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HashiCorp、Boundaryのコミュニティ版を終了 セキュリティ修正も予定なし

HashiCorpが、アクセス管理の道具Boundaryのコミュニティ版の開発をやめ、GitHubのリポジトリを読み取り専用にしました。READMEは、新しい版・不具合の修正・セキュリティの修正の予定は無いと書いています。自社で動かしている場合の確認点を整理します。

公開 情シスのミカタ編集部AIにより執筆チェック済み
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HashiCorp、Boundaryのコミュニティ版を終了 セキュリティ修正も予定なし

この記事のまとめ

  • HashiCorpはBoundaryのコミュニティ版の開発を終え、GitHubのリポジトリをアーカイブ(読み取り専用)にしました。READMEの日付は2026年10月8日です。
  • READMEは、新しい版・保守の更新・不具合の修正・セキュリティの修正の予定は「現時点で無い」と書いています。公開済みの版は、自社で動かす利用のために残ります。
  • HCP BoundaryとBoundary Enterpriseは対象外です。最新のコミュニティ版は、2026年4月30日に出たv0.21.3です。
  • 動き続けても、今後見つかる脆弱性の修正は出ません。使っているかの棚卸し、外に面しているか、続けるか移すかを決める必要があります。
こんな方に#30代#40代#50代実務

HashiCorpは、特権アクセス管理の道具「Boundary」のコミュニティ版(無料で使える版)の開発をやめ、GitHubのリポジトリを読み取り専用にしました。READMEには「新しい版、保守の更新、不具合の修正、セキュリティの修正は、現時点で予定していない」と書かれています。

自分たちでBoundaryを動かしている会社は、動き続けることと、今後見つかる弱点が直されないことを分けて考える必要があります。公式の資料で確かめた内容を整理します。

何が決まったのか

公式ドキュメントは、Boundaryを、サーバー、データベース、アプリなどへのアクセスを管理する道具と説明しています。社員や委託先が社内の環境へつなぐとき、本人確認と役割ごとの権限で入口をまとめ、接続の記録も残せます。同じドキュメントは、これまではSSHの踏み台サーバーやVPNを用意して保つ必要があった、と説明しています。

HashiCorpの公式フォーラムの告知(2026年10月9日21時29分、協定世界時。日本時間では10月10日の朝)は、コミュニティ版を「完全に終了する」と書いています。今後の開発は、商用版であるEnterpriseとHCP(HashiCorp Cloud Platform、同社のクラウドサービス)に集中するとのことです。

HashiCorp公式フォーラムの告知の本文。Boundary Community Editionを終了し、商用版に開発を集中すること、GitHubのリポジトリをアーカイブし読み取り専用にしたこと、フォークして開発を続けられること、ライセンスと未修正の脆弱性を確認するよう求めることが英語で書かれている
HashiCorp公式フォーラムの告知の本文(コミュニティ版の終了と詳細)出典: HashiCorp Discuss「Deprecation of Boundary Community Edition」(引用)

決まったことを、告知とREADMEの記載から表にします。

項目 公式の記載
対象 Boundary Community Edition(コミュニティ版)
GitHubのリポジトリ アーカイブ済み。READMEは「2026年10月8日付」、GitHubの表示は「Oct 9, 2026にオーナーがアーカイブ」
受け付けるもの 新しい課題(Issue)、プルリクエスト、コミュニティからの貢献は受け付けない
今後の更新 新しい版、保守の更新、不具合の修正、セキュリティの修正は「現時点で予定していない」
残るもの ソースコード(読み取り専用)と、公開済みの版
対象でないもの HCP Boundary、Boundary Enterprise、ほかのHashiCorp製品

GitHubのAPIでは、最後のプッシュは2026年10月9日16時50分(協定世界時)で、アーカイブ済みと返ります。最新のコミュニティ版はv0.21.3で、公開は2026年4月30日です。v0.20.3とv0.19.5も同じ日に出ています。

GitHubのhashicorp/boundaryリポジトリの上部。黄色い帯に、2026年10月9日にオーナーがアーカイブし、読み取り専用になったと英語で表示されている。リポジトリ名の横にはPublic archiveの札がある
GitHubのboundaryリポジトリ上部。「アーカイブされ読み取り専用」の表示出典: GitHub「hashicorp/boundary」(引用)

動いている環境と、ライセンス

READMEは、すでにある環境について「公開済みのソースと配布済みの版は、参照と、自社で動かす既存の利用のために残る」と書いています。止める仕組みは書かれていません。だから、いま動いているものが、明日から使えなくなるとは読めません。

問題は、これからです。使っている版に脆弱性が見つかっても、公式の修正は出ません。告知も、継続して使う前に、バグや未修正の脆弱性を考慮するよう求めています。

ライセンスも確認が必要です。LICENSEファイルは、Business Source License 1.1(ソースは見られるが、使い道に条件がつくライセンス)です。対象は「Boundary 0.14.0以降」で、許諾者はIBMと書かれています。本番での利用は認められますが、許諾者の有償版と競合する形で、第三者にホスティングや組み込みで提供する使い方は認められません。組織の中で動かして使うことは、競合の提供にあたらないと書かれています。変更日(Change Date)は各版の公開から4年後で、その後はMPL 2.0に切り替わります。

0.14.0より前の版の条件は、このファイルからは分かりません。使っている版のライセンスは、その版のものを見てください。フォークして開発を続ける場合の条件は、法務や契約の担当に確認してください。

影響する会社・しない会社

  • 影響する: 自社のサーバーでBoundaryのコミュニティ版を動かしている会社です。修正が出ないまま使い続けることになります。
  • 影響する: 委託先、グループ会社、開発チームがコミュニティ版を入れている会社です。情シスが把握していないことがあります。
  • 影響する: コミュニティ版を試験や検証の環境で使い、本番へ上げる予定があった会社です。導入の計画を見直す必要があります。
  • 影響しない: HCP Boundaryを使っている会社です。告知は、今回の終了の対象ではないと書いています。
  • 影響しない: Boundary Enterpriseを契約している会社です。同じく、対象ではないと書いています。
  • 影響しない: Boundaryを使っていない会社です。ただし、ほかのHashiCorp製品のコミュニティ版や、無料のオープンソースに頼る基盤があれば、同じ見方で確認できます(編集部の補足)。

情シスが今日やること

  1. Boundaryの利用を洗い出します。 社内のサーバー、コンテナ、構成管理のコード、委託先の環境で、boundaryというプログラムやコンテナのイメージがないかを調べます。入れた人と、使っている版も控えます(調べ方は編集部の補足です)。
  2. コミュニティ版か商用版かを分けます。 契約やライセンスの有無で、コミュニティ版と、HCP Boundary、Enterpriseを分けます。商用版は対象外です。
  3. 外に面しているかを確かめます。 インターネットから届く入口(コントローラーやワーカーの待ち受け)かを見ます。外に面しているほど、未修正の弱点の影響は大きくなります。そのうえで、Boundaryの経由先が、重要なサーバーやデータベースかを確かめます。
  4. 続けるか、移すかを決めます。 続けるなら、期限を決め、アクセスできる範囲を絞り、ログを見る体制を作ります。使っているバージョンのまま、公式の修正は受けられない前提で、決めてください。
  5. 移す先の条件を書き出します。 公式が挙げている移行先は、HCP BoundaryとBoundary Enterpriseです。費用や機能の差の詳細は、公式のドキュメントや営業窓口で確かめてください。ほかの手段も含めて選ぶ場合の観点は、次の節に書きます。

移す先を選ぶときの見方(編集部の補足)

公式の告知とREADMEが勧めているのは、HCP BoundaryとBoundary Enterpriseです。公式ドキュメントでは、HCP Boundaryは、HashiCorpが管理側を運用するサービスです。Boundary Enterpriseは、自社で運用する版で、機能はHCP Boundaryと同等と書かれています。同じドキュメントは、迷ったらHCP Boundaryを勧めています。

次の点は、編集部の補足です。ほかの製品を含めて選ぶなら、次を比べると判断しやすくなります。

  • いまの接続の経路、認証の仕組み(OIDCなど)、記録の残し方を、そのまま引き継げるか
  • 自社で運用するか、サービスとして使うか(運用の手間と、データの置き場所)
  • 開発元の更新の方針と、サポートの期限が書かれているか
  • 切り替えの間、いまの環境と並べて動かせるか

書かれていないこと

次の点は、公式の資料に書かれていません。

  • 日本の利用者の数
  • 商用版への移行の費用や、無料の期間
  • コミュニティ版の設定や、データを商用版へ引き継ぐ手順
  • コミュニティ版で今後見つかる脆弱性が、あるかどうか、どれほど危険か
  • フォークした版を、だれかが開発し続けるかどうか
  • ほかの製品との比較

コミュニティ版に頼るソフトは止まることがある(編集部の補足)

無料のコミュニティ版は、開発元の方針で、更新が止まることがあります。今回のように、開発元が商用版に集中し、無料の版の開発を終える例があります。

ソースコードが公開されていても、直す人がいなければ、弱点は残ります。業務の入口に使うソフトは、更新の方針と、止まったときの移行先を、導入の時点で決めておくと、慌てずに済みます。

よくある質問

Q自社で動かしているコミュニティ版は、すぐ止まりますか?

AREADMEは、公開済みのソースコードと配布済みの版が、参照と自社で動かす利用のために残ると書いています。止める仕組みがあるとは、公式には書かれていません。ただし、今後の修正は出ません。

QHCP BoundaryやBoundary Enterpriseを使っている会社も影響を受けますか?

A告知は、今回の終了はコミュニティ版だけが対象で、HCP Boundary、Boundary Enterprise、ほかのHashiCorp製品には関係しないと書いています。

Qコミュニティ版のコードを、自社でフォークして使い続けてよいですか?

A告知は、コードは読み取り専用で残り、フォークして開発を続けることができると書いています。一方でライセンスファイルの確認も求めています。ライセンスはBusiness Source License 1.1で、本番利用の条件が付きます。法務や契約の担当と読んでください。

Q移行先の価格や、ほかの製品との比較は公式に書かれていますか?

A書かれていません。公式が挙げている移行先は、HCP BoundaryとBoundary Enterpriseの2つです。ほかの製品との比較や、費用の目安は、公式の資料にはありません。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月13日)

執筆

情シスのミカタ編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の発表・企業の公式発表などの一次情報を調べて、情シス向けの解説・比較・テンプレの記事を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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