定しており、10月19日に急に合わなくなったため、GitHubに問題を報告しました。

GitHubのovh/ovhcloud-cliのIssue #300の本文(英語)。0.13.0、0.14.0、0.15.0の配布物が、公開から数週間後の2026年10月19日の協定世界時12時47分ごろから13時12分ごろに差し替えられ、CIでovhcloud-cli_Linux_arm64.tar.gzのSHA-256を固定していたため気づいた、と書く。表では、0.15.0(9月16日公開・もとの公開者はamstuta)のLinux arm64・Linux x86_64・Darwin arm64・Darwin x86_64・Windows x86_64とchecksums.txtが12時47分から57分に、0.14.0のLinux arm64が13時01分・checksumsが13時04分に、0.13.0のLinux arm64が13時08分・checksumsが13時11分に、別のアカウントにより差し替えられたとし、0.15.0のi386・Windows arm64・wasmは触られていない、とある
利用者がGitHubに出した報告。0.13.0〜0.15.0の配布物が差し替えられていた出典: GitHub ovh/ovhcloud-cli「Issue #300」(引用)

報告によると、差し替えは協定世界時の12時47分ごろから13時12分ごろ(日本時間21時47分ごろから22時12分ごろ)にかけて行われ、指紋の一覧(checksums.txt)も一緒に差し替えられていました。OVHcloudは14時21分(日本時間23時21分)に差し替えられた配布物をすべて消し、同じ日のうちに0.16.0を出しました。

原因は「公開済みのリリースを書き換えられる」設定

Klaba CEOは同日夜の2回目の投稿で、分析を終えたとしています。単体・機能のテストや脆弱性の検査を含むCI/CDの仕組みは影響を受けておらず、問題は、GitHubのリリースの不変性(公開したリリースの中身を変えられなくする設定)を有効にしていなかったことでした。そのため、十分な権限を持つアカウントなら、CI/CDを通さずに、公開済みのリリースを直接書き換えられたとしています。設定は有効にし、事故は終わったとしています。

0.16.0について、OVHcloudの担当者はGitHubで、タグに署名し、変えられないリリースとして出したため、付いている配布物は信頼できると説明しています。詳しい事後の報告は、近く出すとしています。

GitHubのIssue #300でのOVHcloudの担当者の書き込み(英語)。CLIの新しい版0.16.0を出し、タグは自分のアカウントで署名した、このリリースは変えられない設定なので付いている配布物は信頼できる、最初の知らせはOctave Klaba CEOのXの投稿で出した、詳しい事後の報告を近く出す、とある
OVHcloudの担当者の説明。0.16.0は署名したタグと変えられないリリース出典: GitHub ovh/ovhcloud-cli「Issue #300」(引用)

偽物の見分け方と、対象の範囲

調べたOpenSourceMalwareによると、差し替えられたのは、macOS(Intel・Arm)、Linux(x86_64・arm64)、Windows(x86_64)の実行ファイルと指紋の一覧で、i386、Windowsのarm64、WASMの配布物は残されていました。GitHubのリリース、install.sh、Homebrew(ovh/tap)で、その時間に入れた人が対象で、ソースから作った場合、Goのモジュールのプロキシから取った場合、Dockerのイメージは影響を受けていないとしています。

報告した利用者は、差し替え後の実行ファイルの作られたときの情報を調べ、0.15.0の名前なのに、版が「v0.15.1-0.20261013083505-5ead8ef9b43d+dirty」のような作りかけになっていたことを示しました。正しい配布物の作り方とは違い、手元で作った実行ファイルだったとみられます。

OpenSourceMalwareは、使われたアカウントが半年以上前から乗っ取られていたとみており、開発者を狙う「GlassWorm」と呼ばれる攻撃の一部の可能性があるとしています。OVHcloudは、攻撃者が誰かは明らかにしていません。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: 開発者や運用担当が、パソコンやCIでOVHcloud CLIを使っている会社です。とくに、10月19日の日本時間21時47分ごろから23時21分までに、0.11.0〜0.15.0を入れたり更新したりした場合は、そのパソコンやCIの秘密の情報が漏れた前提で動きます。
  • 影響する: OVHcloudの利用者でなくても、GitHubのリリースから道具を落として使っている会社です。同じ手口は、ほかの道具でも起こりえます。
  • 影響しない: OVHcloud CLIを使っていない会社、ソースから作ったりDockerのイメージを使ったりしている会社、0.10.0か0.16.0を使っている会社、10月19日のその時間より前に入れて、その後に更新していない会社です。

短い時間だけ配布物をすり替える手口は、Google、短時間の供給網改ざんを報告 AOMEI製品の利用確認をでも取り上げています。

情シスが今日やること

  • CLIを洗い出す。開発者や運用担当のパソコン、CIの設定(ワークフローやDockerfile)、Homebrewの一覧で、OVHcloud CLIが入っているか、版と入れた日時を確かめます。CIの実行の記録で、10月19日の夜に取ってきていないかも見ます。
  • 対象なら、秘密の情報をすべて替える。そのパソコンやCIにあったOVHcloudのAPIのキー、ほかのクラウドの鍵、SSHの鍵、各種のトークンを、使えなくしてから作り直します。CLIは0.16.0に入れ替え、端末はきれいな状態に戻すことも検討します。
  • 配布物の指紋を固定する。今回は、CIで指紋を固定していた利用者が最初に気づきました。CIで落とす道具は、版と指紋(または署名・出どころの証明)を固定し、合わなければ止まるようにします。
  • 自社のリポジトリでも、リリースの不変性を有効にする。自社でGitHubに配布物を出している場合は、リリースの不変性を有効にし、書き込みの権限を持つアカウントを絞り、多要素認証を必須にします。

よくある質問

Q自分が入れたCLIは対象ですか。

A差し替えられた配布物が公開されていたのは、2026年10月19日の協定世界時12時47分ごろから14時21分まで(日本時間21時47分ごろから23時21分まで)です。この時間にGitHubのリリース、install.sh、Homebrew(ovh/tap)などで0.11.0〜0.15.0を入れたり更新したりした場合が対象です。それより前に入れたものは、もとの配布物です。調査したOpenSourceMalwareは、ソースから作った場合、Goのモジュールのプロキシから取った場合、Dockerのイメージは影響を受けていないとしています。

Q入れてしまっていたら、どうすればよいですか。

AOVHcloudのCEOは、そのパソコンのディスクにある秘密の情報をすべて替えるよう求めています。OVHcloudのAPIのキーに限らず、ほかのクラウドの鍵、SSHの鍵、各種のトークンも、使えなくしてから作り直します。CLIは0.16.0に入れ替え、パソコンやCIの環境は、きれいな状態に戻すことも検討します。

Q偽物かどうか、見分ける方法はありますか。

A報告した利用者の調べでは、差し替えられた実行ファイルは、0.15.0の名前なのに、版の情報が「v0.15.1-0.20261013083505-5ead8ef9b43d+dirty」のような作りかけの版になっていました。Goで作った実行ファイルは、go version -mで作られたときの情報を見られます。0.15.0のLinux arm64のtar.gzの場合、差し替え後のSHA-256は「3833daffcaaaab27e4e0e0833240ffcb1df8df648f4ec0bc4a75c176e28933cb」でした。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月20日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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