AWSは2026年10月20日付の発表で、Amazon ECS Gatewayの提供開始を明らかにしました。Amazon ECSのサービスに通信を届ける入口のネットワーク基盤を、自動で構築・管理する機能です。基盤担当者が共通設定をまとめ、アプリ担当者はサービスの作成・更新時にゲートウェイコネクターを追加して利用します。
証明書や転送ルールを自動作成、ALBを共有
AWSによると、ECS Gatewayはサービスごとに証明書、DNSホスト名、通信の転送ルールなどを自動作成します。DNSホスト名は、通信先を名前で指定するためのものです。サービスへの受信通信を、通信を振り分けるApplication Load Balancer(ALB)経由に限定するセキュリティグループも作成します。
基盤担当者は、ネットワークを区切るサブネット、通信の許可ルールであるセキュリティグループ、暗号化通信に使うTLS証明書などを集約して設定します。ゲートウェイはAWSアカウント単位のリソースで、関連する基盤も利用者のアカウント内に作られます。
通信先のホスト名に応じて振り分ける方式により、1つのALBを最大25サービスで共有できます。サービスを接続するまでは基盤を作成せず、接続後は需要に応じてALBを追加・削除します。サービス削除時には関連リソースを削除し、不要になったALBも撤去する仕組みです。
追加料金なしでも、配下のインフラには課金
ECS Gateway自体の追加料金はありません。ただし、ALB、監視サービスCloudWatchのログ・メトリクス、証明書を扱うACMの証明書、データ転送は課金対象です。導入費用を判断するときは、Gateway単体ではなく、これらを含めて確認する必要があります。
提供地域は、ECSが利用可能な全商用AWSリージョンです。日本の個別リージョン名、日本語対応、日本向けの料金は発表には書かれていません。
公開向けと、仮想ネットワークであるVPCの内部向けの通信方式を選べます。ただし、名前、通信方式、VPC、サブネット、IPアドレス種別、通信を受け付けるリスナーのプロトコル・ポートは、作成後に変更できません。
また、ALB数の上限を指定する「maxAlbCount」のデフォルトクォータは10です。上限に達し、既存ALBにも空き容量がない場合は、デプロイが失敗します。自動管理でも、容量の上限確認は必要です。
影響する会社・しない会社
- 影響する: awsvpcネットワークモードのECSサービスを運用し、入口の基盤管理を共通化したい会社です。Amazon ECS EC2、AWS Fargate、ECS Managed Instancesの全起動タイプに対応します。
- 影響する: 既存サービスへの導入を検討する会社です。AWSによると、既存ALBを残したまま段階的に導入できます。ただし、接続先はアクセス種別が一致し、同じVPC内にあり、サービスが使う全アベイラビリティーゾーンをカバーする必要があります。
- 影響しない: ECSを使っていない会社や、awsvpc以外のネットワークモードだけを使う会社は、今回の機能の利用対象ではありません。