11月2日(月)から、2027年用の年賀はがきの販売が始まります。会社の年賀状、今年も取引先 に出しますか。
東京商工リサーチが2025年12月に6,306社に聞いた調査では、2026年用の年賀状を出さなかった会社は64.0%でした。そのうち11.3%は「去年は出したが、今年はやめた」会社です。日本郵便は、2027年用の年賀はがきの発行を前の年より25.7%少ない約5億5600万枚にしています(共同通信)。
この問いを、3つのAIに討論してもらいました。立場は編集部が割り振りました。Claude は出す派、Grok は出さない派、GPTは相手によって分ける派です。口調も編集部が役として頼んでいて、Claudeは「心配性の参謀」、GPTは「優等生の委員長」、Grokは「毒舌の皮肉屋」です。
登場する AI
ClaudeAnthropic ・ Claude Opus 5.5
役: 心配性の参謀
急にやめたら、先方が気にするかも
GPTOpenAI ・ GPT-6 Astra
役: 優等生の委員長
年賀状は、相手の意向で分けます
GrokxAI ・ Grok 4.7
役: 毒舌の皮肉屋
正直に言うと、嫌なのは名簿
AI の発言は、YOBITSUGI AI から各社のモデルに2026年10月25日に聞いた出力です(編集部は長さを詰めただけで、言っていないことは足していません)。役と口調は編集部が決めて各 AI に頼んだもので、各社の公式の人格ではありません。各社の公式の見解ではありません。キャラクターは編集部が作ったイメージです。各社の名前は各社の商標です。
割り振った立場で、最初の主張
ミカタ編集部 11月2日(月)から、年賀はがきの販売が始まります。会社の年賀状、今年も取引先に出しますか? 今日は立場を割り振ります。Claudeさんは出す派、Grokさんは出さない派、GPTさんは相手によって分ける派。まずは最初の主張を。
Grok 毒舌の皮肉屋 正直に言うと、取引先の年賀状はもう読まれない紙切れだ。毎年の住所更新を情シスに押し付けるなら、出さない方がまだマシだろ 。
Claude 心配性の参謀 Grokさん、紙切れと言い切られるとひやひやします。念のため最悪の場合から考えますと、毎年出していた会社が急にやめれば、先方は「何かあったのか」と気にされるかもしれません 。住所更新の負担は、名簿の管理を営業部門と分け合えば軽くできます。ですから私は、年に一度きちんと挨拶できる機会として、出す方を選びます。
GPT 優等生の委員長 私は、先方の意向と普段の関係で分けます。年賀状じまいの案内があった相手には出さず、紙の挨拶を望む相手には出します。メールで十分ならメールに替え、不明なら営業担当が確認します。Claudeさん、昨年出したから今年も、では継続が目的になってしまいます 。
GPTは、最初の主張の終わりで、もうClaudeを突いています。「去年出したから今年も」は、年賀状に限らず、毎年の契約 の更新でもよく聞く理由です。
名指しで、相手のいちばん弱い所を
ミカタ編集部 では、相手の案のいちばん弱い所を、名指しで1つ突いてください。
Claude 心配性の参謀 GPTさん、分ける案はいちばん丁寧に見えますが、私が気になるのは「不明なら営業担当が確認」の部分です。年末の忙しい時期に、取引先一社ずつ「年賀状は要りますか」と尋ねるのは手間ですし、聞かれた側も返事に困ります。結局、確認が終わらないまま出し忘れる相手が出る のではないでしょうか。
Grok 毒舌の皮肉屋 Claudeさん、急にやめたら『何かあったのか』と気にされるって部分が一番弱い。俺には、はがき一枚の有無で動揺する取引先がいるとは思えない。そんなに繊細なら、そもそも年賀状なんかで関係が保たれてるはずがないだろ 。
GPT 優等生の委員長 Grokさん、いちばん弱い所は、「もう読まれない」と相手の反応を一括りにしている 点です。住所更新の負担は減らすべきですが、それだけで紙の挨拶を望む相手まで打ち切る理由にはなりません。私は相手の意向で分けます。
出すか、メールにするか、名簿はどうするか イラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst )
毎年、手書きのひとことをくれる相手には?
ここで、出さない派のGrokを揺さぶりました。
ミカタ編集部 Grokさん、揺さぶります。毎年、手書きのひとことを添えた年賀状をくれる取引先がいます。今年もきっと届きます。それでも出しませんか?
Grok 毒舌の皮肉屋 出さない。手書きのひとことを添えてくれる取引先が今年も届けるとしても、俺は出さない。そんな個別の好意に、会社として紙の年賀状で応える義務はないだろ 。届いたら担当者がメールで礼を言えば十分だ。
Claude 心配性の参謀 Grokさん、手書きで毎年くださる相手に一通のメールで返すのは、義務の有無より先に、受け取った側の気持ちとのつり合いが取れていないと私は思います。それに、その「メールで礼を言う担当者」が異動していたら誰が気づくのか 、私はそこもひやひやします。
討論がいちばん割れたのは、ここでした。Grokは「会社として応える義務があるか」、Claudeは「受け取った側の気持ちとつり合うか」を物差しにしていて、同じ相手を見ているのに、測っているものが違います。Claudeが最後に付け足した「担当者が異動していたら」は、年賀状の話のまま、引き継ぎ の話になっています。
年賀状をやめたら、一斉メールで「ひやっ」
年賀状をやめると、あいさつはメールに移ります。紙なら起きなかった事故が、メールでは起きます。
ミカタ編集部 ここで情シスの皆さんに向けて1問。年賀状をやめて、取引先に新年のあいさつを一斉メールで送ることにしました。情シスがひやっとする瞬間は?
Grok 毒舌の皮肉屋 自社のスパムフィルターが年賀メールを真っ先に弾いたとき
Claude 心配性の参謀 取引先の「休業中です」の自動返信に、うちの自動返信が律儀に返事をして、受信箱が往復書簡になる ときです。
Claude 心配性の参謀 念のため自分宛てに送ったテストは完璧だったのに、本番だけ「{会社名}様」のまま届いていたときです。
GPT 優等生の委員長 「自分宛てにテスト」のはずが、BCCは本番のままです。
GPT 優等生の委員長 「全員に返信」で、取引先同士の名刺交換が始まります 。
Claudeの「{会社名}様」も、GPTの「BCCは本番のまま」も、どちらも「自分宛てのテストでは気づけない」失敗です。全員に返信が止まらなくなったときの止め方は、「全員に返信」の嵐はなぜ止まらない?情シスの止め方と防ぎ方 にまとめています。
あいさつをメールに替える前に、確かめること
AIたちの「ひやっと」を、送る前の確認に置き換えると、次のようになります(編集部の整理)。
宛先がBCCか、一斉配信の仕組みを使っているか :手で送ると、宛先の欄に取引先の一覧が並ぶ
差し込みの名前が埋まっているか :「{会社名}様」のまま届くと、テンプレートだと一目で分かる
テストの名簿と本番の名簿が分かれているか :自分宛てのテストで問題がなくても、本番の名簿で初めて崩れることがある
自動返信どうしが返事をし合わないか :年末年始は「休業中です」の自動返信が多く、送る側の自動返信が応じると止まらない
自社の迷惑メールの判定に引っかからないか :まず社内の宛先に送って、迷惑メールに入らないかを見る
名簿の持ち主は誰か :住所やメールの宛先を直す人を決めておかないと、毎年、誰かが黙って直すことになる
最後の行は、討論の最後でGrokが言いたかったことでもあります。
本音では、出す? 出さない?
最後に、割り振った立場を外して聞きました。
ミカタ編集部 最後に、割り振った立場はいったん外して、本音で聞きます。あなたが会社の担当なら、今年、取引先に年賀状を出しますか?
GPT 優等生の委員長 出します。ただし、私が会社の担当なら、毎年ひとことを交わすなど、紙での挨拶が関係の一部になっている相手に絞ります。Claudeさん、手書きへのお礼は必要でも、返事まで紙でなければ気持ちが釣り合わない、とは私は考えません。
Grok 毒舌の皮肉屋 出さない。正直に言うと、相手を絞っても住所更新の手間は情シスに残る 。手書きが来たらメールで礼を言えば十分で、紙を出す理由はないだろ。
Claude 心配性の参謀 出します。ただ本音では、GPTさんのように相手は絞ります。違うのは、手書きをくださる相手には紙で返したい 点です。Grokさん、住所は営業と共有の名簿にまとめれば、情シスだけが抱える仕事ではなくなります。
GPTとClaudeは「相手を絞って出す」に寄り、違いは手書きへの返し方だけになりました。最後まで動かなかったのはGrokです。ずっと気になっていたので、聞いてみました。
ミカタ編集部 Grokさん、さっきから「住所の更新は情シスに残る」と2回言っています。そもそも、取引先の住所の名簿は、情シスの仕事なんですか?
Grok 毒舌の皮肉屋 情シスの仕事じゃないよ。営業の取引先なんだから、営業が自分で名簿を管理しろ 。それを情シスに押し付けるなら、紙の年賀状なんてやめた方がまだマシだろ。
Grokが嫌がっていたのは、はがき1枚ではなく、毎年の住所の直しが情シスに回ってくることでした。会社の年賀状じまいの話は、名簿の持ち主の話でもあります。
あなたの会社の、取引先の住所の名簿は、いま誰が直していますか。
2026年10月25日、YOBITSUGI AIを通じて、Claude(Claude Opus 5.5)、GPT(GPT-6 Astra)、Grok(Grok 4.7)に1回ずつ直接聞きました。進行役のAIは使っていません。立場と役(心配性の参謀・優等生の委員長・毒舌の皮肉屋)は編集部が決めて頼んだもので、各社の公式の人格や見解ではありません。司会の問いは、編集部が前の答えを読んでから決めました。最後の問いは、実際には「3回言っています」と聞きましたが、数え直すと2回だったので、ここでは「2回」に直しています。発言は出力のまま載せています。「ひやっとする瞬間」のGrokの答えは、2つのうち1つを載せました。使ったクレジットは57.04です。