Canonicalは2026年10月22日付で、VPNソフトウェアのOpenVPNに関するセキュリティ通知「USN-8953-1」を公開しました。認証済みのリモートユーザーが他のユーザーになりすまし、ネットワークサービスへ意図せずアクセスできる恐れがあるとして、Ubuntu向けの修正版を案内しています。
認証後のユーザーによるなりすましが問題に
VPNは、ネットワークを介した接続に使う仕組みです。今回の修正対象は、そのソフトウェアであるopenvpnパッケージです。
Canonicalによると、不備があるのは証明書のサブジェクト欄の処理です。サブジェクト欄は、証明書の対象を示す情報です。この不備により、認証済みのリモートユーザーが他のユーザーになりすます恐れがあります。結果として、ネットワークサービスへの意図しないアクセスにつながる可能性があります。
情シスが押さえるべき点は、発表が「認証済み」のユーザーによる問題を説明していることです。社内で対象を調べる際は、VPN接続の認証があるという理由だけで、今回の更新確認を省かないようにしてください。
Ubuntuの版ごとに修正版が異なる
通知に記載されたopenvpnパッケージの修正版は、次のとおりです。
- Ubuntu 26.10:2.7.7-1ubuntu1.1
- Ubuntu 26.04 LTS:2.7.0-1ubuntu1.4
- Ubuntu 24.04 LTS:2.6.19-0ubuntu0.24.04.5
- Ubuntu 22.04 LTS:2.5.11-0ubuntu0.22.04.6
Canonicalは、記載の修正版へのシステム更新で問題を解消できるとしています。確認する際は、openvpnの版だけでなく、Ubuntuの版と組み合わせて照合する必要があります。異なるUbuntuの版に示された番号を、そのまま自社環境の更新目標にしないことが大切です。
日本での提供は発表には書かれていません。また、今回の資料には管理画面の操作経路や、更新に伴う停止・再起動の要否は書かれていません。更新手順は、対象環境の運用担当者や委託先に確認してください。
影響する会社・しない会社
- 影響する: 記載された4つのUbuntuの版でopenvpnを利用し、修正版への更新を確認できていない会社です。まずUbuntuの版とパッケージの版を調べ、更新状況を切り分ける必要があります。
- 影響する: 対象環境の運用を委託している会社です。自社で直接管理していなくても、委託先に更新状況と対象機器を確認する作業が必要です。
- 影響しない: 対象環境で、記載の修正版への更新を確認できている会社です。Canonicalは、この更新で今回の問題を解消できるとしています。
- 影響しない: openvpnを利用していない会社は、今回のopenvpnパッケージの更新対象には当たりません。ただし、記載のないUbuntuの版や他の環境について、影響がないと判断できる情報は今回の資料にはありません。