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NTT、古いシステムの設計書とコードのずれをAIで検出 予備実験で8割 実用化はこれから

NTTは2026年10月23日、長く使っているシステムの仕様書・設計書・コード・テストの対応関係を自動で整理し、ずれや記載漏れ、足りないテストを見つけて補う技術を確立したと発表しました。予備実験では、設計書に埋め込んだ誤りの80%を見つけました。実際の開発・保守の案件での検証はこれからです。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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NTT、古いシステムの設計書とコードのずれをAIで検出 予備実験で8割 実用化はこれから

この記事のまとめ

  • NTTは10月23日、古いシステムの仕様書・設計書・コード・テストの対応関係を自動で整理し、ずれや記載漏れを見つけて補う技術と、足りないテストを補う技術を確立したと発表しました。
  • 予備実験では、設計書にわざと入れた誤り41件のうち33件(80%)を見つけ、従来のRAGの11件(27%)を上回りました。テストの側では、埋め込んだバグ6件のうち4件と、もともとあった潜在バグ3件を見つけました。
  • 実験はNTTのフレームワークのサンプルアプリ(約3.2万行)で行ったもので、実際の案件での検証はこれからです。11月18日〜25日のNTT R&D FORUM 2026で展示します。
  • 自社の古いシステムで、設計書とコードがどれだけずれているか、テストで何を確かめているかを、いまのうちに把握しておくことが、AIでの改修の前提になります。
こんな方に#30代#40代#50代実務

NTTは2026年10月23日、長く使っているシステムの仕様書・設計書・コード・テストの対応関係を自動で整理し、ずれや記載漏れ、足りないテストを見つけて補う技術を確立したと発表しました。改修を重ねたシステムでは、設計書と実際のコードが合わなくなっていることが多く、生成AIに改修を手伝わせようとしても、AIがシステムを正しく理解できません。NTTは、こうした既存の資産を「AIが理解・活用できる状態(AI-Ready)」に変える技術だとしています。

情シスや社内SEにとって、古い業務システムの改修は、設計書が当てにならない、どこを直すと何に響くか分からない、という悩みと一緒にあります。発表は研究の成果で、製品として使える時期は書かれていませんが、AIで改修を進める前に何をそろえておくべきかの手がかりになります。

NTTのニュースリリースの発表のポイント。長く運用されているシステムではドキュメント、コード、テストの内容が一致しないことがあり、生成AIによる理解と活用が難しい。成果物の間のトレーサビリティを自動で作り、既存のソフトウェア資産をAIが理解しやすい状態に変える技術を確立した。ドキュメントとコードの不整合を自動で検出・修正し、不足するテストの観点やケースを自動で補う。予備実験で不整合の検出率が従来の27%から80%に上がった。既存システムの理解・改修・検証を生成AIで通しで行えるようにする。
NTTの10月23日の発表のポイント出典: NTT「"人が読む"既存ソフトウェア資産を、"AIが読む"開発資産へ」(引用)

2つの技術

技術 していること
トレーサビリティ解析技術 会議の記録、仕様書、設計書、コード、テストのように散らばった成果物を、機能ごとのまとまりに分けて対応づける。要求工学のISOなどの国際標準をもとに構造を作り、工程の間のずれや記載漏れを見つけて補う
網羅的なテスト自動生成技術 ISOの品質特性をもとに、どの機能をどの観点で確かめるべきかを整理した「テスト観点空間」を作る。今あるテストをそこに対応づけ、確かめられていない観点のテストを補う

NTTは、ソフトウェアの開発の約6割は、既存のシステムの改修・保守・再開発の「追加開発」だとしています(『ソフトウェア開発分析データ集2022』による)。生成AIの活用は新しく作る開発が中心で、追加開発への活用が課題だという見方です。

予備実験の結果

予備実験は、NTTのJavaのフレームワーク「Macchinetta Framework」のサンプルアプリ「ATRS」(コードは約3.2万行)で行いました。

NTTのニュースリリースのトレーサビリティ解析技術の評価。設計書に意図的に埋め込んだ41件の誤りを対象に評価し、従来手法のRAGは11件(27%)、提案手法は33件(80%)を検出した。レビューによる欠陥検出率が平均68%という既存研究があるが、条件が違うため単純には比べられないと注記している。表1は手法ごとの検出件数と検出率。
設計書に埋め込んだ誤りの検出の結果(対象41件)出典: NTT「"人が読む"既存ソフトウェア資産を、"AIが読む"開発資産へ」(引用)
確かめたこと 結果
設計書にわざと入れた誤り41件(仕様書やコードとの矛盾、抜け漏れなど)を見つけられるか 提案の手法は33件(80%)。従来の手法(RAG)は11件(27%)
埋め込んだバグ6件を、補ったテストで見つけられるか 4件(67%)。さらに、もともとあった潜在バグ3件を見つけた(入力の確かめやエラーのメッセージのテストが足りない箇所)
仕様書などから生成AIで直接テストを作った場合 上の潜在バグは、どれも見つけられなかった

NTTは、レビューでの欠陥の検出率が平均68%だったとする既存の研究を挙げつつ、評価の対象や条件が違うため単純には比べられないとしています。実験はサンプルアプリでの予備のもので、規模や性質の違う実際のシステムでの評価はこれからです。

これから

NTTは、いろいろな規模・特性のシステムへの適用の評価を進め、対象とする成果物やプログラミング言語、暗黙知の抽出、品質の観点とテストの技法を広げるとしています。実際の開発・保守の案件に当てて、システムの理解から影響の範囲の特定、改修、テストの生成と実行までを、生成AIと組んで通しで行う有効性を確かめる予定です。成果は、2026年11月18日〜25日のNTT R&D FORUM 2026で展示します。

影響する会社・しない会社

  • 関係する: 長く使っている業務システムの改修を、社内か委託先で続けている会社。設計書とコードのずれや、テストの不足を抱えているほど、この種の技術の対象になります
  • 関係する: 委託先からAIを使った改修や移行の提案を受けている会社。提案の中身を見るときの観点になります
  • 当面は関係が薄い: 新しく作るシステムだけを扱っている会社や、システムを持たずSaaSだけを使う会社。今回の技術は、既存の資産の整理が主な目的です

情シスが今日やること

  1. ずれの大きさを把握します。 改修の多い業務システムで、設計書がいつ、どこまで更新されているかを一覧にします。最新のコードと合っていない設計書がどれくらいあるかの見当をつけます。
  2. テストで何を確かめているかを記録します。 回帰のテストがどの機能を、どの観点(入力の確かめ、エラーの扱いなど)で見ているかを書き出します。今回の実験でも、潜在バグは入力の確かめやエラーのメッセージのテストが足りない箇所で見つかっています。
  3. AIでの改修の提案を見る観点を決めます。 委託先の提案では、設計書とコードの対応をどう確かめるか、AIが作ったテストで何を見つけられたかの根拠を聞きます。設計書やコードを外のAIのサービスに渡すときの、扱いの決まり(機密の範囲、保存の有無)も確かめます(当社の見立て)。
  4. 資料をAIが読める形にしておきます。 紙やスキャンの画像だけの設計書は、文字として読める形にして、置き場所をまとめておくと、将来どの道具を使う場合でも準備になります(当社の見立て)。

よくある質問

Qすぐに使えますか。

A発表は研究の成果で、製品やサービスとして提供する時期は書かれていません。NTTは今後、実際の開発・保守の案件に当てて有効性を確かめ、実用化をめざすとしています。

Qどんなシステムに使えますか。

A予備実験は、NTTのJavaのフレームワーク「Macchinetta Framework」のサンプルアプリ「ATRS」(コードは約3.2万行)で行いました。NTTは今後、対象の成果物やプログラミング言語を広げるとしています。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月25日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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